レベルアップしたいこと。どんなどんよりした気分もカラッとすがすがしく笑える、青空のように。
ちょっと聞いてくださいよー。
そんな気分で胸がいっぱいになった昨日の出来事。
夫は出勤。
小1の壁を登る我が家のぼっちゃんは、転校したてで行き渋りを発動しているため、学童なども利用せず帰宅する。その送迎を私が担っているため、2時前に家をでて学校へ向かう。
そして、2時から電話会議があった。
どうやって、電話会議を切り抜ける?
忙しい人たちばかりでリスケはムリ。
パソコンを使えないので画面共有を他の人にお願いする。
会社携帯から電話に出つつ息子を迎えて家まで送ることにした。
なんと雨ふりなので危険度アップ。
同じ下校班の子は放課後クラブのイベントに行っている。ということは、幸い、電話会議に出つつ息子を見守る怪しいお母さんにならずに済んだ。
頼む!無事に終わっておくれ!
そう祈り小学校の昇降口に着いた。
どうやらこの日は、6年生も同じ時間に下校で昇降口はごった返していた。
そして、子どもは集まると声量がすごい。
きゃー
わー
ぎゃー
何を喋ってるんだろう?
一人ひとり何を言ってるか謎だけど、集まった子どもたちの声の塊に圧倒される。
ここで電話会議に出たらさぞ周りがうるさいな、と苦笑しつつ、なかなか出てこない息子に肝を冷やす。
電話会議が始まった!
挨拶だけして速攻でミュート。
気が気でない状態で電話会議を聞きつつ、息子を待つ。
出てきた!!
息子が出てきた。
しかも、傘を忘れている。
傘を取りに行かせ、開かせる。
子どもたちのぎゃーぎゃーの中で会議に集中。
出来るはずもない。
そして、珍事発生。
ぴぴぴぴ…!
鳴り響くのは、誰かの防犯ブザーの音。
誰だよ〜ん、昇降口で防犯ブザーを引っ張ったのは!!!!
「ほにゃらら、というわけで、これどうなってる?」
ふと我に帰る。
なんか私、聞かれてる!?
なんだろう…防犯ブザーに気を取られ微妙に聞き逃した。画面を見つつ勘で答える。
「おっけー」
ほっ、切り抜けた。
コツを掴めば行けそうだ。
小学校用に買った新しい傘に苦戦する息子をサポートしつつ、帰途に着く。
息子はトイレを我慢しているのか早足で歩いてなんだか危ない。新一年生って、もう1人で下校してる子もいるよなあ、と白目を剥く暇もなく会議は続く。
途中にある近所のお店屋さんのおじいちゃんが下校時間に外で子どもたちに手を振ってくれる。
そそくさとミュートにして、おじいちゃんに挨拶して通り過ぎる。
いくつか会議中質問に答えてあっという間に帰宅した。帰宅後は会議に全集中できる。
はずもなく、濡れた靴下を片付けたり息子を着替えさせたりとせわしない。
早く脱いで!
手洗った!?
うっかりミュートが外れてこんな会話が会議中に垂れ流されたらわんわん泣いてしまう。
会議が終わった瞬間、防犯ブザーと子どもたちの喧騒を思い出し吹き出す。
防犯ブザーがなんで、小学校の昇降口で鳴るんだろうか?
しかも、周りがうるさすぎて防犯ブザーがかわいくピヨピヨ鳴ってただけっていう珍百景。
まあ、鳴らした子の安全は保証されているからよかった。
ふと思い出す。
小学校一年生のとき、同級生のひとりが廊下にある非常ベルを鳴らして騒ぎになったこと。
押す時はきっと、ニヤニヤ笑っていたその子も、先生が集まってきた時は流石に泣きそうになっていた。
ただのいたずらで、火事とか危ないことがなくてよかったけど、その同級生は叱られてしばらくしょんぼりしていた。まあ、それはそうだ。
非常ベルはおもちゃじゃない。
昨日防犯ブザーを鳴らしてしまった子もきっと、親に怒られちゃったかもしれない。
防犯ブザーは、使わないで済むのが一番。
だけど、昇降口の子たちの黄色い声の中にピヨピヨ響くその音に、ピンチ過ぎて泣きたい気持ちからお腹が捩れるほど笑える気持ちになっちゃったおばちゃんがここにいるよ!!
防犯ブザーで例えは微妙だけど、私は思った。
通りすがりの誰かさん。
顔見知りの誰かさん。
よく知る誰かさん。
気の置けない誰かさん。
元気にするパワーが誰にでもある。
特別なことをしなきゃいけないとは限らない。
私もどこかで誰かをププっと笑わせたり、心を軽くしたり、肩の荷をおろしてもらったりできたらいいな。
そんな力をつけたいと思った。
でもどうすれば?
非常ベルはさすがに押せないお疲れママ、4月の雨の日の記録。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?