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【ライブレポート】〜すみぺは同志と共に「ファーストピリオド.」を感謝で駆け抜けた〜 上坂すみれさん 「SUMIRE UESAKA BEST TOUR 2024 すみぺの大理論」 東京公演レポート


 10月12日、東京 LINE CUBE SHIBUYAにて声優・アーティスト 上坂すみれ(すみぺ)さんのベストアルバム「SUMIRE CATALOG」発売にちなんだベストツアー「SUMIRE UESAKA BEST TOUR 2024 すみぺの大理論」の千秋楽公演が開催された。今回ライブは大阪、名古屋、東京の三か所を巡回するツアー。千秋楽のチケットは先行販売にて完売しており、すみぺは超満員の会場に詰めかけた熱心な同志達と共にこの10年間の歩みを振り返るように数々の名曲と「すみぺにしかできない」唯一無二のMCを披露約3時間の長丁場にわたるライブを大歓声のもと走り切った
 本記事では千秋楽、東京公演の内容をセットリストやMC内容を含めた形でレポートする。大阪、名古屋公演の模様は以下のレポートを参照いただきたい。

大阪・名古屋公演レポート

※要約版

©️きゃんでー(@candymisasa)


1.会場周辺と開演前の様子

東京公演会場は旧渋谷公会堂である「LINE CUBE SHIBUYA」。すみぺにとっては文化放送超A&Gの番組イベント「Lady Go!! fifth date ~キミと私の時代(ジェネレーション)~」以来のライブとなる。

東京公演の会場LINE CUBE SHIBUYA

 開演時間である17:00に対し物販開始はかなり早い13:00。朝から並んだ同志達も多く開始一時間前には数百人の人だかりができていた。今回ライブで各会場限定となる目玉商品はTシャツとアクスタ。こちらは他会場よりは量が用意されていたようだが、いずれも販売開始から2時間程度で完売した。

 一方このライブ全体での目玉でありネタ商品である「光る!!!!上坂さん3Dクリスタル像」なる9800円の高額&ネタ商品と数が少なかったのか他会場でもすぐに完売した「すみぺピンズ」の2品目は、驚くことにいずれも販売開始から30分程度で完売してしまった。大阪、名古屋でも売れに売れたクリスタル、他の声優界隈では「誰が買うの?」と言いたくなる代物だがあまりにも早い完売にため息をつく同志が多数。尚、この人気を受けて会場限定グッズ以外は下記の通り受注販売されることとなった(現在は終了)。


 さて、会場入り口外側には企業のフラスタが10個以上、内側には有志の同志達によるフラスタが3つ並んでいる。同志達のフラスタは非常に手が込んでおり、企画制作の苦労が偲ばれる。
 例として「ゴーストペッパーさん企画、ほののかさんイラスト」によるフラスタ制作について取材させて頂いた(筆者も参加させて頂きました)。今回はライブが決まった半年近く前より企画を立ち上げイラストの依頼からデザインの決定、賛同者集めといった念入りな計画を進めていたとのこと。お二人とも非常に大変ではあったが、ライブ後のすみぺによる紹介&感謝ポスト(下記)から喜んでもらえたことがわかって胸が一杯になったと語っている。

ゴーストペッパーさん企画、ほののかさんイラストによるフラスタ(公開許可済)
ゴーストペッパーさん企画、ほののかさんイラストによるフラスタ(公開許可済・イラスト拡大)
企業ブースのフラスタ一覧

入り口フラスタの先が物販会場、その左側には他会場と同じく大理論(?)の数式が書かれた黒板とすみぺの等身大パネルが飾られている。また、会場左奥まで進んだところでは「すみぺれんぽう」のカウンターが設けられており、お馴染みすみぺが会場ごとに追記するれんぽう色紙は残りの白紙部分が埋まり完成。写真を確認いただきたいが三分割して記入しているのに見事なバランスが取れており「さすがすみぺ」と唸らされる

FC「すみぺれんぽう」ブースに飾られた色紙

 エスカレーターを上り、LINEキャラクターを横目に見ながら客席内に入る。今回のステージも大阪、名古屋とほぼ同じ構成で、足場のような鉄パイプで作った「革ブロちゃんマーク」が中央に鎮座、その外郭を太陽のコロナのようなギザギザにした形のオブジェで囲う「PROPAGANDA CITY 2021」のセットに近いシンプルなもの。バンドセットはいつも通り上手からドラム、ベース(&キーボード)、ギター、シンセセットの順。そして今回は映像化のため15列の中央と左右にカメラが入っている。会場内はお馴染みすみぺ選曲と思われる様々な曲が流れ、改めて「すみぺワールド」にやってきたことを実感する。


 今回ライブは定刻前にすみぺ本人の影ナレによる前説が入る。注意内容は普通の内容のはずなのだが、名阪であった『す:「係の指示に従って」→同志:「はーい!」』や、『す「非常口どーこー」→同志:『ここー!」』と言ったコール&レスポンスは健在で、さらに「普通のお姉さんのナレーションだとこんなふざけた感じにならない、あのお淑やかさって何なんですかね?」と笑いをとったりしている。続いて「この大変なセットリストについて行けますか⁉︎」と同志達を煽り、いよいよライブが始まることを伝え「皆様対戦よろしくお願いします!」と締めると大きな歓声と拍手が起こる。定刻より3分ほど遅れて「護国寺労働組合」のおなじみバンドメンバーが白衣で各配置につきスタンバイすると青いスポット照明が四人を照らし、しばらくしてBGMの音量が徐々に大きくなりいよいよ千秋楽の開幕である。

2.楽曲&MC

1 「予感01」

 始まりは1stアルバム一曲目のこの曲から。大阪、名古屋の演出と少し変わり、白いフラッシュが点滅した後バンドメンバーを青の照明と白いスポットライトが交互に包んで革ブロマークが照らされる。続いてフラッシュと色とりどり変化した後曲中間部で青に戻る。ここではHIROさんがキーボード担当。ユウタマンさんは合間に赤いウォッカびんを振り、同志のペンライト振りを煽りつつも巧みなギターソロをこなし終盤へ。大歓声の中最後に照明が暗くなり中心に人影が現れる。

2 「七つの海よりキミの海」

 聴き慣れたスラップベースの音に合わせすみぺがスポットライトに照らされ浮かび上がる。お馴染みこの曲からのスタート。すみぺは右腕を前に突き出しつつ「私がおめでたい上坂すみれです。君たちがおめでたい同志です。気合いは宜しいか~!よろしくお願いします!」と第一声。最初の衣装は各会場オリジナルで東京は青主体に限定Tの赤を取り入れたきつね耳、尻尾付きのデザイン。三会場とも耳と尻尾、限定色を用いつつそれぞれ異なるイメージの衣装に仕上げられておりスタイリストの佐野夏水さんのセンスが光っている。初めからコール&ジャンプが入るため同志達は一気にスイッチが入り大興奮。映像化のためか他会場より激しいスモークやフラッシュの効果もより熱気を盛り上げていく。

