暦と暮らす 暦と生きる
日本には古来から生活の指針となる暦が使われてきました。
国民の祝日にもなっている春分や秋分もその一つで、二十四節気と呼ばれ季節の変わり目を示しています。
現在のカレンダーは新暦、古来から使われてきた暦を旧暦と呼んでおり、実際の季節の概念にもズレがあります。例えば「春」は新暦では3月から、旧暦では1月から始まります。
私が暦に興味を持ったのはヨガを始めてからなのですが、季節によって微妙に体調の善し悪しがあり、生活の中でどんな配慮をしていくと過ごしやすくなるのだろう?と考え始めたのがきっかけです。
特に土用と呼ばれる季節の変わり目は気温や湿度の変化も大きいので、体調を崩す方も多いようですね。ちなみに今も秋の土用の季節ですので、冷えを感じる方は一枚羽織ってお出かけくださいね。
春の七草がゆ、夏の瑞々しい野菜、秋の新米、冬の根菜など、体を養生する食の教えも暦から読み取ることができます。秋は実りの季節、我が家でも栗やカボチャ、里芋など自然の恵みに感謝しておいしい秋を頂いています。
生活と共にある暦は、自然の営みと私たちの暮らしをつなぐ架け橋の役割を果たしてくれています。
秋の季節で言えば、各地で秋のお祭りが催されますが、これも1年の収穫を祝うことに由来します。ハロウィンと起源は同じですね。無事に農作業を終え、五穀豊穣に感謝する、そういった人々の暮らしの一つ一つと暦は密接に関わってきました。
毎年同じように季節は巡りますが、年齢を重ねるごとに体調が変化したり、生活のスタイルも変化したりしていきます。そんな時、手元に暦を置いてご自身の暮らしに役立てるのも良さそうですね。
徐々に寒さが身にしみる季節、どんな過ごし方が自分には必要かしら?そんなヒントを是非旧暦の暦から紐解いてみてください。
楽しくできる暮らしの養生がございましたら、ぜひコメントでお知らせ頂けると嬉しいです。(笑)
※参考文献「和の暦手帖 二十四節気と七十二候を愉しむ」 松村賢治 著