元ガイドと小豆島の「知る人ぞ知るスポット」を巡ったら、島のパワフルさにしびれた話
大変お久しぶりの更新となりました!Rumyです。
夏は謎の無気力状態が続き、noteを書く元気がありませんでした。
涼しくなってきたら急に気力が戻ってきたので、「夏バテだったのかな?」と思ったりしていますが、食欲だけはめっちゃあったので体重だけは無駄に増加中です。
さて、今回は8月に行った✨️初・小豆島へのお出かけ記録✨️です。
小豆島へ行く前に知っていたのは
「魔女宅のキキ写真が撮れるところ!」
「オリーブオイルが名産!」という貧相な知識・・・。
今回、小豆島を訪れてもっとた〜くさんの魅力があることを知りました。
今回は職場の方3人と一緒に行ったのですが、Yさんが元ツアーガイドということで日帰りツアーの旅程を組んでくださいました。
王道路線ではない「パワースポット」を多めの秘境ツアーです👏
さらにさらに小豆島について色々と解説もしてくださり、小豆島の魅力をたっぷり知ることができました。
初めてでこんなマニアックなツアーができてハァハァしているので魅力を書き留めておこうと熱量高めで書いています✎
noteでは情報量多めに書いてますが、さらっと動画で見たい!という方はこちらをどうぞ。
スタート🚢:高松港から出発
まずは高松港から船に乗って小豆島へ向かいます!
小豆島には2つの港があり、港によってフェリー会社が違うようです。
・土庄(とのしょう)港は小豆島フェリー
・池田港は国際両備フェリー
土庄港行きには高速艇とフェリーの2種類があり、所要時間と料金が異なります。高速艇だと約35分、フェリーだと約1時間。
乗り場も違うようなのでちょっと注意ですね!
私たちはフェリーで土庄(とのしょう)港へ向かうことにしました。
たまたまヤドン号でめっちゃテンション上がりました🎉
船には自転車や自動車を積むこともできますが、料金はちょっとお高め。
小豆島はかなり広いので観光する場合は車での移動が良いそうですが、料金を抑えたければレンタカーがオススメです!
今回はメンバーの中に小豆島在住の方がいらっしゃり、車を出してくださいました😭✨️神降臨。
土庄港からエンジェルロードへ
最初に向かったのは観光スポットとして有名な「エンジェルロード」。
さすが有名な観光スポットだけあり、香川であまり感じたことがなかった、人の多さを体感 笑。
8月の終わりで夏休み中だったせいもあるかもしれません。
1日2回干潮時に海の中に道が現れることが特徴ですが、この時も道が現れてくれていました!!!わーい!
カップルで手をつないで渡ると幸せになれるというロマンチックな言い伝えもありますが、女3人でわちゃわちゃしながら歩いていきましたw
(そんな様子をそっと撮ってくれていた優しいHさん)
約束の丘展望台
エンジェルロードの入口近くに階段を登ると展望台へたどり着きます。
ここからの眺めが最高です!!
エンジェルロードの干潮時間はお出かけ前に下記サイトでチェックできます!モーセのような海パッカン能力は持ち合わせていないと思うので事前にチェックしてきましょう。
宝生院:樹齢1,600年以上のシンパク
続いて向かったのは宝生院(ほうしょういん)。
宝生院は「小豆島八十八箇所霊場」の第54番札所です。
小豆島八十八箇所霊場とは
少しだけ話が逸れるのですが、元ツアーガイドのYさんが色々と教えてくださり、とてもおもしろかったので、ここで小話です。
小豆島には四国遍路とは別に八十八箇所霊場があるそうです。
四国本土の霊場巡礼が難しい人々のために、島内で同様の巡礼体験ができるように整備された霊場で「島遍路」と呼ばれたりするそうです。
本土にはあまりない「山岳霊場」が多いこと、八十八箇所すべてが弘法大師空海が開いた真言宗の寺院であることが特徴のようです!
3~4日のツアーが多いようで、私も「いつか四国お遍路したいな・・・」と思っていましたが自分でも驚くほど体力がないので、まずは小豆島遍路からの挑戦だなと確信しました。
3~4日でも体力が怪しいところですが…
話は戻りまして、宝生院では国の天然記念物にも指定された樹木「シンパク」を拝むことができます。
樹齢1600年以上って想像もつかないくらい前ですよね。
西暦400年って何時代だろう?と思って調べたら古墳時代だそうです。
こ、こふん・・・。
樹木自体の生命力と木を維持するために努力してきてくれた人がいてくださったことに感謝の念が湧いてくる。そんな場所でした。
丘の上に佇むアート「はじまりの刻(とき)」
続いて向かったのは「屋形崎夕陽の丘」。
駐車場から少し丘を上ったところにあるのが三宅之功(みやけしこう)さんのアート作品、「はじまりの刻(とき)」です。
公式サイトの解説には以下のように記載されています。
本作品はたまごの割れ目に土が入れてあり、そこから芽🌱が出ているのが特徴です。たまごは命の象徴であり、偶然芽吹いた植物もいづれは枯れていく。その奇跡と我々人間の生と死を重ね合わさっている…そんな作品のようです。
▼こちらの動画で三宅さんの想いなどが紹介されています
動画では、たくさんあるピースの中の「1枚」に込めた想いも紹介されています。ぜひご覧になってみてください。
屋形崎夕陽の丘の絶景スポット
駐車場付近にも見どころがあります。
見てください、このテラス!!!