3 「来たれ!暁の同志」

 続いてこちらもコール&レスポンスが盛り上がるユーロビート調の曲。「ヘイヘイ」の部分ですみぺは観客を煽り、それに返してペンライトを大きく振り返す同志たち。「生産!団結!反抑圧!」のコールですみぺが毛深くぐるぐると手を回し、これに同志が応えてコールを叫ぶ一体感は一度現場で一度体感してみてほしい。東京では革ブロマークの枠に仕掛けられた照明が赤と白で入れ替わるだけでなく要所要所で白がフラッシュ的に点滅し、より視覚的に盛り上がる効果となっている。大サビ前はスモークの中ですみぺにスポットが当たり浮かび上がるような雰囲気が美しい。この曲は通常赤と青の照明が主体だが、白やフラッシュが差し込まれるとまた違った印象を受ける。

4  「ディア・パンタレイ」

 最初のパートはずっと激しい曲が並び、ラストは最新シングル。照明の色はジャケットと同様に赤メインだがこちらも曲の転換場面でフラッシュが入るなど派手目な演出。間奏では革ブロちゃんマークが青、外側の枠が色とりどりに変化するなど他公演とはかなり変化している。サビ前で腕を突き上げ同志を煽りながらさらに勢いをつけラストまで歌い切るとステージが暗転。大きな歓声が上がる。


MC①

 すみぺが少し水を飲んだ後にステージが明るくなる。まずは「うわーい!始まりました!「SUMIRE UESAKA BEST TOUR 2024 すみぺの大理論」東京公演 supported by animeloツアーファイナルです!」と挨拶。そして2Fも3Fも埋まっていることを喜び、奥の人たちまでは「見えない~」と嘆き、「イェイイェイ」とポーズを取って楽しそうな様子を見せる。続けて「そう言うことでツアーファイナルが始まってしまいました」と言い、名古屋や大阪に行った同志達の反応を伺う。特に名古屋(ヴィレッジホール)の客席の近さはすみぺ的に嬉しかったらしく本会場と比較して少し残念がる。さて、かつてLady Go!が卒業したこの渋谷公会堂だがすみぺは新鮮な感じがするらしく、これは「訓練された同志がいるから」との事。やはり同志に囲まれた会場は雰囲気が違うようだ。
 ここで東京公演でのサプライズ「ダンサーさんが来てくれている」ことを発表し会場は驚きで色めき立つ。まずは彼女らの呼び出し方を考えるすみぺ。「フルメタルパニック」と提案するもNG、結局普通に「お願いしまーす」と呼び出すと四人のバニー姿のダンサーさんが登場した。(下記Sakiさんのインスタ参照)

曰く「なるべく肌が出るバニーちゃんがいいと言う願いが叶った」との事。続くのは勿論ピンクのイメージが強いこの曲である。
※実はパンフレットにネタバレでダンサーさんのキャスト記載がありました。(筆者を始め誤植と思っていた方が多かったようですが)


5 「ボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡」

 前回ダンサーさんが入った「PROPAGANDA CITY 2021」では披露されなかったこの曲。しかしバニーなダンサーさんがこれほど見栄えする曲があるだろうか?と感じる。ソロの場合すみぺが歌唱時マイクを持っているため振り付けの手の動きが簡略化されている部分があるが、ダンサーさんがその部分を補っていて改めてこの曲の振り付けの色っぽさを感じさせられる。すみぺを中心にダンサーさんはぴったり動きを合わせ、歌詞に合わせて集まったり、離れたりするのが印象的だ。またサビ前では左右のメンバー入れ替わりやすみぺにむけてお尻を向けて集まって離れるなど刺激もなかなか強い。同志のペンライトはもちろんピンク。サビの手拍子はダンサーさんが主導してくれるのが新しい。最後の「ボンキュッボンは、あなたのものだよ♡」でダンサーさんは集まって全員一気に後ろを向き、曲は終了。

6 「ハッピーエンドプリンセス」

 ダンサーさんが入ったまま「ティアムーン帝国物語」OPのオーイシマサヨシ曲に続く。サイリウムはイメージカラーの水色へ。照明自体はピンクから大阪、名古屋よりさらに様々な色に変化。サビ前の「〇〇ですわー!」の部分で腕を上に振り上げると「ワーッ!」と大きな歓声が入る。間奏のギターソロは東京でもやはりユウタマンさんのオーバードライブギターが心地よい。ラストは右腕と人差し指を突き上げるアニメと同じポーズでピンクの目立った照明に包まれ、この曲を締める。

7 「生活こんきゅーダメディネロ」

 続いてはテンポ200のヒャダイン曲。最初の部分でダンサーさんは上手下手に分かれて退場し、すみぺはソロに戻る。HIROさんはキーボード演奏にチェンジ。照明の色はこの曲の勢いの通り白、赤、黄、青と目まぐるしく変化していくのだが、東京ではこれに多数のスポットライトやフラッシュですみぺを浮かび上がらせている効果が印象的である。またユウタマンさんがギターパートのない部分でクラップを煽り盛り上げる。間奏ではすみぺが楽しそうに両手を振って同志たちを煽り、これに呼応して歓声はどんどん大きくなっていくと七色の光が煌めく。「ドーン」のコールのやり取りも今までにない盛り上がり。ラストで勢いあまり少し歌詞を飛ばしたりしたものの構わず「間違えたー!」と叫んでさらに勢いをつけ曲は終了。ステージは暗転。


MC②

 「はーい!」とMCに入り、「ダンサーさんを置いて大変に賑やかなツアーファイナル、私は盛り上がってます!」と言いつつ「楽しすぎて歌詞を飛ばしてしまった」と先程のミスを詫びつつ曲紹介。続いて会場内の盛り上がりを見渡し「暑いでしょう」と恒例の乾杯タイムへ。賞味期限が切れた水(恐らく「すみぺれんぽう」の「れんぽう水」)を持っている同志や水を持ってきてない同志に「持ってきてくれよー!」と弄ったり、水が尽きた同志を心配して「根性?今の時代根性論が一番悪い!」と言うと、心配したドラムの一Qさんが彼に水をあげると言うサプライズも起こる。同志は一斉に拍手し一Qさんが両手をV字に上げるとさらに歓声が上がる。そんなやりとりをしつつ改めてベストツアーの成功を祈って乾杯を行う。同志に「お水おいしー?」と逆質問し「おいしいよー」と返すと「よかったよかった」と安堵し次の曲へ。


