読書記録 「説得」
1か月程前、アマゾンプライムで観た、
ドラマ版「プライドと偏見」が
余りにも名作だったので、
ジェーン・オースティンの「説得」
を読んでみました。
「説得」は1816年に、オースティンの晩年に
書き上げられた作品で、
7年前に結婚間近まで仲を深めたにも関わらず、
周囲の反対により別れてしまった令嬢のアンと
海軍のウェントワース大佐が再び結婚するまでの
物語である。
読んでみてまず考えたのは、国や時代が違えど
恋愛や結婚について人間が考えることは
変わらないということである。
例えば、容姿がよろしくない人や(その時代の美的感覚にもよるが)
お金にがめつく、身分に反した振る舞いをする人は
敬遠されたりしている。
ドラマ版「プライドと偏見」にも色濃く表現されていたが、
オースティンの人間を見る目が非常に
現代の恋愛・婚活事情にも通じるところが
あるように思えてくる。
物語のラストでオースティンは生きる上の美点とは
貧しい未亡人となっていたアンの友人、
ミセズ・スミスのように裕福であろうと、
貧しかろうと、目の前にある幸せた
楽しみを見つけられることだと書かれている。
大切なことは、女性の服装がレース付きのドレスから
ワイドパンツに変わっても、変化しないものである。