マスターオブワイン
マスターオブワインをご存知でしょうか?
ワインの資格の世界最高峰で、現在わずか493人が保有しています (日本人は2人)。
ソムリエとの違いをざっくりと言えば、ソムリエがサービスに力を入れる資格であるのに対して、マスターオブワインはより知識に力を入れている資格と言えるのかもしれません。
今回は、マスターオブワインの友人が受けたインタビューの一部をご紹介させていただきます!
彼がマスターオブワインを目指すことを決めた瞬間とその後に大切にしたことに心惹かれます。
(英語や訳に一部誤りがあるかもしれませんが、ご了承ください)
My path to becoming a Master of Wine was not a normal path.
I had a good friend who is a Master Sommelier and she was very influential in me learning about wine, and I told her I wanted we hadn’t had a number of drinks one night and I said I want to get out of my business and get into the wine world, and she just says, “You know, you should become a Mater of Wine.” I said, “Huh, what’s that?” And I looked it up and I went, “Huh, OK.”
わたしがマスターオブワインになった道のりは、普通ではありませんでした。
わたしにはマスターソムリエの親友がいて、わたしがワインを学ぶということに大きな影響を与えてくれました。わたしは彼女に、一緒に多くのお酒をのんだことがないこと、そして今の仕事をやめて、ワインの世界に入りたいことを話しました。すると彼女は「マスターオブワインになれば?」と言ったのです。わたしは「何それ?」と言いながらも直後に「そうしよう!」と決めたのでした。
It’s crazy. I was so naive to think I could go down this path. Go OK, I’ll do that, but I think that part of success was that I went in with an open mind and was not scared of the process.
普通じゃないですよね。あまりにも無邪気にこの道を選びました。順調にいくはずと。成功の一因は、先入観をもたずに道に入り、その後の道のりを不安に思わなかったことにあると思っています。
The whole process took 10 years because I realized I needed to take the WSET, so I started with level 2, then level 3, then level 4, then I got into the Master of Wine program and that alone was seven years. And each step of the way, I tried really hard to keep my love for wine. A friend who owns a winery in Napa had told me she was worried about me because she had seen people go through this intensive process and lose the love for wine and for me knowledge is important, but the most important thing is to love wine and love what it does to a community.
すべての道のりに10年を費やしました。なぜなら、わたしはWSETを受ける必要があったから。Level 2, 3, 4と進んだ後、マスターオブワインのプログラムにたどり着きました。そのものだけで7年間かかりました。いたるところで、ワインへの愛着心をもち続けることにとても苦労しました。ナパにワイナリーをもつ友人が、わたしを心配していると言ってくれたことがあります。それは、この大変なプロセスを通過するとともに、ワインへの愛着心を失っていく人びとをみてきたことが理由でした。わたしにとっては、知識は重要ですが、もっとも重要なことはワインを愛し、ワインが社会に与えることを大切にすることです。
以上です。
あらたな人生をこんなにも簡単に決めてしまうのか (そしてそれを達成してしまうのか) と考えさせられます。
彼の場合は特別かもしれませんが、一度きりの人生、ものごとを恐れすぎることなくやってみることがいいのかもしれません。
また、人はいかに周囲の人が大切で、その影響をうけるか、を感じます。
彼の成果は、頭の良さはあるのかもしれませんが、尋常でない努力のうえに築かれたものです。にもかかわらず、彼はわたしにマスターオブワインであることをひけらかすようなことは決してありません。謙虚さの美しさを感じます。
ワインをもっと知るために、ワインの勉強をすることは愉しいことです。
マスターオブワインを目指すかどうかはさておき、日本でも受講可能なWSET (Wine & Spirit Education Trust; ワインなどの教育や資格を提供) などに挑戦することで、人生がますます豊かになるかもしれません。
ワインとその役割を大切にすることさえ忘れなければ....。
(Header Photo by Casey Horner and Another Photo with Text by Grant Ritchie on Unsplash)