8 「恋する図形(cubic futurismo)」

 続いてはMVとダンスが非常に毛深いことでお馴染みテクノボーイ楽曲。HIROさんはベースに戻りこのテクノポップを奏でる。名阪公演よりもスモークが強くピンクと青の照明に照らされたすみぺはより幻想的な姿に見える。間奏ではスポットライトが目まぐるしく回転。また革ブロちゃんマークは縁のライトが二重になっておりそれぞれ別の色で光っている。曲ラストの「Cubic futurismo」連呼の部分ですみぺが「ぴょん」っと跳んで90度ずつ方向を変えていくのが毛深い。

9「テトリアシトリ」

 東京の日替わり曲は「PROPAGANDA CITY 2021」 1日目以来の歌唱となる歴史あり人気の高いこの曲。こちらでもHIROさんはキーボードに回る。照明はまず黄色と青から始まり「ダーンス!」でスポット回転、そして赤と青へと変化していく。青い光に照らされたすみぺは非常に美しく、楽しそうに左右に動いている。また、リズムも歌唱も難しいこの曲を難なくこなすすみぺに10年の年月を感じる「テトリ‥」繰り返しのシンセの音はYAMAHA DX7系のFM音源で原曲よりも明らかに80年代を感じ、Yosukeさんの音へのこだわりが伺える。間奏に入りすみぺは上手→下手→中央と移動。ラストは青と紫の照明へ変わりつつステージ中央から奥に下がり、大きく手を広げ退場、照明が暗転する。


幕間

 スクリーンが上から降りてくる。名阪と同じ幕間の始まりである‥と思いきや、「すーみーぺー!」というと同志の掛け声と共にデビュー3年目のライブ現場が映し出され「同志と共に、歩いてきた」というテロップが浮かび上がる妙に凝った演出から始まる。その後は名阪と同じくBlu-ray等で使われていた旧スターチャイルド(2017年終息)のロゴアニメーションが表示され、右下には「文サルト自治区護国寺エリア原色野戦病院」と言う怪しげな病院名が出てくる。すると場面はいきなりその病院と思われるベット上の視点に転換。胸の部分の開いたやたら刺激的なナースのお姉さんが二人目の前に現れる。そして喋り始めるがなんとおっさん声である(CV :大塚芳忠さん)。二人は「いいですか、落ち着いて聴いてください」と記憶喪失時によくあるセリフを宣い、9年間寝ていたことを伝えてくる。二人は「トゥルルルルル」など妙なアドリブを挟みつつその間にスターチャイルドが消滅したがなくても何とかなっていること、そして残党が「サブスクがサブスクを洗う」ような抗争が繰り広げられておりソフトタッチ先輩(すみぺチームの元スタッフ)が人質となっており何とかしなくてはならないと伝えられる。そして二人のナースは「護国寺魂」(巨大な注射)を患者に注入する。
 ちなみにナースのお二人はグラドルの美羽フローラさん比留川マイさん。後日Xやブログに撮影当時の画像をアップしておられたのでこちらも確認いただきたい。

 「ブスッ」と言う音と共に場面は転換しすみぺが机の上に座っている構図に。どうやら寝ていたのは本人らしい。そこに現れるは「▫︎▫︎▫︎▫︎社VS▫︎▫︎▫︎▫︎社」と銘打たれたクマが争う動画、そして「ピンポン」と言うチャイムの音。「酔っ払って頼んだピザかな?」とドアを開けるとそこに現れたのはきんくりんの着ぐるみ‥なのだがこれが「元獣王会四代目 『金駆麟』」と言うマフィアボスのライオン(CV:黒田崇矢さん)

「これが注文のピザだ」と言う事でピザを頼んだのは当たっていた‥。さらに場面は転換。ピザを置いたテーブルを囲んで金駆麟、れんぽうねこくん、すみぺ、佐野夏水さん(後ろ姿のみ)が密会をしており非常に怪しい。曰くここのところの護国寺は「罪のない社員が休日出勤を強いられており、焼け野原みたいなここをどうにかできるのはすみぺだけだ。このままじゃ三嶋のおやっさん(※キングレコードの三嶋常務)に合わせる顔がねえ!」との事。こんな中で佐野さんは美味しそうにピザを食べ、それを横目に見ながら冷静な声でれんぽうねこくんが話し始めるギャップが非常に面白い。彼曰くこれに対応し、時空を戻すための企画は「目指せスタチャ復活!すみぺの思い出の企画に挑戦してみよう!」というもので、東京公演では2013年に開催したイベント「決起集会 vol.1 ~革命の色は苺に似たり~」で挑戦した「クレープ作り」が課題として出される。曰く「10年前より上手に作れる」との事だが鉄板に油を引くと蒸発するほどの温度だったりタネをぶちまけたり早速怪しい雰囲気が漂う。比較として当時の画像も流れるがあまり変わっていないように感じる‥。そしてある程度焼けたら生地を豪快にひっくり返す。2013年当時はかわいく対応しているのと好対照。続いて生地にホイップを適当にぐるぐると絞り出していく。こちらも当時はW字型に絞り出しているのとは好対照。最後は「特濃ソース」ことチョコソースをかけて巻く。見た目の形はうまくできており10年前とは違うようだ。そして味の方も当時とは「比較にならないほど」美味しいらしく挑戦は成功!荒っぽさは変わっていないが確実に腕は上達している‥(?)ようである。無事課題をクリアしたすみぺは囚われの身であったソフトタッチ先輩を解放。本日のコメントは先程の「三嶋のおやっさん」ことキングレコードの三嶋常務。明るい口調で「2014年のイベントなどで上坂さんのトークを聞いて面白いと思いました。スタチャは爆破されたといつも言われますが実は生きています。いつかはスタチャのイベントができればいいと思うし、10年間このキャラで盛り上げてくれたことに感謝したい。これからもキング、ボイスキット共に頑張りましょう、ありがとうございました!」とコメントを述べると同志達から拍手が起こる。さすがに所属会社の常務に対して名阪のように最後を「ピー音」で締めるのは憚られたのか、そのまま次の曲の紹介へ移りスクリーンが上がっていく。


10 「POP TEAM EPIC」

 続いては「ポプテピピック」の主題歌であるこの曲。革ブロちゃんマークが青く光り中央壇上からすみぺが登場、その場で歌唱を始める。衣装は頭にティアラのついた白いドレスに変わる。(ポスト及び公式レポート三枚目及び四枚目の写真。この後も衣装説明時に言及するので確認いただきたい。)

公式ライブレポート(写真多数あり)

 またダンサーさんもバニーの姿のまま再登場。こちらは前段に陣取りすみぺの動きに従いつつも曲調に合わせたキレキレのダンスを見せる。サビの繰り返しフレーズや印象的な歌詞に合わせて照明のフラッシュに加えスポットライトが回転して目まぐるしい。間奏ですみぺは中央の台から勢いよく降りて下手へに移動、そしてコールに合わせて腕を振りながら上手→中央に戻り「行くぞ!」と叫んでラストのサビへ。そして紫と青の照明に包まれ最後に全員が右を向くと、革ブロちゃんマークの星外郭の照明の色が時計の「コツコツ」の音に合わせて変化し、アナログ時計のような動きを見せ曲は終了。

