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ミライのキャリア#23フリーランスの実際④ 起業編(11)

【えりな】
 前回の続きでございます。起業の実践編ということで、法人を作るにはどうするのか。フリーランスから法人化するメリットなどを考えています。
 現在フリーランスである私が、今年、起業を考えておりまして、会社を設立する上で何が必要かっていう質問をぶつけちゃっております。
 前回は、会社を作るメリットデメリット、情報収集の仕方、人脈の広げ方なんかを聞いて行きました。

従業員を雇用する大変さ

【えりな】
 会社を作る以上、他の人に手伝ってもらったり、従業員を雇ったりっていうのを考えているんですけど、やっぱり自分一人でやる限界も感じたので、会社を作ろうかなと思ったところもあるんですよね。で、責任を持って人を雇うっていうことがですね、ちょっとね、怖いなって思ってるんですよ。従業員が何人かいるというホリデーに人を雇う大変さとかが、どんなもんかっていうのを聞いてみたいです。どうですか?
【ホリデー】
 やっぱりね、大変なこともあるし、でも、一人でやっていけない事を皆でやれるって言うのはやっぱりいいことですよね。そこで責任も生まれると言うかね、メンバーの生活が壊れないような会社経営っていうのは考えなきゃいけないので、そこをちゃんと考える必要があります。
【えりな】
 人生がかかっていますからね。
【Caol】
 私は社長はやりたくないなぁと思っていて、それはなぜかと言うと私の父が代表取締役社長だったからですね。
【えりな】
 え?そうでしたっけ?
【Caol】
 私が18歳の時に若くして亡くなっていて、私の妻ですらあったことがないんですけれども、数百人従業員がいる工場の取締役工場長から、後にこの会社が倒産して、別の会社に移って社長をやっていた人だったんですよ。
【ホリデー】
 初めて聞いた。
【Caol】
 黒歴史なのであまり話していなかったのですが。
 で、倒産した会社の工場長時代には、労働争議の後始末に追われる。まあ会社が傾いて赤字だとなると給料が払えないみたいなことになる。従業員の生活が守れないということで、その後始末に奔走する。それこそ会社がぱったり行かないように、毎月資金繰りに奔走するという姿を見ていましたし、
 その後、会社社長になったと言っても、やはり従業員がいてものづくりの人だったので、どうしても固定費がかかるということで、やっぱりお金に苦労していた。
 従業員の生活を守る、給料を払うってことに結局それにほぼ100%の力を注いでいたなーっていうのを見ると、社長と言うのは、あんまり楽しい仕事とは思えない。家族として見ていて私が思ったことです。
 あとこの倒産した会社。失敗する会社のパターンをやっていました。

企業経営はキャッシュが大切

【えりな】
 そりゃあ会社ってたくさんありますから、そういううまくいかない形もあるんだろうな。お金がかかることもあるし、人がついてくる大変さもあるしってことですよね。怖くなってきました。できるかな。
 で、Caol先生が失敗する会社のパターンと言っていたじゃないですか。それで、ホリデーさんにも聞きたいのは、失敗する会社ってどういう会社だと思います?【ホリデー】
 そうですね、それはズバリ現金を大切にしない会社ですね。
【えりな】
 現金!
【ホリデー】
 そうですね、結局会社って現金がちゃんとあるかどうかっていうのがすごい大事なんですね。
【えりな】
 お金ってことですね。
【ホリデー】
 札束がある、ということではなく、キャッシュのことで、銀行に預けているお金もキャッシュです。このキャッシュがなくなると倒産!ということになります。
 銀行にお金があって、借りていて、あ、銀行からお金を借りることができるなら、それでもいいです。で、返せなくなると倒産。ものすごくざっくり言っているので正確ではないところあるのですが、現金を大事にせずに、現金がなくなる会社っていうのが潰れる会社っていうことだろうなって思っています。
 それぐらい現金、お金=キャッシュっていうのはすごく大事だし、お金に対しての意識がないと、やっぱり会社の経営はできないのかな、っと思います。
【えりな】
 失敗する会社ってのは、どんな会社でもあるし、会社が失敗するっていうのは、どうことかということでもありますね。そうならないように会社を維持していくと。そこは勉強しないといけないなぁ。
 意識はありますけど意識があるだけじゃダメですからね。

