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認知症の母 また犯罪の被害に遭った?

 2023年の春に押し買いの被害に遭い、母は父からもらったダイヤの指輪等を盗まれました。その後も長年連絡をとってなかった従弟と名乗る怪しい男から迎えに行くから会おうと電話があったり、詐欺とおぼしき営業マンから電話がかかってきたり、と母が犯罪者の標的になっていると感じ、1月からはNTTの「特殊詐欺対策サービス」を利用することにしました。

 電話対策だけでなく、これ以上被害に遭わないように、母の貴金属の類は私が預かることにしましたが、一つくらいはアクセサリーは残しておいた方がいいかな…、一緒にイタリア旅行に行った時に母が購入した小さいカメオのブローチなら、まんまと渡すことはしないだろうと、母の貴重品箱に残しておきました。

 ……無くなっていました、カメオのブローチ…。母の貴重品箱は母がいる時に私が中を見るのは難しく、母がデイサービスに出かけていた先日に、久々に中を確認したら、無くなっていました。残しておいた私がいけなかった。
 詐欺とおぼしき営業の電話があってすぐに、アメリカの公認宝石鑑定師と書かれた名刺を持った者が実家を訪れていました。あの時点で盗まれていたのかも…。認知症が進行し、記憶を保持できない母は何も覚えていないので、今さら母にきいても無駄。
 偽物と言われたとしても、旅行の大切な思い出の品をなぜ渡してしまうのか。それとも物を手渡した事すら忘れて、まんまと盗られてしまったのか…。
 あの怪しい営業の電話がその後続かなかったのは、着信拒否設定にしたからでなく、奴らが母から物を盗むことができたから、だったのかもしれない。そう考えたら、とても悔しくなり、悲しくなりました…。

 母の貴重品箱を隅から隅まで探す中で、ティファニーの小さい水色の布袋に入ったダイヤの指輪を見つけました。こんな指輪あったかな…、う~ん、父の死後に母が購入して身につけていたような気もする…。箱の奥、母はこれを所有していることをすっかり忘れており、詐欺が来た時も気がつかなかったようです。
 指輪はティファニーの物ではないですが、ダイヤは本物の可能性が高い。こんな買物をしてたら、貯金も使い果たすわけだ…。盗まれる前に気が付いて良かった。カメオのブローチの二の前にならぬよう、指輪は私が預かることにしました。
 価値としては見つけたダイヤの指輪の方が高いのでしょうが、私にとっては盗まれたカメオのブローチの方が大事。思い出まで根こそぎ奪っていく、犯罪者達を私は絶対に許しません。
 高齢者の一人暮らしは狙われます!高齢者夫婦世帯もです。皆さん、くれぐれも気を付けてください!


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