お金の話。若いうちにはやりたいことをやろう!でもやりたいことがない時は…
大好きな、北欧、暮らしの道具店のインターネットラジオ「チャポンと行こう!」の最新回を聴いていたら、山ほど思うことがあった。
その中で今日はお金について考えたことを書こうと思う。
ちなみに、なぜか、この番組は、まるで私も一緒に「そうそう、ほんとにそうだよねぇー」と相槌を打って参加している気分になる。
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きっと、リスナーさん(通称、チャポラーさん)たちもみんな、一緒にお風呂に浸かりながらゆるゆるとトークをシェアしている気分なんだろうなと思う。
そのため、毎度毎度読まれる「おたより」はパーソナリティである店長佐藤さんとよしべさんの会話との親和性が高い。おたよりを書いた人たちの人柄もまた、店長佐藤さんとよしべさんのように温かく感じられる。
ラジオの中で別にお金の話が出てきたわけではない。
店長佐藤さんが、北欧、暮らしの道具店をお兄さんと始める前にインテリアの仕事をしていて、そこに至るまでもいろんなことをしていた話をしていた。お題は、人から言われて心に残っている言葉。
店長佐藤さんは、道が一つに定まらない頃の自分が「二兎を追うものは一兎も得ずだよね」と自虐的に言ったらお父様が何兎でも追えばいいと背中を押してくれたことが心に残っていると言っていた。
この頃の「やってみたい」を探している店長佐藤さんに寄り添って背中を押してくれたお父様に拍手喝采!おかげさまで、私は北欧、暮らしの道具店に支えられて生きている。
ところで、私は、若い時そうそうやりたいものがなかった。仕事は与えられたものが楽しくて打ち込んでいたけど、それ以外はからっきし。一兎も追ってなかった。だから、店長佐藤さんの何かに向かいたいというパワーが素晴らしく、輝いて見えるし、そういう「夢を叶えたい人」を私は応援する側の人間なんだとしみじみ思う。
一番お金を使ったこと言えば友人の結婚式ブームが去って暇すぎた土日に乗馬を習っていたことだ。それ以外はおしゃれも得意じゃないから服も買わず地味な暮らしをしていた。
若い頃に得るべきものは経験だからお金はケチらず使うべき!という話を聞いたり見かけたりする。
ところが、使いたいところもなかった私は、どうしていたかと言うと、保険証券を持ち、個人年金を積立て、投資信託を積立てていた。だから、いつでも使える自由なお金はさほどなくかなり慎ましやかに暮らしていた。
そして、アラサーになりアラフォーになった。
今の私は若かりし頃と違う。
子どもたちの将来の夢のためにお金を貯めたり使ったりしないといけない。
夫の夢もある。
家族でやりたいこともある。
お金をたくさん使う先がある。
独身時代にした一番高い買い物は、50万円の乗馬の鞍だった。結婚した時は結婚式代だった。子ども2人になり、それよりもっともっとたくさんのお金を使うことになる。
そんな時、私の背中を押してくれるのは、何もやりたいことがなくて積み立てていた投資信託だ。始めた当時から2倍以上に増えている。
積み立て終わった個人年金や保険としても年金としても受け取れる保険の保障額もまた頼もしく佇んでいる。
私自身がなにもなさなかった10年余りのうちに、私が各所に放っていたお金たちは着々と私のために育ってくれていた。心残りは不動産を買っておきたかったこと。まあ、あれこれ望んでも仕方ない、できることには限りがある。
こうして、若い頃の私が未来に託したお金によって、例えば、転職して退職金が手元に来たら、例えば、何かしらの相続を受けたら。そのお金を「老後の蓄えにする」一択ではなく、家族の夢を叶える足しにする選択肢も取れるかもしれない。
そう思うと、「何もやりたいことがなかった」時期がむだじゃなかったんだなと思う。たいしたことはしていなかったけど、ささやかに「お金を育てる経験を積む」ということができたんだ、と思えた。
やりたいことがいろいろあって悩む人がいる一方、やりたいことが特にないと肩を落とす人がいる。やりたいことがなくても、いつか、やりたいことがあるときの備えとしてお金を育てるもよし貯めるもよし、体力をつけるもよし、家事力を上げるもよし、そんな時期があってもいいなと思う。
不思議なことに、今になって、働きながら子を育て家族との生活を楽しみたいと、あれもこれもな欲張りな自分になった。この先もまだ野望が生まれるかも知れない。
店長佐藤さんのお父様の言葉通り、やりたいこと、やったらいいんじゃない?と思うことにする。
言葉は受け取った人が自分のために使えるようになるところが好きだ。
この拙いnoteもいつかそんなふうに誰かの役立つといいなと夢見ている。