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「九州=離島」? 地元を出て良かったこと。


九州=離島


大学進学を機に九州から関西に出てきた私にとって、関西人の友人がもつこのようなイメージはめちゃくちゃ興味深い。

「今度実家に帰る」と言ったときに「船で?」と何食わぬ顔で聞かれたときは、その質問の意味が分からなかった。
「ん?船?」と聞き返す私に

「うん、だって海越えなあかんやろ?」

と衝撃的な一言。

な、なるほど!!!!
そういうことか。
本州と九州が橋で繋がっていることは周知の事実ではないのか!
さらに、「橋がかかっとるけん船は乗らんよ」という私の言葉に対しては

「え、じゃあ、めっっっちゃ長い橋ってこと?すご!!!」

と心底驚いた顔で返された。

私も負けないくらい驚いた。
きっと二人とも同じ顔をしていたんじゃないかと思う。
福岡と山口の距離感を地図を見せつつ伝えると、想像以上の近さだったらしくさらに驚いていた。

そして、この会話は以後相手を変えて何度か行われた。

もう、これだけでも地元を出てみて良かったなと思う。
自分にとって当たり前すぎることも相手にとってはそうではないよなぁと。
関西から「地元に帰る」と言ったとき、その手段は新幹線かバスの二択であるのが私にとっての当たり前。
でも、九州という土地に馴染みのない友人からすれば、船という選択肢が浮かぶのもおかしなことではないはずだ。
私は私の常識の中で生きていて、それが私以外の人にとっても常識であると無意識のうちに思い込んでしまっていたということだ。

世の中で起きる大小様々な争いは、この無意識な思い込みからくるものがたくさんあるのだろう。
自分もその無意識を確実に持っている。
地元を出て、生まれ育った場所ではない土地で暮らして気付かされた大切なこと。

「自分の常識」というものを自覚するもう一つの目を、自分の中にちゃんと持てる人でありたいなぁ。

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