女子高生の週番日誌~漫画『女の園の星』~
女子校を舞台にした、先生と生徒のちょっと変わった日常。
女子校出身者なら、どこか懐かしさを覚えるかも知れない作品。
以前、数回だけ訪れた美容室に、数年ぶりに行ってみた。
急に気が向き、予約もせずフラリと行き、しばらく待たされている間に手に取ったのが、漫画『女の園の星』。
初めてこの漫画を知ったのだが、担当して下さった美容師さんも「この漫画、シュールで面白いですよね。」と言っていた。
因みに『シュール』とは、フランス語の『シュルレアリスム』が語源で、『奇妙な』『非現実的な』という意味だと初めて知った。
漫画を読み進めるうちに、一番懐かしく思ったのが、作中に登場した『週番日誌』。生徒が順番で『絵しりとり』をする場面があり、途中、何の絵か分からず、先生が悩んでいる間にも、生徒たちの『絵しりとり』は続いていくシーンがおかしかった。
中学・高校の頃、週番日誌は、先生も含めたクラス全員で回す交換日記のようなものだった。そこには、同じ提出義務のあるものでも、宿題やレポートなどとは違う、遊び心満載の楽しさがあった。
書くことがないと面倒がる生徒もいたが、自分の夢や、授業中に怒られた愚痴、ラジオで自分の葉書が読み上げられたこと…など、思い思いに自由に書いている生徒もいた。
また、文章ではなく、カラフルに色付けした絵を描いている同級生もいて、それぞれに個性溢れる『作品(?)』と、それらに対する先生のコメントが記載された週番日誌を、自分の当番が周って来た時に読むのが1つの楽しみだった。
週番日誌を通して、知らなかった皆の一面を知ることが出来たからだ。
人気だった先生のクラスの週番日誌には、先生のコメントが楽しみで、他のクラスの生徒まで群がっていた。
因みに、生徒が卒業した後、週番日誌は一体どうしているのだろう?
卒業とともに処分してしまうのか…担任の先生が記念にとっておくのか…
ふとそんな疑問が思い浮かんだ。
こんなご時世のためか、雑誌や漫画の貸し出しをしない美容室もあるので、美容室で漫画を読んだのは、本当に久しぶりだった。
行きつけ以外の美容室での、ほんのささいな読書タイム。
偶然出会ったこの漫画、途中までしか読めなかったので、続きを探してみようか…