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胸焼けロマンチック
実写アリエルを見てきた!
イタリアで見たので、日本で公開されるよりも早く見れてちょっと得した気分。あとは全編英語、字幕はイタリア語とかいう謎環境で見て理解出来たのもちょっと嬉しかった。英語もイタリア語も上達してえらい。
アリエルのキャスト云々なんて全く気にならないくらい映像作品として美しかった。アニメが全く似てない俳優で実写映画化されたけど、脚本演出演技全部良かったから満足みたいな気持ち。アニメの再現度も高くて、結果としては満足です。
ディズニー映画なんて久しく見ていなかったもんだから、あまりの王道恋愛ストーリーになぜか見ているこっちが恥ずかしくなってしまった。
たまたま助けた男が王子で、王子は私のことをずっと探していて、でも出会ったら出会ったで新しく恋に落ちて、いや舐めとんのかと。そんな上手くいかないぞ世の中は。いや世の中がこんなに上手く回っていないからこそフィクションの世界の中くらい夢を見せてくれるのがディズニーなんだけどさ!子供の頃はこの甘々フィクションを一点の曇りも無い目で見ていたと思うと、子供の頃の自分を抱きしめたくなる。
なんというか、まだ何も知らない無垢な子供が見るディズニーの映画と、ある程度人生経験を詰んだ上で見るディズニー映画は質感が違う。前者はディズニーが知らない大人の世界を見せてくれるけど、後者は逆に子供の頃に戻してくれるような。
アリエル見ながら、こんな激甘ロマンチックが現実にあるんだと信じていた時期が、世界がもう少し自分に優しく輝いて見えていた時期が私にもあったなあと変に感傷っぽくなった。色んな経験をしたことで新しい知識を得たけれど、それによって失った感情もきっと沢山あるんだろうな。そしてそんな感情たちをもう思い出すこともないんだろうな、と思うと、寂しい。まあ人は変わるし死ぬので、そういうことなんだよね。世は無常。
大人になってもディズニーが大好きな人達の理念が少しわかったような日でした。