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転職体験記 もう最後だと思って

もう最後だろうから好きな英語を使った仕事に就きたい

52歳の時だった。

それまでは正社員ではなかったので期間が終了するたびに転職だった。今の仕事に就く直前はこれまでで一番待遇がよく、ずっと働けるといいなと思っていた。ところが仕事内容も、雰囲気も私には合わず3年足らずで転職を考え始めた。
その時に英会話の先生から
「どうして英語を使った仕事に就かないの?」
とさらりと聞かれた。
答えが出なかった。
確かに。なんでだろう。ずっと英語が好きでマイペースながらも勉強もしてるのに。
そうか、これまではとにかく雇ってもらえたら、と思って就職活動をしていた。それと好きなことを仕事にした場合、ダメになった時にショックだろうという勇気のなさもあったと思う。

ポンと押された感じがして胸がドキドキした。そうだ、ずっと好きだった英語。それを使った仕事に絞ってみよう。
ハローワークのサイトで何日もじっくり探した。
すると「英語が好きな方」という文字に出会えた。
「できる方」ではなく「好きな方」。
ごくりと唾を飲み込んだ。ここだ。

それでも迷ったのはやはり条件だ。
パート募集とのことで、その時の収入より半分近く減る。
ずいぶん悩んだ。
でもやはりやりたいことに一度思いっきり挑戦してみたい、という気持ちが勝った。
自分の意思で挑戦するならダメでも諦めがつく、というか、逆に必死でくらいつくだろうと思った。

さて面接を受けると、幸運なことに、
「パートではなく契約社員としてでどうですか。その方がいいでしょう?」
と言ってもらえた。

英語が好きということはそのまま正直に話せば伝わるし、業務に興味があったのでこちらからの質問もした。
応募も少なかったのだろう、採用してもらえた。ガッツポーズが出たくらいすごく嬉しかった。
ハローワークの人も喜んでくれた。その人は、今の会社との面接予約の電話の際、会社側から私の年齢を聞かれているようだったので、
「年齢は大丈夫ですかねえ…?」
と私が聞くと、
「大丈夫ですよ。自信持って受けてきてください。」
とエールを送ってくれたのだった。

今思うといろんな人に背中を押してもらって幸運にも恵まれたと思う。
とても感謝している。

自分の好きなことや強みって、ひょんなことから気付かされたりする。
思い切って挑戦してみて良かった。


今は「英語の好きな方」と募集要項に書いた人の横で一緒に仕事をさせてもらっています。

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