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映画シックス・センス感想 ネタバレ含む

シックス・センスのネタバレをがっつり書きます。
この作品を何も知らずに観ることができるのなら、是非そうしてほしい。わたしの感想なんて読む必要はない。各種サブスクで観れる名作だ。是非観てから、そしてもし覚えていたらこの記事へ戻ってきてくれると嬉しい。

では、ネタバレを含む感想です。

わたしがネタバレだと思っていた「コールは死者の姿が見える」は別にネタバレでもなんでもなかった。
中途半端な知識は厄介だが、今回はそれに助けられた。

マルコムとコールが少しずつお互いを信頼していくシーンに心が温まり、どうか二人の中にある問題が解決しますようにと祈っていた。
確実に親しくなっていくマルコムとコールに対して「握手とか、ハグとか、手を繋がないんだ」と不思議に感じた。恐怖や不安に怯えるコールに対してマルコムは頭を撫でることをしない。

男同士の仲だからか?と思ったけど、そうか。そうだったのか。
クライマックスでわたしは「え?うそ!生きてるじゃん!」と声が出た。マルコムが死んでいたなんてちっても思っていなかった。

これは普通に脚本や演出がうまい。
マルコムは信頼できない語り手だけれど、ちゃんとマルコムが周囲に認識されていないことも示している。なんてフェアなんだろう。

マルコムは眠らないし、食事もしない。コール以外と会話をしない。
一番うまいな、と思ったのはコールの母とマルコムが寸前まで会話をしていたように見せるシーン。

してると思うじゃん。
でも、お母さんはマルコムを認識していないから「新しい先生よ」なんて紹介しない。そこがうまい。私たちは多分このシーンでマルコムが生きていて、新しい先生としてコールの家に面談に来ていると勝手に勘違いをする。

お母さんがマルコムの説明をしないのも、「見れば分かるでしょ。先生よ。」と言外で言っているんだろうなと補完してしまう。実際に口にする「なんでも話しなさい」がさらにミスリードを誘う。(これはマルコムに対してなんでも話しなさい、ではなくわたしに、だ)

1時間47分、無駄なシーンなし、グロなし、ストーリー良し、演技良し、100点満点だと思う。(ラテン語については気になるけど)
実際出てくる死者に多少驚きはするけれど、とてつもなくひどい損傷ではないので安心して人に勧められる。

他者をケアをすることで、じぶんもケアをしてもらうという関係性はとても良い。そうありたいと思う。もらってばかりではなく、ちゃんと返したい。
向き合い方、対処の仕方は違うけれど少女と中年のケアしてケアされて印象的なドクター・スリープを思い出した。

当たり前だけど、死んでしまったらもう会話ができない。
ちゃんと伝えたいことは伝えないといけないんだよな。でも、この後すぐにじぶんが、家族が死ぬとは思えないし思いたくもない。このバランスが難しい。

そんなことを考えた日曜日。
シックス・センスも好きな映画に入りました。

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大森薫
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