結婚指輪の跡
これが消えません。
外してから半年強、一年弱くらいでしょうか。
「消しゴムで消してあげる。」といってくれた人もいましたが。
そんな消しゴム売ってなかったですw
けど、消したいわけでもないのです。
八年間。
それらは、必要な時間だったし、何より大切な時間でしたから。
ただ、左手の薬指を人前に出すことをためらっていた時期はあります。
アイキャッチの写真で見るより、実際に見ると、もっと跡がくっきり見えるのです。
左手の薬指に誰かの視線が行く瞬間、すごく焦るのです。
それは、私に向けられるとてもわかりやすい「他人の行為」でした。
とっさに左手を引っ込めたい気持ちになること。
よくありました。
引っ込める勇気はありませんでしたけどね。
そんなことしたら、余計に目立つと思いますよ。
八年間。
たかが八年間ですが、年がら年中、昼夜問わずにそこに居続けた結婚指輪の重みは感じずにはいられませんよね。
仕事柄、元夫は結婚指輪をはめることができなかったので、いつも財布の中に入れていました。
去年、すったもんだしていたとき、彼に聞いたことがありました。
「結婚指輪まだ持ってる?」
「うん、入ってるよ。財布の中。」
あのとき「見せて」とはいわなかったけど、いってたらどうだったろう...と、ときどき思います。
「見せて」は、いわないで正解だったと思います。
結婚指輪のエピソードは、もう一つあって。
元夫が、今一緒にいる女性の前で財布をいじっていたら指輪を落っことしてしまったらしいのです。
「本当に結婚してるの?」
「してるっていったじゃん。」
そんなやり取りをしたと事後報告を受けましたっけ。
この報告。
既婚者であることを隠していなかったことを証明するための事後報告らしいですが。
意味あんのかよ。
と、毒を吐いて今日は終了w
それでも思いますよ。
そんな報告を受けたあの時間を、大切な時間だったとは思えないけれど、必要な時間だったことは確かだって。
そんな時間も、今の私にとっては必要だったって。
あの時間がなければ、今の私がいないもの。