My読書②自分の頭で考えて動く部下の育て方
この本の良さは「指示待ち人間はどう生まれるか?」をきちんと説明し、どうすれば「指示待ち人間にならない人材を育てるか」を、さらりと書いてあることだと思います。
まず、「指示待ち人間」とは
指示待ち人間は、自分の頭で考えられないのではない。
自分の頭で考えて行動したことが、上司の気に入らない結果になって叱られることがあんまり多いものだから、全部指示してもらうことに決めただけなのだ。
つまり、上司が指示待ち人間を作っている、ということ。
自分もOJTを担当したときは、どうやったら伝わるだろうか、と丁寧に説明していましたが、それが工夫する喜びや仕事の情熱を奪っていた可能性があったんですね。大きく反省。
自分の頭で考えるスタッフになってもらうには、失敗を許容するゆとりを持ち、むしろ自分の頭で考えて失敗するリスクをとった勇気をたたえること。失敗を繰り返しながら能力を育てていくのだ、と考えたほうがよいのかもしれない。
自分で考えたことで失敗しても
「いいよ」
と、声をかけられる上司を育てることが、より良い人材を育てることになるのかもしれないですね。
そして、大事なことは
「教えないこと」
そう、いじわるではなく、意図をもって教えない。その理由は
自分から働きかけてみたい。自分から能動的に動いてみたい。
自分で工夫して課題を克服してみたい。これを「能動感」と呼ぶとすると、人間はどうも能動感というものを求める生き物らしい。
では、教えない代わりに何をするかというと
「質問すること」
正解を教えるのではなく、適度な情報を提供して相手が自ら答えを導きだせるようにする。あくまで最終的な答えを提供するのではなく、プロセスをサポートする。この考えは、プロセスコンサルテーションと同じですね。
そして、人は何事かを自分の力で成し遂げることができると、自信を持つことができるようになる。
上司の最大の役割は、答えを教えることではなく、質問をして「できるようになった快感」を与えてあげること、と言えるんでしょうね。
「どうしたらいいかなあ?自分もわからないんだよね」
「おっ、そのアイデアすごくイイね」
「この後は、どんな進め方をしたらいいかな」
「君のおかげで、ホント助かったよ」
と、いった言葉を、自然に話せるといいのかも。
この本を読んで、さりげなく「教えないこと」、「質問をすること」そして「承認すること」を改めて学んだ気がします。
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感じて、考えて、表現します。「そんな考え方もあるね」と思ってもらえたら幸いです。