ヨーロッパのワイナリーみたいな異国感🍇
朝、起き抜けにお紅茶でもすすりたくなる場所です.…☕️
実はこのテラスには音楽を流せる装置があり、押すと渋い演歌調のメロディが流れます。景色とアンマッチで結構ツボりましたw
あとは近くに木を使ったブランコがあったりして、童心にかえれるところもめっちゃ良かったです!!
こんな青々とした空と海を見ながら乗るブランコは最高!!
小豆島在住Hさん曰く「屋形崎夕陽の丘」という名称の通り、夕陽も抜群に美しいようですので是非夕暮れ時にも訪れてみたいスポットです。
ランチは人気のこまめ食堂さんにて
アートを満喫した後はお腹を満たしに「こまめ食堂」さんへ。
悩みに悩んでそうめんセットをチョイスしました!
写真だとあまり伝わらないのですが、天ぷらもとっても大きくてボリュームがあります!!なによりぜんぶ手作りでほっこり感が溢れます。
素麺は小豆島の特産なのもあり、ちゅるちゅるモチモチでした。
おにぎりも全部美味しすぎました🥺
食に走りすぎてこれくらいしか写真が残っていないのですが、店内は平日にも関わらず、終始活気で溢れていました。
予約は当日の朝からのみの受付とのことです♪
原風景を眺める
こまめ食堂さんの近くには日本の棚田百選にも選ばれた「中山千枚田」という棚田があったり、「中山農村歌舞伎舞台」という歴史を感じられるスポットもあります。
食に走りすぎて(2回目)あまりにも写真が少なかったのですがこんな雰囲気です。
ちなみにこの日人生で初めて「農村歌舞伎」という単語を知りました。
(この日に初めて知った単語、割と多かったです 笑)
小豆島は醤油もそうめんも歌舞伎もすべて、島外からのものを取り入れて発展されたと聞き、オープンでアグレッシブな島だなぁと驚きました。
なんとなく「島=閉鎖的」という勝手な思い込みがあったのですが、とんでもなかったです!!
オープンイノベーション施設に勤めるものとしては学びがとても多いです。
MINORI GELATO(ミノリ ジェラート)🍦
腹パンでしたがデザートはもちろん別腹!ということで向かったのがミノリジェラートさん。ショーケースの中のアイスが美しすぎます。
正直、私は某●1のような砂糖みが強いアイスが苦手です。最初はすごく美味しいのですが、途中でだんだん気持ち悪くなってきてしまいます。
ミノリさんのアイスもカラフルですがサイトに「着色料や余計な添加物は使用せず」と書いてあるとおり、お味が全然しつこくなく、いくらでも食べれました。
ちなみにジェラート繋がりでは、高松市の南新町商店街の中にある瀬戸内ジェラートMAREもめっちゃオススメです!
今回の目玉:碁石山へ
いよいよ私が今回のツアーで一番楽しみにしていた「碁石山」へ向かいます!碁石山は小豆島八十八箇所霊場第2番札所です。
Yさんから「碁石山での祈祷は神秘的でとっても良いですよ〜」と教えてもらっていて、とても楽しみにしていたのでした。
駐車場から急な階段を上がっていきます。
浪切不動明王像にご挨拶をした後、本堂の鳳凰堂へ向かいます。
碁石山に対しての個人的な感想は新鮮な驚きで溢れている場所でした!!