11 「ネオ東京唱歌」

 ここでアルバム「NEO PROPAGANDA」のリード曲かつ上坂すみれを代表する旗曲が登場。アルバムと同じく歌い出しでボーカルにノイズエフェクトがかけられているのは非常に芸が細かい。こちらもダンサーさんが引き続き登場。ダンスは「PROPAGANDA CITY 2021」のものとほぼ同じで、両手に旗を持ち要所要所で使い分けている。特に中間部のEXILE的な動きで旗が振られる流れは非常に美しい。イメージ照明はピンクと赤→黄→青と様々。アウトロで中央に集まりコサック調のダンス。最後は一礼で締められた。


MC③

 「はーい!」と一声、いきなり「さっきの衣装は何だったでしょうか?」とクイズに入る。選択肢は①マングース、②どんぎつね、③イリオモテヤマネコ、④キツネ。もちろん答えは④なのだが、なぜ佐野さんがキツネををここで選んだかは謎らしい(後の佐野さんポストでもその旨記載あり)。これは同志たちが「うる星やどん兵衛と関係があるのでは?」と考察している事に向けたアンサー。「大阪は虎、名古屋は羊と来て東京はキツネ…わからない…」と呟く。

 そして着替えた衣装の説明に。「高級な折り紙みたいなかわいい衣装で、(これは)幼稚園の時の憧れ。これが30代だ!30代サイコー!」と評価すると大きな歓声が上がり「ありがとー」と返す。
 さらに幕間(今回から「まくあい」と読む)の話へ。今回三嶋常務に出ていただいたことを感謝しつつ、ここに来られているらしく場所を探している(当日は3階におられたとの事)。スタチャイベントがあることを期待しつつ「みんなでHappy Girl (パパ聞きの曲)を歌いたい」と、希望を語る
 続いては同志の振り付けのある「KOUTOU TIGER」のため曲の前に練習に。今回はダンサーさんも散らばり練習に加わってくれる。何度か練習した後「江東の虎になろうぜ! KOUTOU TIGER!」と叫び曲へ。


12 「KOUTOU TIGER」

 ダンサーさんはもちろん引き続き登場。この曲でもHIROさんはキーボード。すみぺのユーロビートは青と赤の照明が乱れ飛ぶ曲が多いが、これは「虎」なので黄と青の照明メイン。東京ではさらに色が差し込まれ七色以上が乱れ飛ぶ。同志が踊らない部分の振り付けはパラパラ調。肝心の同志の振り付けは(筆者は怪しかったが)ほとんどが見事に対応した素晴らしい一体感を見せすみぺは「完璧だー!」と叫ぶ。ユウタマンさんがギターパートのない部分ではダンサーさんに合わせて踊っておりこちらも見ていて楽しい。間奏中はすみぺも両手を使う振り付け、そしてぐるぐる回るダンサーさん。大サビ前はすみぺが「いくぞー!」とクラップを煽り同志は手拍子で応える。勢いづいたまま曲のラストまで突っ走り「君たちは江東の虎だー!」と、名阪のセリフに対するアンサーのようなシャウトを入れ次の曲へ。

13 「すーぱー呂布呂布ぱらだいす!」

 ここでダンサーさんは下がる。次も三国志関連ですみぺ史上「有数の頭が良くない」コール&レスポンスが楽しいこの曲。HIROさんはベースに戻る。その雰囲気に合わせたかのように照明は七色の照明が回転し、サビでは黄色のフラッシュが煌めく。この曲の「ボツ!ボツ!」など面白コールは、同志たちも本当にノリノリである。間奏ですみぺが上手下手を移動し「ハイ!ハイ!」と叫びながら腕を振って同志たちを煽るとさらに興奮が増していく。そして驚くべきはユウタマンさんのギターソロ。何とこの曲の勢いに合わせたかのように「首の後ろにギターを持って背面弾きでこなし」ている。またふざけた歌詞ながら所々のビブラートが美しく改めてすみぺの歌唱力に感心させられる。最後は三色のフラッシュが乱れ飛びそのままラストへ。

14 「ウエサカダイナミック」

 引き続き激しい曲だが、すみぺも同志もテンションは上がりきっており全く気にならない。照明はピンク主体に変わりそこからどんどん変化する。サンプリングのセリフ部分では赤青のフラッシュが注ぎこの後のコール合戦を予感させる。「かかってこい!」や「ダー!」の部分では激しいシャウト。クライマックスは右半分の「右坂(青ペンライト)」、左半分の「左坂(赤)」に分かれた激しいコールの応酬。「上坂だけなのだー」というセリフ時に革ブロちゃんマークが連動して光る。続くセリフの「捧げますか?」の部分が非常に毛深く、声優アーティストとしての魅力も光る。サビの頃には会場が最高潮の盛り上がりとなりその勢いを保ったまま「次行くぞー!」と叫ぶ。

15 「パララックス・ビュー」

「地獄へ堕ちろー!」というシャウトから始まったのは「ボーカルにもバンドにも厳しく激しい」この曲。激しい曲が実に四連続である。すみぺも激しく力強くこの曲をこなし、シーンの転換でブラックアウトとスポット照明が彼女を浮かび上がらせる演出がそれを後押ししている。毎度のことながら一Qさんのドラムだけを見ていても楽しめる曲であり、その勢いとテクニックには圧倒される。また、ユウタマンさんも上下に激しく揺れながら難なくギターソロをこなす。そしてYosukeさんのシンセピアノの音色が非常に美しく印象に残る。大サビ前ですみぺがステージ中央の後ろに下がっていき、演奏終了時革ブロちゃんマークが青く光った後にステージは暗転。すみぺが退場する。


16 「予感メドレー」

 すみぺが退場した後、今ツアーで新たに披露されたバンドメンバーによる「予感メドレー」が始まる。東京では冒頭にノイズと「せーの!」と言うサンプリング音声が入ってから「予感02」が始まる。HIROさんはキーボードに移動。ユウタマンさんはクラップを同志達に要求する。メンバーは赤色で照らされそこに青色が差し込まれたバックで演奏を続けていく。終盤に差し掛かると曲は「上坂すみれのひとり相撲」でのみ演奏された「予感2.5」へ移行し、照明は黄主体となる。ここではユウタマンさんのギターソロが印象的であり、ラストで照明は白から青へ。続いて「予感03」に移行し照明は赤青となる。キーボードの音色は心地よく、ギターソロは原曲からかなり崩したアレンジとなっていることに驚きを受ける。この流れから最後に流れるのはもちろん「予感(Extra stage)」である。革ブロちゃんマークはじめ照明は白系に変化。この曲は特にプロレスの印象が強いテーマでありメンバーがクラップを求めると同志はそれに反応。最後の「いーかんじですー!」と共にすみぺが中央の革ブロマーク部分から右腕を振り上げて再登場、次の曲へ。

