藁を手に旅に出よう
どうも、果物の中でラ・フランスが一番好きなdomoです。同じこと言う人を見たことありません。
ちなみに一番好きな食べ物はバターサンドです。どうやら私は変人のようです。
サマリー
タイトル:藁を手に旅に出よう(2020)
著者:荒木博行
要約:物語の主人公は会社に入ったばかりで右も左も分からない新入社員のサカモト。そんなサカモトは新入社員向けの社内研修で”伝説の人事部長”石川に出会う。石川は「うさぎと亀」「裸の王様」「オオカミ少年」などの寓話を題材に、社会人としての教訓を示し、サカモトはじめ新入社員は徐々に自身のキャリアや仕事に対して向き合っていく。
個人的評価:★★★★★
著者紹介
私が著者および著書について知るきっかけになったのはVoicyというサービスです。VoicyはPodcastのようにパーソナリティが定期的に配信する放送をいつでもどこでも好きなときにアプリかWeb上で聞くことが出来ます。
著者の荒木博行さんVoicyで「荒木博行のbook cafe」という番組を放送されており、その番組ではビジネスパーソンにオススメしたい書籍の内容を紹介されており、大変面白いのでそちらも興味ある方は覗いて見てみてください。
荒木博行さんは住友商事株式会社を経て、グロービス経営大学院にて講師を勤められた経験もあられます。その後グロービスを退社され、株式会社学びデザインを設立し、代表取締役を務められる傍ら、
・株式会社フライヤー アドバイザー兼エバンジェリスト
・株式会社ニューズピックス NewsPicksエバンジェリスト
・武蔵野大学アントレナーシップ研究所 客員研究員
など何をやられてるのか正直分かりませんが多方面でご活躍されています。
内容
本書はSession1から12まで主人公サカモトをはじめとする新入社員が社内研修で”伝説の人事部長”石川から受ける12回の講義を通じて何を学び、どう思考が変わっていくのかを描いた物語風ビジネス本です。各Sessionでは「うさぎと亀」「裸の王様」「オオカミ少年」等の寓話を題材に、社会人としての教訓を示していく点が特徴的です。
所感(感想)
本書の中では多くの寓話が取り上げられますが、どれも一度は耳にしたり目にしたことがあるものばかりです。
それぞれの寓話には当然、子供にも分かりやすいメッセージがあります。
例えば「うさぎと亀」であれば最後まで諦めないこと、や真面目に努力することの大切さ、がそれにあたると思います。
しかし本書ではこういった分かりやすいメッセージではなく、より内容を深く考察することで新たな学びに目を向けています。
「うさぎと亀」を例にすると、亀がうさぎに勝つことが出来たのはかなり低い確率だったはず、そもそもなぜ亀はうさぎと圧倒的に不利な勝負をしたのか、そこから私たちが学ぶべきことは、といった具合です。
これにより、今まで当たり前のように受け入れてきた物語が全く違う表情を見せ始めます。
本書では”伝説の人事部長”である石川のセリフが物語の中の登場人物、そして読者に新たな気付きを促します。
「失敗した後日談を知っている立場から、当時の彼らの意思決定をバカにするのは、すべてズルい後出しなんです」
「具体的に見えているものって、自分たちが思っている以上に強い引力を持つ」
「特に組織は皆さんに対して「強制力」を持って働きかけてくるように思うかもしれないけど、そんなことはない。最後に決めるのはすべて自分なんです。」
この物語の中では研修を経て、新入社員が徐々に不安な気持ちが取り除かれていき、自身のキャリアや仕事に対して向き合っていく姿が描かれています。
そのため新入社員や、仕事に対して不満や不安、モヤモヤした感情を持っている方は登場人物と重ね合わせることが出来、学ぶことがたくさんあると思います。
そうでない人にとっても、仕事に対する新しい視点や何かしらの気づきを与えてくれる本です。
読んでいただきありがとうございました。また書きますので興味ある方は「フォロー」よろしくお願いします。ではまた。