まず、本堂が洞窟の中にあります。そこにまず大興奮。
猛暑の中でもこの洞窟の中は少しひんやりとした空気が流れていて、外との世界とは何やら違う世界にやってきたぞ!感があります。
太陽がギラギラ照る「陽の世界」から、薄暗い無骨な岩に囲まれた「陰の世界」へ…。本当に神秘的でした。
本堂では護摩祈祷をして頂けます。(この単語も初めて知りました)
護摩とは密教の代表的な儀式で、不動明王の前で護摩木を焚き上げる加持祈祷。護摩は真言宗において強力な秘法として行われているそうです。
強力な秘法というパワーワード、私ホイホイです。
そしてもう一つの驚きポイント。
そんな強力な祈祷なのに500円。お財布に優しすぎる。
そして第3の驚きポイント。
祈祷後に住職さんとお話ができる。
しかも「撮影OKです」って言ってくれる。
今までの既成概念が色々とくずれていくう。。。
ちなみに私は埼玉に住んでいた時に毎年厄除け祈祷してもらっていましたが、そこではスマホの持ち込みNGでしたし、住職さんとは一言も言葉をかわさずにお辞儀しかしません。なので、とっても驚きの体験でした。
後で知ったのですが住職である慈空さんは元システムエンジニア。
どうりで(?)面白い方だとおもいました…。
そして、YouTubeもある!!823本のどうが!?!?ファ
「作法にしばられすぎず、遍路に興味を持ってほしい」といったメッセージを伝えていらっしゃいますが、慈空さんの活動からも次世代へつなげていくために、オープンに、柔軟になることの大切さを感じました。
ちなみに護摩焚きは不定期でお休みがあるようです。
ブログに連絡先が書いてあるので護摩炊きを目的に行かれる方は事前に確認をしたほうが安心かもしれません💁♀️
オリーブのリーゼントへ会いにいく
碁石山で話に花が咲き、予定のフェリーに乗れなくなりそうだったので一本遅らせて、ちょっと寄り道をすることに。
醤(ひしお)の郷という醤油生産が盛んなエリアを通り抜け、再びアート作品を見に行きます。
醤油づくりも盛んな小豆島
醤の郷は今回素通りしてしまいましたが、通りかかった際にみたらしだんごのような香りがして鼻だけは「醤油」を経験できました。笑
Yさんから「小豆島には日本に存在する木桶の1/4があるんですよ〜」という豆知識も教えてもらいました。
先日たまたま見かけた番組「プライド〜せとうち経済のチカラ〜」では、小豆島のヤマロク醤油さんが取り上げられていて、社長の山本さんが「木桶仕込みのしょうゆを子や孫の世代に残し伝える」という理念を語っていました。
▼YouTubeでは木桶職人復活プロジェクトの動画も発見しました
https://www.youtube.com/watch?v=9GcXmr_nVew
現在では木桶仕込みの醤油は全生産量の1%ほど(引用元)と言われており、そもそも木桶自体が生産されなくなっているとのことです。
そこに危機感をもった山本さんは木桶職人を増やすプロジェクトを立ち上げたり、自社の売上を増やすためにインスタで海外の方へPRをしたり、とってもアグレッシブ!!
様々な試行錯誤の結果12倍も売上を増やしたりと、とにかくここでも小豆島に流れる「オープンネス」なパワーを感じ、感動しました🥺
オリーブのリーゼントさん
醤油への熱い想いで話がめっちゃそれたので、オリーブのリーゼントくんはサラッと行こうと思います!笑
帰宅後にこの記事を読んでハッとしました。
オリーブ畑の持ち主の「岩ちゃん」さんがオリーブのリーゼントを磨いてくれていることを紹介しています。
この日もオリーブのリーゼントくんはツルツルでした。
2013年からずっと磨いてくださってるのかなぁ。
最後のパワースポット「いたち観音」
最後に訪れたのが小豆島霊場八十八ヶ所の第十一番札所、観音堂。
通称「いたち観音」です。
こちらはYさんより「変わってるんですよ〜」という前情報。
碁石山もだいぶ変わってたけども!?と心の中でツッコミ。笑
↑何が一風変わっているか、お分かりでしょうか。
なんと、自分で白壁に願いを油性マジックで書くという大胆スタイル。
普通は神社仏閣に落書きをしたら犯罪ですが、ここではOK!
あと個人的に衝撃だったのは田舎のおばあちゃんちを彷彿とさせる雑然スタイル。
しかも建物の中からとてもラフな格好をしたおじいさまがフラリと出てきて
「これ」といって、香川県の観光パンフレットくれました。笑
今まで人生で見てきた「神社や寺の中からでてきた人ランキング」の中でダントツの昼寝スタイルだったので「あの方は何者・・・?」とYさんに問うたところ「近所の方や住民の方たちで霊場の見守りを順番にやってるのではないか」ということを聞きました。
ほー!!!そんな文化が!!
前述の「オリーブのリーゼントの岩さん」もそうですが地域の方たちの存在によって様々な文化やアートが支えられているのですね。東京に住んでいた時にはあまり感じたことがない感覚です。
小豆島の力強さ
島では有機的・自発的に色々な人のサポートが生まれて、発展して、よりオープンになり、循環している。
ビジネスでそれを真正面から狙ってやろうとすると、すごくすごく難しいけれど、そんなことが小豆島全体で無意識に行われているのではなかろうか。すごい島です。
オープンであり、アグレッシブであり、様々な人の活動によって支えられている島の有機的な繋がり。小豆島には本当に力強さを感じ、パワーをもらいました。
そんな魅力を伝えたいと思って書いていたら6000字を超えていました。
たどり着いたあなた、ありがとう。
まだまだ奥深い魅力がありそうな小豆島。ぜひまた訪れたいです。