17 「見参!革ブロ☆ふぉーえばー」

 予感メドレーに続くのはすみぺ作詞、アルバム新録のこの曲である。メドレーの時間を利用してすみぺは衣装チェンジ。かつての「革命的ブロードウェイ主義者同盟」のテイストのある「貴族のような」ドレスである(下記ポスト及び公式レポート5〜6枚目の写真参照)。HIROさんはまたベースにスイッチしており、緩急つけたセットリストの中で楽器の変更ができることに改めて驚かされる。「かわいいって言ってよね~」の部分ですみぺが手を振ると同志は「かわいいー!」と興奮し大きな歓声。照明はピンク系から徐々に青系に変わっていき、サビでは七色が乱れ飛ぶ。そして終盤のバラード調のファルセットパートでは青白系の照明へ。最後に赤色の照明となりこの曲を締める。


MC④

 すみぺはまず水を飲む。すかさず同志から「かわいいー!」という歓声が飛ぶが、「人が飲んでる時に!」と怒るすみぺ。しかしどんどん「かわいい」コールが大きくなっていき、名阪と同様にまた倒れてしまう。曰く「二週間ぶり3回目の死」との事。そのままの状態で「おいこれ映像に載せるのか!モザイクかけろ」とカメラに毒づきつつ「生き返り方は考えてないし、上坂さんにかわいいって言ったら死んじゃうのわかってるくせに~!」と同志に文句。これに対し同志はすみぺを生き返らせるべく「すみぺ」コールを叫び、ようやく「こんなところで逝かないぞ!」と立ち上がって復活。そして衣装を着替えたことを伝えつつ「革ブロ☆ふぉーえばーをやるたびに残機を失う」と文句を言う。するとまた同志から「かわいいよー!」と言うコールが飛ぶ。すると「今回は本当に時間がない!」と言いつつも結局ダメージを受けて倒れるすみぺ。「なんかすごい変な例ができてしまった」とぼやくと同志が再度「すみぺ」コールを叫び再再度の復活。「まあ、公道で死ななければ良い」としつつ「公道で死ぬすみぺごっこ」を同志の打ち上げでやってほしいと矛盾した無茶振りをかます。そして衣装が「革命的ブロードウェイ主義者同盟」MVっぽさを意識しベロアなどを追加して新たに製作したものであることを紹介。とにかくベロアが可愛いのがお気に入りのようだ。続いていよいよ最後のブロックに入ることを伝えつつ「観客の顔がよく見える~」と気になる人物探しを始める。中でも龍が如くの「真島の兄さん」コスプレをしている同志が目に留まったようでその出来を褒めつつ、若かりし頃そのトレードマークの眼帯をしていた(厨二的)同志がいるかどうか確認する‥も誰もいない。一方「かっこいいから(私は)1日やっていたが見え方が変わるから大人になる前にやめよう」と、自分がやっていたことを明かしつつ「規則を守る君たちはえらいぞ!」と褒める。
 いよいよ時間がなくなってきたらしく、次の曲へ移ろうとするがその前にお水タイム。「ムスカ大佐より悪い」すみぺは10秒間時間を与えてくれるらしく、カウントダウンしていく。終了と共に「次の曲いきましょう!Inner Urge!」とMCを締める。


18 「Inner Urge」

 歌詞はヤバいものの非常に人気が高いこの曲。MVのダンスが印象的なだけにもちろんダンサーさんが「手に靴下をはめた『変態』ファッションで」参加。照明は過去と同じくピンクメインだが、オレンジが差し込まれている。問題のコール「SOX!SOX!」での振り付けを客席含め皆で踊る様は見ていて非常に面白い。間奏ではフラッシュが激しく降り注ぐと共にユウタマンさんのディストーションギターの存在が光る中、5人でくねくねと踊る姿が何とも妖艶である。そして「ハイ!ハイ!」とコールを求めながらサビへ向かう。最後は全員集まってピンクのスポットに照らされ「変態」ポーズで締め、バンド紹介へ。


バンド紹介(「ヤバい◯◯」Inst Ver.)

 そして表題のBand Ver.が演奏される中すみぺは「ファイナルでございますが皆様いかがお過ごしでしょうか?大変お世話になっております皆様です」と、バンドメンバー「護国寺労働組合」とダンサーさんの紹介に入る。今回の紹介では「ヤヤヤ、ヤバイ」の部分を懐かしのシンセのオーケストラヒットで演奏してから各メンバーの紹介を行うと共にダンサーさんが彼らに集まって盛り上げる形となった。

ドラム:一ノ瀬久(一Q)さん
 お馴染み川崎のエッチなおじさんでありこの過酷なセットリストをこなす「スーパードラマー」である。ガチ勢の「一Qさーん!」と言うコールが飛ぶ中すみぺが「お疲れ様です。水ありました?」とさっき同志に水をあげたことを気遣うと「スタッフが出してくれた」と返す。またまたガチ勢から大きなコールが飛び次へ。

ベース:山田裕之(HIRO)さん
 こちらも過酷なセットリストの中でバンド全体の安定感を維持すべく奮闘するベースとキーボードをマルチに操る護国寺の要。こちらも「HIROさーん!」「かっこいいよー!」とガチ勢コールが響く中「お疲れ様です」のやり取り後、すみぺは「白衣の着心地はどうですか?」と質問。「最高です」と返すとまたまた大声援。

ギター:渡辺裕太(ユウタマン)さん
 日本語がたまに通じないが、護国寺に欠かせない素晴らしいギタリストかつ楽しいお兄さん。こちらもガチ勢から「ユウタマンさーん!」「かっこいいよー!」と言うコールが飛ぶ中すみぺは「カッコいい一言をどうぞ」と振る。すると「今日、空を見上げて亡くなったお兄ちゃんに言ったんだ。あのよぉ!」と返すが、いつものことながら訳がわからない

キーボード&バンドマスター:山下洋介(YOSUKE)さん
 すみぺのライブのバンドマスターとして幾数年、筆者の尊敬する演奏も作曲も天才的、名曲がとても多いスーパーマン&パパ。本日も「Yosukeさーん!」「パパー!」と言うコールが飛ぶ中、すみぺはここで先ほどと同じく「かっこいい一言をお願いします」と振る。ここでお馴染みユウタマンさんとの掛け合いに走り「あのよぉってどういう意味?‥あのよぉ」とツッコミ。この二人のやりとりは見ていて本当に面白い。

続いてはダンサーの皆さんの紹介に入る。
ダンサー:Mayumiさん(中央上手側)
 「PROPAGANDA CITY 2021」から続投のMayumiさん。すみぺから「一言どうぞ」とのお願い。対して「すみぺサイコー!」と返し、会場は一気に盛り上がる。

