精神病の正体と精神科医の犯罪 9 〈最先端研究が暴く不都合な真実〉
第一章 精神病の正体 その9 統合失調症
病識が無い
統合失調症の最大の特徴は自分が病気だという認識「病識」がないということです。
家族や周りの人から見れば明らかに昨日までとは「別人」にしか見えないのに本人はおかしいと感じる様子は全くなく「何を言っているのか」という顔をしています。病院に連れて行こうとしても自分は病気などではないと言い張るのです。もちろん昨日までの記憶は存在するのですが同じことをしようとはしないのです。
シナプスの刈込は非可逆的現象
ダウンレギュレーションとシナプスの刈込の決定的な違いはシナプスの刈込が「非可逆的現象」、一度起きたら二度と元に戻らないということです。ダウンレギュレーションはアップレギュレーションによって必ず元に戻ります。これがうつ病(真正)と統合失調症の症状の差を生みます。統合失調症が不治の病と言われるのはこのためです。
前頭葉の機能低下
統合失調症は前頭葉などでシナプスが失われ機能が低下することによって起きます。機能低下と言われれば反応スピードが遅くなったり理解力がなくなったりするイメージですが患者の行動を見ているとそうは思えませんね。であれば何を意味するのでしょうか?
前頭葉の幼児化
前頭葉シナプスは生後発達していきます。それが失われるということは前頭葉が幼児や赤ん坊の状態に退化するということになります。幼児化した前頭葉が大人の体と知識をコントロールすることによって生じる「チグハグさ」が統合失調症の正体です。
バブバブとは言わない
「そんなことはない、うちの子は車の運転もできるし携帯もパソコンも使える」という方もいらっしゃるでしょう。ストレス時のシナプスの刈込は前頭葉などOSやソフトウェアに当たる部位に限って起きるので一般記憶や知識には何の損傷もないのです。前頭葉がたとえ赤ん坊のレベルになったとしてもバブバブと言うようにはならずオムツをつけるようにもならないのです。もちろん機器の操作には何の問題もありません。ただ、使い方に理性は無くなります。
患者さんと近くのお子さんを比べてみてください。わがままですぐにかんしゃくを起こし、突然大声を出したり乱暴で短絡的、初めて会う人を怖がったりわけのわからないことを言ったり・・・驚くほどそっくりなはずです。
爬虫類まで退化する
シナプスは赤ん坊の段階でゼロではありません。シナプスの刈込が激しければ更に胎児の状態にまで遡ります。胎児が成長する過程では生物の進化を辿ることが知られています。ということは爬虫類やそれ以下のレベルにまで前頭葉が退化してしまうこともあるということです。もちろんそれでも記憶や知識は無くなりません。
OSの初期化
パソコンのOSを考えてみるとわかりやすいでしょう。バージョンアップしてきたOSが古いものになってしまったらソフトウェアもデータも正しく読み込めなくなりますね。
つまり統合失調症はOSである前頭葉が「初期化」されてしまうということなのです。Windows10では98も7も認識できますが98では10は認識できません。自分がおかしいと認識するまともな精神が存在しないことが病識がないことの原因です。
設定値の初期化
ストレスによって免疫力が低下することはよく知られていますがそのメカニズムは解明されていません。
これは免疫プログラムの設定値が初期化されてしまうからだと考えられます。ウィルス対策ソフトが初期化されたら新しいウィルスを検知することができなくなってしまいますね。
同じようなメカニズムで幼児のような過敏症やアレルギーが突然現れることもあります。
ソフトウェアの初期化
ストレスによって幻聴が聞こえるようになる、言葉が話せなくなる、目が見えなくなるなどの症状が起きる事があります。
これは側頭葉などのシナプスが消去され初期化されることで起きる症状だと考えられます。ストレスの原因によって「聞かない方が」「話さない方が」「見ない方が」生存のために有利だという潜在意識・・・というよりは「計り知れない生命の意志」によって偏った刈込が行われるためだと考えられます。
運動神経の初期化
稀に運動神経が初期化される場合があります。緊張型統合失調症などでは体が動かなくなってしまったりします。これは運動神経を意志でコントロールできない胎児や赤ん坊並みに神経回路が退化してしまうからです。
夢の中
前頭葉が最も機能低下している状態が睡眠中で、パソコンの電源がスリープになっている状態です。
睡眠中に起き出して何らかの行動をしてしまう人がいて「夢遊病」と呼ばれます。この時には明確な意識はなく記憶も残りません。しかし「誰か」が「何か」をしていることには間違いありません。
睡眠中でなくても前頭葉の機能が極端に低下し本来の意識(自我)が希薄になると自分ではない「誰か」が行動を支配します。夢をコントロールすることができないようにもともとの意識はそれをコントロールすることができません。
重症の統合失調症の行動は全て夢の中の出来事で、海馬の機能低下によって記憶も残りません。海馬が未発達な赤ん坊や幼児の頃の記憶がないのと同じことです。「誰か」が複数なら「多重人格」というわけです。
妄想は一般記憶
その「誰か」はどこからやって来て何を基準に行動するのでしょう?
誰でも多重人格だと心の成り立ちのところでお話ししました。私達は意識・無意識に心の中に別人格を作り出しています。あるいはもともとあった人格を押さえ込んでいる、という場合もあります。その人格が無人になったコントロールルームを乗っ取るのです。
また「考えたこと」は一般記憶として記録されます。自分が世界を征服したらとか、有名な芸能人になるとか、痩せてスタイルのいい美人になるとか・・・妄想したことは「記憶」としてシナプスの刈込の対象にならずに残ります。つまり、あり得ない架空の妄想が意識を乗っ取り現実を支配してしまうことが起きるのです。
さあ、ここまでわかれば全ての精神病が明確に説明できます。
「統合失調症の原因がGABAによる前頭葉シナプスの刈込」だということを断定した専門家はいませんが、
①十分な科学的根拠がある
②すべてのつじつまの合う
③否定すべき根拠が存在しない
という理論は真実に他なりません。
このメカニズムが認められれば確かな治療への道が開かれます。よくわかっていない病気を手探りで治療するよりもはるかに効果的な方法が導き出せるはずです。しかし、専門家はいまだに「よくわかっていない」と言い続けています。専門家・精神科医は「よほど頭が悪い」か「認めると都合の悪いことがある」かのどちらかでしょう。どちらだと思いますか?
次回は具体的にさまざまな精神病症状のメカニズムを追っていきましょう。そうだったのか!という「目からうろこ」の話です。もう「よくわかっていない」などと言う必要はありません。
精神病の正体と精神科医の犯罪10に続く
*この文章は「悪魔の処方箋」を加筆、再構成したものです
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