⚫️狼男(狼男の殺人)(1941)
本日の懐かしのホラー映画は、「狼男(狼男の殺人)」(1941)。
ユニバーサル映画が製作した「魔人ドラキュラ」「フランケンシュタイン」と並ぶ3大モンスター映画の1本です。
名門タルボット家の次男ラリーは、兄が亡くなった為、故郷へ戻って来ます。
実家の向かいにある骨董屋で勤務するグエンを見初めたラリーは半ば強引に
彼女の仕事の後、デートに誘います。グエンに婚約者が居るにも関わらず。
同じ夜、グエンの友人ジェニーは、ジプシーのベラに占って貰いに行っていました。ジェニーの手に五芒星の印が見えたベラは、途中で占いを止めてしまいます。
森の夜道をグエンとラリーが歩いていると、狼に襲われている女性を発見します。
ラリーは、骨董店で購入した狼を象った銀の柄の杖で狼を叩き殺しますが、自身も狼に噛まれ負傷してしまいます。
手当を受けたラリーは、不思議な事に傷口が塞がっていました。
森の襲撃現場では2つの遺体が発見されました。1人は占いに行ったジェニー。もう1人は、占いをしたジプシーのベラでした。
確か、杖で打ったのは狼だった筈・・。
そして、狼男の呪いにとり憑かれたラリーは、自分の意に反し、満月の夜に狼男へ変身する体となってしまうのでした。
初の狼男映画は「The Werewolf」(1913)になりますが、フィルムが現存していない為、最も古い狼男映画とされているのは「倫敦の人狼」(1935)になります。(左側の狼男のレガシーBOXに収録されています。)
それに次いで製作されたのが、本作になります。
狼男は、満月の夜に変身を遂げる事、弱点が銀である基本設定は、本作で既に構築されています。(後に、漫画「ドラゴンボール」の主人公の設定にも活かされるので考えると、凄いですね。)
「狼男」を初めて観たのは高校2年生の時です。
以前もお話した1992年の夏、日本テレビの深夜放送枠はホラー映画で埋め尽くされていました。本作も、その流れで放送された1本になります。
「シネマ・インフェルノ」と言う番組内で放送され、当時のタイトルは、「狼男の殺人」。放送日は、1992年8月22日(21日の深夜)。自分の誕生日の翌日だったので覚えていました。
当時は、「狼男の殺人」として扱われていましたが、DVD化した際、「狼男」に改題された様です。
(個人的には、「狼男の殺人」に愛着があります。)
狼男になる運命を背負ってしまったラリー役は、「オペラ座の怪人」でタイトルロールを演じたロン・チェイニーの息子・ロン・チェイニー・ジュニア。ラリーの前に狼男であったジプシー・ベラ役は、「魔人ドラキュラ」でタイトルロールを演じていたベラ・ルゴシが担当。
そう考えると、凄いキャスティングです。
2010年には、ベニチオ・デル・トロ主演で「ウルフマン」と言うタイトルでリメイクされているので、こちらは観た事がある人は多いと思います。
「狼男」は僅か70分弱の作品ですが、後の狼男映画の基礎となった重要な作品です。廉価版Blu-rayも出ていますので、ご興味のある方は是非。