ダンサー:Sakiさん(中央下手側)
 Sakiさんも「PROPAGANDA CITY 2021」から続投。服を見て興奮したらしいすみぺは同じく「一言どうぞ」と振ると同じく「すみぺサイコー!」と返す。「まただ‥言わせてるの私?」と笑いをとりつつ次へ。

ダンサー:RINAさん(上手側)
 RINAさんも「PROPAGANDA CITY 2021」から続投。「一言どうぞ」とのすみぺからの振りに「すみぺも皆さんもサイコー!」と返し、こちらも大拍手で盛り上がる。

ダンサー:Ayaさん(下手側)
 すみぺツアーとしては今回から新たに参加されたAyaさん(すみぺのダンサーとしてはキンスパ2024より登場)。しかしすみぺは「今日はありがとうございます。好きな佃煮を教えて」と変化球を投げる。これに「永谷園!」と切り返し会場は驚きと共に大拍手。

Vocal:上坂すみれさん(すみぺ)
 「と言うことで『すみぺの大理論』ここまで来ました。ボーカルは私、上坂すみれでございます!」と自己紹介。今回も質問担当はHIROさん。「お疲れ様です。感想を575でお願いします」と、HIROさん得意の575突っ込み。これに対しすみぺは少し考え「アズナブル シャア少佐の 如き皆」と、ガンダム575で返すと同志達からは拍手と歓声が上がる。続いて「さあ、ベストツアー最後まで盛り上がる気はありますか!」「最後まで一生懸命やるからみんな応援お願いします!」と呼びかけていよいよメドレーへ。


19 「♡をつければかわいかろう」(メドレーVer.)

 怒涛のメドレーの最初はこの曲。最後のコールまでは行かずにワンコーラスのみの演奏。照明はピンクがやや多めの中、青、黄が入り混じると共にスポットライトがこの曲の勢いに合わせて回転している。「ハイ!ハイ!」のコールではすみぺだけでなくユウタマンさんも一緒になって腕を振っていたり、リズムに合わせて点滅する革ブロちゃんマークが印象的である。

20 「海風のモノローグ」(メドレーVer.)

 メドレー二曲目もワンコーラス。HIROさんは素早くキーボードに移る。照明は曲のイメージのままに青、緑、水色が入れ替わる。映像化のためスモークが多く焚かれ、回転するスポットライトで照らされるすみぺが浮かび上がって幻想的である。水色の照明の中、サビの美しいメロディをしとやかな声で歌い上げる声にこの公演を通して聴き惚れたのは筆者だけではないだろう。

21 「よっぱらっぴ☆」(メドレーVer.)

 メドレー三曲目は、「今夜は楽しくなっちゃうぞ!」のシャウトから始まる同志とすみぺが酒を飲みたい思いを共にする曲。同志たちは先ほどの落ち着きから一転して沸き立つ。ここもワンコーラスで照明は白スポットから七色→紫などに変わっていく激しい動き。すみぺはステージを隅から隅まで動きながら「S!A!K!E!SAKE!」を連呼し同志の盛り上がりは最高潮に近づく。

22 「げんし、女子は、たいようだった。」

 続いて聞き馴染みのあるストリングスのイントロが流れる。ここから再度ダンサーさんが入り、壇上と上手下手に散らばる。ここからはフル歌唱。曲の進行と共に照明は黄→白→青と変わっていくがところどころに白フラッシュが差し込まれる。すみぺが下手側へ移動しサビへ入るとダンサーさんと合わせて楽しそうにダンスしているのがわかる。この曲の見どころはサビのダンスとコール&レスポンスで、ダンサーさんもコールを煽り同志は全力でそれに応える。間奏ではすみぺとダンサーさんによるクラップ要求が入る。オーバードライブギターによるソロを今回も難なくこなすユウタマンさんだが、やはり聞き惚れてしまう音である。ラストは青色からピンクに照明が変化してキャスト全員を照らし、すみぺとダンサーさんはジャンプ!ドラムロールで締める。

23 「EASY LOVE」

 メドレーのラスト、アンコール前最後を飾るのは「長瀞さん」一期主題歌のこの曲。ここでもダンサーさんが続投。ダンスの動きはとにかく早い。照明は青とピンクが飛び交いつつ要所要所でチラッと入ってくるピンクのスポットライトが長瀞さんらしさを表しているようにも見える。この曲もフル歌唱であり、何度も繰り返される「EASY LOVE!」のコールレスポンスが大いに盛り上がる。間奏でのユウタマンさんのギターソロのキレも素晴らしい。ラスサビ前後は改めて気合を入れるように激しいフラッシュが入る。そして同志たちは全力でコールを続ける。曲の終わりですみぺがだんだんと中央後ろに下がっていくと、青と点滅するピンクの照明がステージを半々に照らす。最後に「ありがとうございました!」と叫ぶと照明が暗転。すみぺとダンサーさんが退場してスクリーンが降りエンディング映像へ。


ED 「LOVE CRAZY」(Inst. Ver.)

 さて、怒涛のライブはこの曲をバックにエンディング映像へ。東京公演ではまず大阪公演でのバンドメンバーとのやり取りが映し出される。ユウタマンさんとはいつも通り日本語の通じないセリフのやり取りや勝手に歌っている事に皆があきれている姿が非常に面白い。Yosukeさんとは真面目な会話。すみぺは終わったら食べ放題が食べたいとのこと。またすみぺの耳を直す佐野さんが映る。さらに場面は転換しステージでの同志とのレポート内容のやりとりや某同志に「あいつヤバい」と突っ込む内容などが映し出される。続いては名古屋でのやり取り。味噌カツが食べたかったりクリスタルが売れすぎたことを突っ込んだりするすみぺが映し出される。またステージでのドアラのやり取りやグッズを投げる姿が映りつつ映像は終了。スクリーンが上がると赤い会場限定Tを着た護国寺メンバーが再度登場して配置につき手拍子と「すみぺ」コールを煽る。同志たちが立ち上がりコールを始めてしばらくするとすみぺが下手側からゆっくりと歩いて登場。アンコール一曲目へ。


En.1 ソライロ (Acoustic ver.)

