【鑑賞】“菊と羊”―「没後50年 福田平八郎」@大阪中之島美術館①―
*「没後50年 福田平八郎」展は、大分県立美術館で7/15まで開催中です。
こんばんは。
公認心理師×心理カウンセラーのまさこです。
風薫る5月。
何もかもが新しくなる5月。
(そんなタイトルのドイツの歌曲があるそうです)
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
久しぶりの更新。
今回は、趣味の記事です。
もはやGWなんて遙か昔の話題ですが…
私の職場は10連休なんて夢のまた夢!
休日出勤もフツーにあるよ☆ミ(チャミーン)
というなかなかの場所で、
油断しているとすぐ心がやさぐれてしまうので^_^;
“奈良の母”=根本裕幸先生お弟子同期の心理カウンセラー
本川あつこさんに会いに行って癒されたり…
“抜け感が素敵なオトナ女子”=お弟子同期の心理カウンセラー
いいどちささんと一緒に
奈良・興福寺のみ仏たち…阿修羅、無著、世親…を拝んで癒されたり…
やさぐれ防止対策として、ひさびさに美術館にも行ってまいりました。
大好きな福田平八郎の回顧展。
関西では17年ぶりと聞いて、冷や汗。
前回行ってから17年も経っていたなんて…(;゚ロ゚)
対象への純粋なまなざしや
作品に満ちる静謐な空気感、
晩年の作品の鮮やかな色彩。
17年経っても鮮明に覚えています。
17年前に観て心を奪われた《漣》(上記HPのトップ画像)
はもちろん良かったのですが、
今回は他にも深く心に刺さった作品がありました。
《菊》
画面上部の、大きな余白。
静謐で清澄な、秋の空気が感じられます。
余白を大きくとるのはもちろん日本画の伝統ですが、
これだけの余白をとるのって、自信がなくっちゃできないよね…
と圧倒されました。
絵画というものの不思議さが、胸にせまります。
物質的には、紙の上に置かれた絵の具や墨のシミにすぎないのに。
それだけで一つの世界や空気感、感情、生命力などのエネルギーまで表現できる。
それを観者の脳裏にイメージさせる・呼び起こすことができる。
ましてや、余白なんて何も描かれていない、ただの紙なのに…
《緬羊》(上記HPに画像があります)
キャプションに
「写実を基調としながらも、
形態をデフォルメし、
装飾的な要素も取り入れており、
作者の大きな成長が見られる(大意)」
とあって、考えさせられました。
写実だけじゃ、つまらない。
だけど“自分”が前に出すぎて
「自分、自分」ってなると、
臭みが出て、見ちゃいられない。
写実 ≓ 技術、素直さ、謙虚さ
と
個性 ≓ 感情、センス、物語性
の
絶妙なバランスが必要で、
結局、作者本人の心の裡、人柄、魂の純粋さ…
が問われるのだな、と改めて実感しました。
そして芸術家も、そのほかの仕事も、みなそうである、と。
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