失敗する会社のパターン

【Caol】
 父の会社の失敗に学ぶと、現金が何でなくなるかって言うと、リソースを分散しちゃうからですね。
 従業員やできる事業っていうのは有限なんですけども、あれもやろうこれもやろうみたいな形で、有限のリソースを分散して、その結果現金が足りなくなる会社かな。
【えりな】
 なるほど、分けることによって管理できなくなり、足りなくなり、みたいことが起こる。
【Caol】
 だいぶ古い話なんですけども 、父の会社は時計の製造会社なのに、ボーリング場をやろうとして潰れたんです。
【えりな】
 それは私でもちょっと想像がつく良くないことだと思うんですけど、そういうことをするとお金はなくなるか。
【ホリデー】
 リソースを分散するっていうのは、本当にダメなんだと思うんだけど、これを正確に言うと、リソースのマネジメントができないということ。
 新しい事業、新規事業をやろうとかっていうことになった時にどれぐらいのリソースをかけるとその事業が成功するのかというのが読めない部分っていうのはあるんですよね。得意じゃないとこに参入しようとすると、読めない中でそこに参入するっていうことになるので、多分これぐらいだったらできるんだろうなーっていうところの見積が甘かったり、そもそも読めないみたいなのことがあって、これぐらいだったらできるだろうと思ってたところが、めちゃくちゃそれでは全然どうにもならない、っていうことに後で気が付くんだけど、そういう事業を適切に切ることができないとかってなると、どんどん現金がなくなっていっちゃう、て、いうことが起こって、それで主軸の事業でも、もう金が追いつかなくなって潰れる事っていうのは、まあ結構あるある話です。
【えりな】
 よく芸能人の方が、いろんな事業に手を出すじゃないですけど、最初は多分資金とかを得て始められるんだけど、そこから失敗しちゃうっていうニュースと多かったりするじゃないですか。お店開くだとか。
 そういうのもボーリング屋さんじゃないのにボーリング屋さん始めちゃって、と言うのと同じような倒れ方なんですかね。

サンクコスト

【ホリデー】
 確かにそういうこともあるかもしれない。事業をやるときに本当に必要なリソースってなんだろうみたいなこと、例えばボーリング場やろうっていう時に従業員は50人ぐらいいたらなんとかなるんじゃないと思っていたら、実は150人必要でしたとか、これぐらいの備品があったら足りるんじゃないと思っていたところが、想定の2倍かかっていたとか、一番最初にお金がかからないからやってみたけど、これを維持するのにめちゃくちゃ金がかかるとか。そういうことがあると、手持ちの資金があれよあれよとなくなっていくみたいなことがあったりするんですよね。
 そこのマネジメントができてないとか、見積もりが甘かったりすると、どんなにお金を持っていても、どんどんどんどんそこが削られていくみたいなことが起きる。
 一回やり始めると、なかなかこうね、撤退するのも難しいみたいなことがおきる。せっかくここまでお金をかけたんだから、みたいな気持ちになって撤退しにくくなるっていうことがある。これ専門用語で言うところのサンクコスト、埋没費用って言います。
 日本のことわざでいうと、死んだ子の年を数えるな、ということ。どうしても死んだ子の年を数えちゃって、なかなか撤退できずに余計傷口が広がって、そもそも母屋も倒れる、ということが結構起こる、
 それぐらいも事業の収支っていうのは厳しく見ていって、行ける時は投資すればいいけど、駄目だと思ったらちゃんと撤退するみたいな、そういう厳しいバランス感覚ってのが結構経営者に求められるのかなーっていうのは思いますね 。
【えりな】
 収支のバランス感覚、あと見積もりがちゃんと正しくできているかどうかっていうところですね 。

新規事業の見積もりは外れる

【ホリデー】
 もし新しいことをやろうとすると、見積もりはだいたい外れるんですよ。外れた時に対処ができるような、ちゃんとバッファみたいなのを見ておけるかどうかいうところまで含めて、マネジメントするっていうことかなと思いますけどね 。
【えりな】
 まあ確かにそれはそうですよね。どんなに失敗する人でも、失敗しようと思って始めている人なんていないわけじゃないんですか。どこかで歪みが出てきたりとか、予想外のことが起こって失敗しちゃうんですよね。っていうのもちゃんと考えて、準備をしてやるって言う事ですね。
【ホリデー】
 だいたい経営者っていうのは 、経営者っていうか人は、何となく自分は大丈夫なんじゃないかって錯覚しちゃうんですよ。
【Caol】
 でた!認知バイアス!
【ホリデー】
 自分は大丈夫なんじゃねって思っちゃいがちなんですよね。でもそういう向こう見ずな姿勢というのが、もう新しいことを生み出すっていうとこでは絶対に必要なので、全否定するつもりはないし、そういう姿勢はめちゃくちゃ大事なんだけど、それで人生が全部だめになるみたいなリスクまで背負うことはない、そんな感じですかね。
【えりな】
 よしやってみるぞって言うのは大切だけど、リスクが多すぎたり、それこそ従業員がたくさんいるようになっちゃったりすると、それだけではいけなくなっちゃいますもんね。これは心に留め置こう。
 今日のホリデーさんは経営者ですね。
【ホリデー】
 こう見えても結構ちゃんと経営者なんですよ。
【えりな】
 今までこれでちょっと馬鹿にしたこととかあったけど後悔しちゃうわ 。
【ホリデー】
 そんなことあったっけ?
【えりな】
 そのネタ分かんないんですけど~とか。
 まとめます。
 この2回インタビューをしていきました。企業のメリットデメリット、情報収集の仕方、人脈の作り方、後は人を雇うってどういうことだろう、大失敗する会社とはなどなど。
 振り返ってみると色々聞けましたね。私の感想としては、なんか勉強していけばできる気がするっていう希望がちょっとわきました。
 会社を作るって、何が怖いって自分が何が分かってないのかが分わからないのが一番怖いんだなーって聞いて分かりました。なので、ちゃんと勉強してこうやって聞いて算段を立てていけばチャレンジ出来るんじゃないかなって思ったのでも、しチャレンジしたいっていう方が聞いている方にもいらっしゃったら、是非情報収集からね始めていただければと思います。

#ミライのキャリア

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