 アンコール一曲目は「パパ聞き」の名曲を静かに、大人しく、優しくアレンジしたアコースティックVer.「ソライロ」。衣装は東京限定の赤Tシャツをアレンジしたものでスカートはギンガム調(下記ポスト及び公式レポートの七枚目写真を参照)。また、ダンサーさんもすみぺと同じく赤いTシャツを用いた衣装に着替えて再登場。会場をスモークが効いた淡く白い光が包み、すみぺにスポットライトが当たる。サイリウムは青色で、過去二公演と同じく静かな雰囲気のまま曲は進みしっとりとした声で美しく歌い上げる。また、サビではすみぺだけにスポットライトが当たる形になり、その姿が浮かび上がる中同志がペンライトをワイパーのように振る。曲のラストで両手を前後に組んだ後に同志に向かって深く一礼すると大きな拍手が起こる


MC⑤&告知、グッズ紹介

 ソライロから打って変わって明るく「アンコールでーす!」とMCを始める。
 まずは恒例のグッズ紹介&プレゼント(投げ)。「こいやー!」の声と共に紙袋を被ったスタッフが机に並べられたグッズを移動させてくる。名阪公演と同じくここでもすみぺVSスタッフの紙袋を剥ぐ熾烈な戦いが繰り広げられるが、本日もスタッフの勝ちでプライバシーは守られた。あまり時間はないらしく、ライブTシャツはいきなり投げ、Tシャツは買えなかった同志に進呈。アクスタは今回2階席となってしまったFC会員の中でも「3公演とも遠い上に何ももらっていない」気の毒な同志に進呈。タオルは投げ、パンフレットはアピールした同志にあげようとするが「持っている」とのことで後ろの同志に譲る。これに感動したすみぺは「正直な同志は来世女性声優の猫になるでしょう」と転生を確約。ピンズは前方の女性同志に進呈しようとしたが、この時「今日は何をしますか?」と言う質問に「別に‥」と返したため思わず「エ⚪︎カ様‥」と言ってしまうところが面白い。ジャケットは投げ、3Dクリスタルは3F、ウォッカびんは2Fの同志に進呈。旗は投げられないので近くの女子に渡し、袋は投げる。そしてブロマイドは博士のコスプレをした同志に渡し「終わりー!」とこのコーナーを締める。


 続いてスクリーンが降りてきて告知へ。内容が非常に多いので順に番号とポスト、リンクで紹介する。

①「コラボPC発売、予約実施中」(〜11/19)
10/15まで早期予約特典「巨大アクリルスタンド」有り。現在は終了も詳細なスペックや収録音声を公開しつつ予約継続中。

②「コンセプトカフェ『Twilight Rouge - トワイライトルージュ –』オープン」
こちらは絶賛準備中。すみぺ自身は店には出ないが客として行くことはあり、バイトの選考も進んでいるらしい。「世界観を楽しむお店」として皆で使って欲しいそうだ。

③「『Sumire Uesaka Fan Meeting in Hiroshima』(12/14)」開催
FC先行申し込み中(現在終了、一般発売待ち)「ぜひ来てねー!」とのこと。

④「DMMオンクレで『すみぺぬいぐるみ』登場」(10/12~11/11)
いよいよ本日からスタートで「チャレンジしてねー!」とのこと。
※後日の「おまねる#173」でも言及&テストプレイあり(下記)

⑤「U-NEXTにて東京公演の配信を実施」(11/9)
こちらは新情報。「ぜひお楽しみに」とコメント。

⑥「『上坂すみれ✖️浦霞』コラボ日本酒『同志』発売決定」
酒好きが多い同志にとってかなり重大な新発表。「無茶苦茶おいしいのを作ってきた。声優の作る酒は何本あってもいい。安野希世乃さんのものや茅野愛衣さんのやつもありますし」と言うことで酒好きのすみぺが監修したおいしい酒に仕上がっている模様。非常に期待が持てる逸品で発売が楽しみである。

⑦「ファンクラブイベント『超すこやか連邦 酒・おかわりしますか』(2025/2/11)」
コラボ日本酒発売の次に来る新発表がこのタイトルのイベントであることが、流石「上坂すみれ」であると言える。タイトルから酒の雰囲気しか感じないこのイベント、「みなさんぜひ来てねー」と宣伝。


 ひとしきり告知が終わり「たくさん告知があったな。これはどんなマクロスになるんだろう‥」と言いつつ「水残ってるかーい?」と同志を気遣い再度給水タイム。「皆様の心から健やかな生活と上坂さんのがっぽり儲ける人生が‥いやそんなことないよ!、末長く続くように願って乾杯!」と皆で乾杯し水を飲む。「ひとしきりグッズを投擲したし告知も終わったし‥(カンペを見て)なんかエモい話してください!?」と言うことでここからはスピーチに入る。

「『ソライロ』の話をしたかったけど、グッズ『ババババッ』て投げたけど、(そういった雰囲気の中でも)ふと泣きそうになる時がある。11年目になりますが本当にありがとうございます。」とまず感謝から始まる。続いて「10年前となると22歳、大学卒業した頃で自力で生活するためにアーティストを始めたわけですが『私はエンタメをやる!』と決めていたわけではない。それは私がオタクをしたかったから。」と当時の心境を語る。さらに「最初からそれができたらよかったなと。今もできないけどこのスピーカーはでかいしスタッフは刺青入ってるし(?)、まさかこんなところで一生携わることになるとは‥ってこの話はいい話なのか?」と笑いをとる。そして「私はアニメやロリータが好きなだけで別の何かになりたいそう言う気持ちが強かった。同志も同じでは?」と問うと同志から大きな拍手。これに「自信はなかったけど表現したいことがたくさんある。(そのような舞台は)同志が用意してくれる。それが伝わって同じ人がたくさんいるんだ!2chだけじゃないんだ(?)。そんな人がたくさんいるんだ。」と言うと同志たちが手を振りこれに応える。対して「私に手を振ってくれる!みんなが私のことを好きかも!みんな大好き!」と想いを伝えると大きな拍手と声援が起こる。これに「私も無茶苦茶(同志に)助けられてきた。毎日ありがとうを言いたいが足りない。だから本当にありがとう!毎日ありがとう!他の声優を推したりしながらも生きてくれてありがとう!」と皆に大きな感謝を述べる。また「人生は辛いことだらけだと(同志からの)手紙で知った。辛い日は多いですか?」と同志に問うと「はーい!」と辛いはずなのに明るい声が飛ぶ。対して「でも楽しい日を作りたい。こんな私で自信ないけど、これからもみなさん、私の背中を押してもらっていいですか?」と問い返すと同志たちからは大きな拍手が起こる。これに深々と一礼し「ありがとう!はー、なんかいい話になったな。私が(みんなに対し)そうしてるわけじゃなくてみんなが私の体力ゲージなの。これからも一緒でいいですか?」「疲れたとしても来てくれますか?」と再度問うと「イェー!」と言う歓声が起こる。これに「本当か?信じてるよ!」と答えたすみぺは最後に「お礼を言い表すのは難しいけれど、良い曲があるので『いつも毎日毎日ありがとう、毎秒毎秒ありがとう』の心を込めて歌います。ファーストピリオド.!」とスピーチを締め、いよいよ10周年を象徴するあの曲へ。


