ご存知ですか?新生児聴覚スクリーニング検査のこと。
はじめに。
恐縮ですが私は素人ですのでご質問には応じられません。気になることは普段かかっている産婦人科の先生を通して確かめると良いと思います。助成をしている自治体はホームページに案内がある場合があります。
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産まれたばかりの赤ちゃんに実施できる聴力検査がある。
音が脳に届いているかを確かめる検査で、任意だけど私の居住区では一部費用が補助される。赤ちゃんへの検査の負担はなくて短時間で終わるそうだ。
出産のときワタワタしてうっかり補助券を持参し忘れると受けるのがめんどくなるかもしれない。が、これは何としても受けた方がいいなと思った体験について記載したい。ちなみに、私は補助券を家に忘れ、入院中親族に届けてもらった。
そう、我が子はこの新生児スクリーニングが片方は「パス」もう片方は「リファー」だった。
片耳が聞こえていなさそう、ということだ。
我が子が産まれた時、分娩中にしたコロナ検査の結果を待っていた状態だったので私は直接赤ちゃんを見ることができなかった。助産師さんが撮ってくれた赤ちゃんの映像を見ると何か違和感があった。耳が…折れてる?拡大してみると、耳がやけに細長くてペタリと顔にくっついてて穴がどこにあるのか分からなかった。小さな耳を顔から剥がすとその下に穴があるのかな?などと混乱していた。
翌日コロナ陰性と分かり、赤ちゃんと対面するとき先生が説明してくれた。これは、小耳症と言って、我が子の場合は、耳の穴はないとのこと(外耳道閉鎖)。開通していないのだ。その後スピーディにいろんな検査をしてくれて、心臓に奇形がないとか、内耳は異常なさそう、片耳の聴力は正常、形成外科で耳の形は10歳くらいに作れる、など、いろんな説明を受けた。
妊娠中のエコー映像を振り返って見てみると、確かに、お腹の中にいる時から小さいお耳だったようだ。最初からずっと私は小さなお耳のこの子の母親だったんだ、そう思うとこの縁を不思議に思った。
我が子の場合は、その後、紹介していただいた子どもの病気を専門とする病院に定期的に通い、聴力検査を受けている。子どもの発達に聴力は大切なので、聞こえる方の耳の状態もよく観察していく必要がある。
そこで知ることになったのは、生まれつき耳が聞こえなかったり聞こえづらい赤ちゃんは千人に1,2人いるということ。たまたま我が子が小耳症だから耳の検査は絶対、と思ったけど、耳の見た目は普通でも耳が聞こえなかったり聞こえづらい子のほうがずっと多いのだ(約10倍)。
我が子は片耳が難聴、ということになるけど、片耳か両耳かというのもまた、デリケートな問題になりうる。病院の先生からは両耳の聴力が弱いと低月齢から補聴器などで聞こえをサポートしていくと聞いたけど、片耳の場合は発達上そこまで大きな問題はないです、などと言われる
しかし実は、そう単純ではないことを後日知ることになる。
裏を返せば、耳の見た目が普通の子は、大きくなるに連れて「耳、聞こえてないのかな?」と周囲の大人が気づける機会は片耳が正常だとかなり減ってしまうとのだと思う。言葉の覚えが悪いからおかしいと思ったら、耳が聞こえていなくて言語が習得できていなかった!なんてことが起こってしまうと聞く。
耳が聞こえない、聞こえづらいというのは、「音を大きくすれば聞いて理解できる」というのと違う。耳が聞こえていると、この感覚は理解しづらいかもしれない。
全く聞こえない、とか、高い音だけ聞こえない、とか様々な聞こえにくさがあるようだけど、私が難聴を体験させてもらった感想としては「音は聞こえているけど、何を言っているかさっぱりわからない」だった。
例えば、子音を聞き取る力が欠けていると、ひらがな50音のうち多くを聞き取れない。単語の意味がわからず全体的に文章の意味もわからなかった。
詳しいことはわからないけど、その理解しづらい音を聞き続ける赤ちゃんが、言葉を覚えるのはさぞ大変なことなのだろうと思う。自分でアウトプットした音を理解するのも難しい気がしてしまう。
入院中のことを思い出す。
大部屋で出産済みのお母さんが私のほかに2人いた。1人は日本語の話せない外国人の初産のお母さん、もう1人は3人目のお子さんを出産したお母さんだった。
外国人のお母さんは聴力検査の依頼をし、3人のママさんは聴力検査をしないと言っていた。
今となれば、ぜひ、検査をしてあげてほしいと思う。
専門家でない人が小さい子どもの耳の聞こえの問題に気づくのは容易でないと思うから。
それに聴力が正常でないとされる500人から1000人に1人の赤ちゃんのママになる確率をどう考えるか?1万人に1人の小耳症の子の母から見ると決して少なくないように思う。
助成はもちろんありがたい。そしていつか聴力スクリーニング検査が全額負担なしで必須になればよりよいな、と思う。
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