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特別支援教育
4月から特別支援教室担当になった。
また特別支援教育コーディネーターも兼務し、新しい仕事が舞い込んできた。
8年ほど通常学級にいて、年々特別支援教育の重要性を感じるようになり、昨年度は初異動のタイミングで特別支援教室を希望した。
グレーゾーンの子や、発達障害、固定級適の判定が出ている子も、保護者の希望で通常学級に通うなど多様な子が在籍しており、特別支援教育への理解がないと、通常学級が成り立たないと感じたためだ。
希望通りに着任したものの、担当者が私しかおらず、特別支援教育支援員や専門員が足りないため、完全に私1人で運営している。
一年近く特別支援教育を学んできた中で、感じたこと、そして反省してきたことがいくつかある。
下にベタ打ちで書き込んでいく。
①特別支援教育は特別な人が学ぶことではない
通常学級にいて、気づいていなかったこと。
それは、特別支援教育はみんなが学ぶべきことである。文科省の調査では小中学校では8.8%程度特別な教育的支援を要する子がいる。35人学級では3人程度だそう。(私の感触だとこの2〜3倍はクラスにいるように感じる)
もはや全ての教員が特別支援教育を知らないと成り立たない時代である。
②特別支援教育を学ぶと、学校の仕組みや外とのつながりがよくわかる
特別支援教育を受けるにあたり、就学相談、教育相談など、教育行政との関わりが必ず生まれる。また校内委員会ではスクールカウンセラー(SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)、巡回心理士など様々な人とと打ち合わせも行う。
通常学級担当だけでは、分からない世界が非常に多いことを感じた。
③誰一人取り残さないことを本気で考えるようになった
いわゆるユニバーサルデザインについて、考えるようになる。
配慮が必要な生徒が生活しやすい学校、分かりやすい授業は誰にとっても生活しやすく、分かりやすい。学校と授業のユニバーサルデザインを考えるようになったことが大きな自分の変化だと思う。
教室環境を刺激の少ない部屋にすること。
例えば、前面に掲示物は貼らないや、ディスプレイも使用しない時は消す、もしくは黒板と同じ色(緑系)のシートを貼るなどして、視覚的刺激を減らす。掲示物はユニバーサルデザインフォントして、できるだけ見やすい文字にするなど。
様々研修会で学んだことを、通常学級の先生方に伝え、学校で還元できるようにしているところである。
また先日は校内で特別支援教育に関する研修会(ワークショップ形式)も開き、学校全体の特別支援教育に関するレベルアップも行った。
次年度もすでに特別支援教育に関する校内研修会を2回予定している。
みんなが過ごしやすい学校作りは、特別支援教育を学ぶことから始まると感じた一年だった。