En.2 「ファーストピリオド.」

 感謝に続くのは、現場にも来られていた桃井はるこさんにより作詞作曲されたすみぺの10年間の歩みを綴ったベストアルバムリード曲「ファーストピリオド.」である。もちろんダンサーさんも登場。すみぺを白熱灯色と白のスポットライトが照らすと共にピンクと緑のライトがゆっくりと回る。そしてサビも赤や白系の照明で、この曲全体に暖かいイメージを与えている。ダンサーさんはMVに出てきたキャラの振り付けを再現し、温かくもカオスな世界が広がって行く。間奏に入りすみぺは「みんなのことが大好きだー!」と愛と感謝を叫び、楽しそうな笑顔でコールを求めて行く大サビのコール&レスポンスはすみぺとダンサーさんが集まって、2Fの同志、3Fの同志、1Fの同志、etc‥とターゲットを変えてステージにマイクを向け、同志たちは精一杯声を枯らしてそれに応える。終わりに「みんな!」と全体でもう一度コール&レスポンスを行い「ありがとうございました!」と再度感謝を述べる。最後はドラムロールと共に「ありがとう!毎日毎日ありがとう!好きだー!!!!」と同志たちに叫んでいよいよ最終曲へ。

En.3 「革命的ブロードウェイ主義者同盟」

 聞き慣れた風の吹くサンプリング音に続きシンセピアノの和音が流れる。ベストツアーラストを飾るのはアーティスト「上坂すみれ」の原点と言えるこの曲。照明はもちろんお馴染みの赤と青。ダンサーさんも引き続き登場し、序盤からユウタマンさんのギターソロのアレンジが光る。すみぺはこの11年の進歩を同志にアピールするようなイメージの力強い歌声で歌唱して行く。二番の歌詞の終盤ですみぺは徐々に革ブロマーク前の壇上に移動。赤青白のフラッシュが煌めく中、先ほどの紙袋を被ったスタッフからメガホンを受け取り口上を叫び始める。ますますフラッシュは激しくなり会場は最後の盛り上がりに包まれる。ラストで右腕を突き上げ「Ура‼︎!!」の絶叫と同時に前方ステージの左右から銀テープが発射!テープ舞い散る中同志たちに一礼し「ありがとうございました!」と曲を締める。


記念撮影&スローガン三唱

 曲が終わるとまずは「護国寺労働組合の皆さんに拍手!」と同志と共にバンドメンバーを労いつつ、一Qさんのガチ恋勢が気になったらしく弄る。一Qさんは「慣れてないってこう言うの!」と言いながらも「ありがとう!」とお礼を述べる。続いていつもの写真撮影へ。今回もボイスキット分は新人女性マネージャーが写真を担当。毎度失敗でお馴染みパノラマが今回も一発で決まるのが素晴らしい。

 すみぺは振り返って「素晴らしいパフォーマンスをしてくれたみなさんに拍手!」とバンドメンバーとダンサーさんを改めて労うと会場からは拍手と「ワーツ」と言う大きな歓声が起こる。
 最後はいつものスローガン三唱。すみぺが「いくぞー!」と言う掛け声と共に中央→下手→上手と移動しながら「生産!団結!反抑圧!」と三度叫び「解散!」で締め。ステージは暗転しスポットライトを浴びたすみぺは手を振りながら上手から退場。バンドメンバーとダンサーさんは上手下手に分かれて退場。そして会場が明るくなりアナウンスが流れ、3時間を超えた激しいライブは無事お開きを迎えた。


3.イベントデータ

「SUMIRE UESAKA BEST TOUR 2024 すみぺの大理論」
開催日 :2024年10月12日 17:00~(開場 16:00)
会場:
LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
出演者:
 Vocal:上坂すみれ
 Live Master & Keyboard :山下洋介
 Drum:一ノ瀬久
 Bass:山田裕之
 Guitar:渡辺裕太
 Dancer:Mayumi RINA Saki Aya
セットリスト:
1 「予感01」
2 「七つの海よりキミの海」
3 「来たれ!暁の同志」
4  「ディア・パンタレイ」
MC①
5 「ボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡」
6 「ハッピーエンドプリンセス」
7 「生活こんきゅーダメディネロ」
MC②
8 「恋する図形(cubic futurismo)」
9「テトリアシトリ」
幕間
10 「POP TEAM EPIC」
11 「ネオ東京唱歌」
MC③
12 「KOUTOU TIGER」
13 「すーぱー呂布呂布ぱらだいす!」
14 「ウエサカダイナミック」
15 「パララックス・ビュー」
16 「予感メドレー」
17 「見参!革ブロ☆ふぉーえばー」
MC④
18 「Inner Urge」
バンド紹介(「ヤバい◯◯」Inst Ver.)
19 「♡をつければかわいかろう」(メドレーVer.)
20 「海風のモノローグ」(メドレーVer.)
21 「よっぱらっぴ☆」(メドレーVer.)
22 「げんし、女子は、たいようだった。」
23 「EASY LOVE」
ED 「LOVE CRAZY」(Inst. Ver.)
En.1 ソライロ (Acoustic ver.)
MC⑤&告知、グッズ紹介
En.2 「ファーストピリオド.」
En.3 「革命的ブロードウェイ主義者同盟」
記念撮影&スローガン三唱

【プレイリスト(キングレコード様提供)】


※本レポートの無断転載は禁止します。尚、レポートは会場で筆者がメモした内容を適宜編集しています。従ってある程度の発言の違い、順番の変更等については、ご容赦頂ける様お願いいたします。


【終わりに】

 今回も最後までお読みいただきありがとうございました。上坂さんのベストツアー、あっという間に千秋楽を迎えてしまいました。
 最終公演直後に公式レポートが出ているため、あくまでこのレポートはその後追いとなります。それでも現場に通う同志ならではの現地で感じた雰囲気や拾いきれない細かいネタの数々を伝えて行く意味で「公式や各メディアとは違った視点のレポート」を書くことは、「今まで上坂さんのライブに行ったことないけどどんな感じなんだろう」と思っている方々に「ぜひ行ってみたくなった」と思わせることができるのではないかと思っています。また、全通された方は感じたと思いますが、東京公演はセットリストや構成こそほぼ同じものの演出効果などがかなり異なり別バージョンを見ているような印象があります。このレポートも名阪のものからほぼ全体にわたって書き直していて、両方を読んでいただけるとこう言った部分の違いも楽しめると思います。
 ぶっ飛んだ部分が取り上げられがちな上坂さんですが、本当に優しい方で誰よりも同志思いの素晴らしい人物ですし、だからこそ皆がついていっているのだと考えます。引き続き年末年始に向けて多数のイベントがありますが、上坂さんには体に気をつけて走っていって欲しいですし我々も頑張って応援していきたいと思います。
 また冒頭に紹介したフラスタは主催者のゴーストペッパーさん及びイラスト作成者のほののかさんに取材させて頂き、快く掲載の許可を頂きました。重ねてお礼申し上げます。(了)


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