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バレエ感想㉜「くるみ割り人形」K-BALLET TOKYO 初日

Kバレエトウキョウ 「くるみ割り人形」初日を見たのですが、ソリストの大久保沙耶さんの立ち振る舞いがとても印象に残りました。

Kのくるみは12月のチケットのみ購入していましたが、話題の大久保さんが出演されると聞き初日も追加で購入。
しかしキャスト表に大久保さんの名前が無いので初日は出演されないかと思っていましたが、1幕のクリスマスパーティのシーンで、右手からクリーム色のドレスを着た爆美女が登場し、誰だろうと思ったら大久保さんでした😍

1幕はパーティなので、子供は踊り、大人の参加者は踊らずに歓談していますが、ここでの大久保さんの振る舞いが素晴らしかったです。
他の参加者は全員バレエモードで首を左右に揺らしているだけでしたが、大久保さんだけは本物のパーティー参加者のように自然に振る舞っており、クララの父役のニコライ・ヴィユウジャーニンさんとマイムされている際などは、2人の会話が客席まで聞こえてくるようでした。他にもシャンパンの受け取りや、会話で大きく頷いている様子など、実際のパーティにいる参加者のようでした。

※大きく頷く件について補足。パーティで若い女性かつ言葉が理解できると分かると、怒涛の勢いで話してくる人はかなり多いです。勢いが凄すぎて聞く側は頷くしかないです。あとパーティ会場は音楽や会話でうるさいので相槌が聞こえず、必然とジェスチャーが大きくなります

外国人も沢山参加するフォーマルなパーティに参加すると分かりますが、日本人のパーティの馴染めなさは悲惨です。どう振る舞えばいいか分からず手持ち無沙汰な人が多く、今回の参加者達はそんな日本人を見ている気分にさせられました。
しかし大久保さんの振る舞いを見ているとパーティにただ参加するだけでなく、きちんとコミュニケーションを取り色々な人と交流を深めている様子が伺えました。これは長年海外でフォーマルな場を沢山経験してきた大久保さんならではの自然な振る舞いだと感じましたし、見ていて海外のクリスマスパーティ気分を味わえました。

大久保さんは本来ならソロを踊ってもおかしくないポジションなのに、ほぼ踊らない役でもクリスマスパーティの世界観をこれだけ観客に伝えてくださり、「より良い舞台を観客に届ける」という責務を果たしていて素晴らしいと思いました。
立ち役でもこれだけ素敵だったので、次はもっとヴァリエーションを見たいです。



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