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カンボジア伝統の絹絵絣「ピダン」
カンボジア伝統の絹絵絣「ピダン」
無病息災と家族の安寧を仏に祈願する為、製作をお願いした我が家のピダン(カンボジア伝統の絹絵絣)をご紹介します。
家庭用のピダンは、寺院において仏像を守る覆いとなるのと同様に、仏が自分や家族を守ってくれるようにとの想いで織られる、三枚綾織の緯絣です。この絹絵絣がピダンと呼ばれるのは、寺院の天井に飾られることが多く、カンボジア語で天井をピダンと呼ぶことに由来します。
内戦前には、人々は寺院にピダンを奉納してお盆、結婚式、葬式などの仏教儀礼の時に飾ったり、家で仏教儀礼をする時に飾ったりしました。寺院では本堂の内陣を囲むように、あるいは、正面の天井や仏像の背後に飾ったりします。ピダンは製作者そして注文者の想いを込め、仏に奉納する気持ちから作られていました。
そういった伝統を復興しているIKTTにお願いして、我が家のピダンを織ってもらいました。伝統的な文様の生命の樹を中心にした、古布に描かれたデザインをそのまま再現するようにお願いしています。
聞きかじりですが、以下、デザインの解説です。
アンコール王朝のモチーフとしても有名な、水と大地を司るナーガ。その絡み合う尾から生える生命の樹は、ナーガに守られた大地に生える大樹であり、国土の豊穣と国の繁栄を願うものです。また、生命樹の上には向かい合う鳥の姿が描かれています。神々の住む天と地の間にあるものは樹であり、その樹と天の間を繋ぐのが鳥。鳥は人々の願いを天に繋げる役目をもつと言われています。その姿は鳳凰や孔雀、小鳥としても描かれることもあるそうです。
船については、大航海時代の帆船と考えられることもあるが、先祖や国を護る霊を供養し鎮め、さらなる守護とさらなる守護と繁栄を祈るために浮かべられる、灯籠流しの船であるとも言われています。
古布に描かれたこのデザインは、国土の豊穣と繁栄、安寧を願い作られたものだと考えられており、家庭においてもそのご利益があると考えられています。
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