研究開発の成果をお披露目!学会ポスター発表までの道のり
こんにちは!カルディオインテリジェンスのR&D担当の波多野です。
研究開発型のスタートアップにとって、学会での研究開発成果の発表は、開発した技術やサービスを使って頂けるお客様を見つけ、その業界のトレンドを把握するためにとても重要です。
私も、2024年7月4日に研究開発成果を第15回日本毒性学会学術年会(以下、毒性学会)でポスター発表してきました!
今回は、毒性学会潜入レポートをご報告したいなって思います。
毒性学会に向けた準備
学会でポスター発表をするためには、当然ですがポスター発表用の資料を作る必要があります。資料の準備は、CTOの高田さんとエビクリ室の山根さん、水野さんと協力をして進めていきました。
発表内容は私が考えたのですが、今回、実際の解析はCTOと共同発表をした会社が担当してくれました。高田さんが夜なべをして解析結果を出してくれた時には、、、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
さらに、解析験結果をグラフに落として、Wordで順番に並べると、エビクリ室の方が、ポスターのA0サイズで配置して見やすくなるように配置してくれました。そう、ポスターでよく使われる印刷用紙は、なんと、A0サイズなのです!
私は、ポスター発表は数十年ぶりで、しかも大学院の時はA4用紙に印刷したので…A0サイズで印刷は地味に結構嬉しかったです。しかも、私がWordに配置した文字やグラフを、山根さんや水野さんがデザインを考慮してA0で配置してくれると、なんだかすごくかっこよくて見やすい!!魔法みたいだなって感動です。
毒性学会当日
今回の毒性学会は、福岡での開催でした。前泊で福岡入りして、さあ準備万端!
毒性学会では、製薬企業の医薬品の毒性評価に関する研究成果の口頭発表/ポスター発表や、毒性評価用の装置や資材を提供している企業のブース展示やランチョンセミナーが実施されています。
ポスター発表での気づき
私の目的はポスター発表なので、参考までにと早速他社のポスター発表や、口頭演題をいくつか聞いて回りました。発表の基本構成は、医薬品の元となる化合物を暴露して、それによってもたらされる変化を観察するというもので、発表ごとに異なるのは、化合物や暴露対象、観察方法です。
毒性学会への参加は初めてなので、すべての発表が新鮮で、とても面白かったです。
これまでの経験が思い返される場面も!
一方で、大学院の時に細胞性粘菌を研究対象にしていて、細胞性粘菌に蛍光物質をエレクトロポーレーション等で導入して、蛍光顕微鏡や共焦点顕微鏡で細胞の動きを観察するということをしていたのと、前々職で一時的に、マイクロ総合分析システム( µ-TAS)と呼ばれる分野の研究をしていたことがあって、とても懐かしい気持ちにもなりました!
基本的な研究手法は、時代や研究分野を超えて応用可能であるということを実感しました。
学会によって全く異なる展示と発表方法?
今後の参考にと企業展示も見て回りました。普段参加する医学系の学会と異なる、毒性学会ならではの展示で驚いたのは、ネズミのしっぽの模型が展示されていたことです。すごくリアルで、、何に使うのかと思ったら注射の練習に使うらしいです。
毒性学会で特徴的だなと思った点は、口頭演題が短くて、口頭発表をしている人が「詳しくはポスターで!」とポスターに誘導していること。そして、口頭演題やランチョンセミナーの合間に、ポスター会場が満員だったことです。
大盛況のポスターセッション!
1つ1つのポスターを熟読しながらポスター会場を一周している参加者が沢山いました。そのため、ポスターのコアタイム以外でも、自分のポスターの前に立っていると、話しかけてくれる人がいて、時間をかけてゆっくりとお話しが出来ました!
企業にとっては、学会発表はマーケティング手段の1つですが、来年以降も毒性学会でポスター発表をするというのは、とても有効そうだというのが所感です。
毒性学会の成果
今回の毒性学会の参加目的の1つが、研究成果を応用した製品・サービスの事業化に向けたヒアリング(ギャップ分析)にお付き合い頂ける企業を見つけることで、無事に複数社にヒアリングへのご協力を頂けることとなりました。
2つ目の目的が、パートナー企業と事業化に向けた打ち合わせをすることで、こちらも大枠の合意ができたので、事業化に向けた次のステップに進めそうです。
カルディオインテリジェンス創業時に描いた2つ目の事業の実現のために、ちょっとずつですが、着実に前に進めているような気がしています。ご協力くださっている皆様に日々感謝です!