将棋がスキ!情けない母の投了図。
息子が将棋を始めて、目覚ましい成長を遂げる横でノロノロ運転で将棋を楽しむ母。
それは私である。
息子にはギリギリ6枚落ちか8枚落ちで指してもらっているのだが、息子にレベルアップを要求されてしまった。実力差が開きすぎるのはダメとのこと。
困ったことになった。
いくつかの将棋アプリのうち、とある一般的なアプリでコンピュータと対戦してみる。
こうして、コンピュータと対戦すれば負けても恨みなしだし、時間もいつでもできるし、「待った」の機能も使えるし、こっそり私も実力アップを図れるかもしれない。
そう期待して、まずはランダムで、次に4枚落ちでやってもらった。
ランダムの方は何故か弱小キャラに当たった。
簡単に終わるのではないか?と思ったらトントン拍子で私が優勢になり、こうかな?ああかな?とテキトーに詰めていくと唐突に画面が変わった。
「あなたの勝ちです」
画面に言われて、びびる。
あれ?今ので詰みだったんだね?
コンピュータと対戦すると、コンピュータは、弱い設定になっていても詰むと勝手にやめてくれるのである。
なにさ、実は、弱くないじゃん!と言いたくなる。
本当に弱い相手なら詰んでいることを理解せずに続けてしまうはずだからである。
私は、勝利を息子に報告するとともに依頼した。
息子先生、「投了図以下の解説をお願いします」
やれやれ、と息子が詰み手順を説明してくれた。
私のようなど素人は、いつ詰んでいるか分からず差し続ける。恐怖である。
次に、4枚落ちで対戦したら今度は少しばかり相手が強くなった気がした。またも簡単に攻め込むもなかなか詰ませられない。
いくつか無駄に駒を取られて焦るも、なんとか、詰ませることができた、模様。
「あなたの勝ちです」の画面に来た。
そしてまた私は息子を召喚した。
「投了図以下の解説をお願いします」
息子もやれやれと言いつつ解説してくれたがあっけない内容に苦笑していた。
一生懸命に詰めているのに「これで詰みだ!」と自覚がないせつなさ。詰みかな?みたいな曖昧な攻め込み。これではたぶん、できても一手詰みである。
とても情けない将棋ボーイの母の投了図の光景。
それでも自分で指してみたい気持ちは止められないのである。