お仕事便利帳。気遣いの達人たちの名言集。
仕事に取り掛かるのが憂鬱なとき、ぼんやり考えることがある。
それは、職場にいるすごい人。
そんな人たちに出会えるのが仕事をしていて良かったと思える瞬間だから、仕事をするのが気が重い時そんな人たちのことを思い出す。
気遣いの達人たちの繰り出す、気遣いの効いた一言は、あまりにさりげなく気づく暇を与えないほど。
気を遣わせずに気を遣う。
そんな気遣いの達人たちの名言を記録しておきたい。
盛り上がらなかったの後の発表者
内容は悪くないけどなぜか質問もなくリアクションも薄い発表というものがある。
別に誰かに落ち度があるとか、そういうことはない。なんとなく、何かしてあげたいけどうーん、という余韻を残して場の雰囲気が重くなる。
そんな場で次のバトンを渡された発表者が始まりに一言放った言葉で雰囲気が軽くなった。
「私も先ほどの発表の内容、活用させていただきたいと思います!苦手分野なので。私からの発表は〇〇についてです。うんぬんかんぬん」
最初の2文は本来は言う必要はない。
しかし効果的に前の発表に触れつつ、自分の苦手分野であると表明して(本当にそうかは別として)だから質問もしにくかった風な空気を纏っている。
これで、発表者も報われるし、場の雰囲気を回復できなかったと思った仲間たちも救われた。流石の気遣いだな、と思った。
間接的に苦手分野を発表されちゃった人へのフォロー
誰かをディスったりは決してしていなくても、こんなことに気をつけよう!という趣旨の表現をするのは難しい。そう言われた人は、私が何か悪いことしちゃったのかな?と思うかもしれない。
ある人の、謙虚な態度を評価しつつも、「もっと、アピールしてくれてもいいんですよー!」
と明るく元気に励ました人がいた。もちろん、ふだんいい仕事をしてくれてありがとうという意味を込めて、アピールの仕方を工夫することを勧めてくれている。
けれど、おそらく、言われた本人はアピールするのが下手というより、性に合わないのだ。そういうパーソナリティなのだと思う。分かっているけど、アピールする自分がなんかしっくりこないのだ。
その時、偉い人が一言。
「〇〇さんはさ、ホウレンソウがとびきり上手いから!そういう場でもさ、グットポイント(評価できる点のこと)を拾っていけるね!」
これまた明るく言った。
私は膝を打って納得した。
心理的安全性のある職場って、こんなふうに作るのかな?と。
別にどちらにもマイナスなことは言ってない。
アピールの方法っていろいろあっていいよね、という学びを与えつつ、ちょっと不器用なアピール下手さんを「ホウレンソウの達人」に昇華した。
政治が必要な世界の人もいると思うけれど、現場の人はアピールして点数を稼ぐのでなく仕事の質で勝負でもよいんじゃない?そんな温かい視線を感じる。
一方で、アピール推奨の人の立場もわかる。素晴らしい仕事してるのに勿体無いなあ〜という人をたくさん見てきたからだ。ホウレンソウを活かしたアピール方法開拓へと希望を繋いでいる。
少ない言葉で多くを伝える、なかなかできないことだ。
注目を集めた仕事を褒められたリーダーのひとこと
部の全体会議やなんかで、今月の成果として大きな仕事の振り返りをして、功績を讃えるというようなことはよく行われる。
多くのメンバーが駆り出されて、無事に終わった後、リーダーがその仕事の内容や結果、学びなどをみんなの前で発表する。そのリーダーの人の最初の一言はお礼から始まった。それはよくあることだ。
少し違ったのは、メンバーへ協力のお礼のほかに、余波を受けた人たちへ言及したこと。
「今回、このプロジェクトでたくさんの人に協力をしてもらいました。(中略)直接は関わっていない人もいるかもしれませんが、プロジェクトメンバーがプロジェクトで手を取られる間に、周りの方々にはたくさんフォローをしていただいたと思います。そうした方々へも、この場を借りてお礼申し上げます。」
そうそう、プロジェクトメンバー以外の人の助力ってあまり取り上げられないよね、と思ってはいたがそれを口に出す人はあまり見ない。全方位に気を使う人だからこそ言及したポイントだと思う。
まとめ
さりげない気遣いをできる人ってすてきだなぁと思う。そして、そんな人と一緒に仕事をしたいなあと思う。
気遣いの発言は、安心できる居場所を作ってくれる。信頼関係を築きやすい場を作ってくれる。
これからも、この便利帳の頁を足していきたい。