我が家のレシピ:食品ロスが全く出ない、アマルフィ産レモンの使い方
アマルフィ地域特産のレモンを頂きました。
でかい。とにかくデカイ。
どのくらい大きいかというと→
右のレモンも、相当大きな部類のレモンなんですがね。アマルフィのレモンは、最早レモンと呼んではいけない様な気もする。
このように大きなレモンの特徴として、皮に含まれる香料(香油)は豊かなものの、皮の下の白くて苦い部分が多く果肉がぱさぱさという物があります。
つまり、あまり食用に向いていないレモンなんですが…実は、ゴミが種ぐらいしか出ない、優秀なレシピがイタリアには存在します。
順にご紹介しますね。
目次
レモンピール(Bucce di limone candite)
余った砂糖も逃さず使う、ローストアーモンドのレモン風味
レモン果汁の保存方法
ぱさぱさ果肉の利用法1:ひよこ豆と
ぱさぱさ果肉の利用法2:夏野菜の焼き浸し
レモンピール(Bucce di limone candite)
レモンの皮の砂糖漬けです。
黄色い部分だけをこそげ取るように作る本来のレモンピールと異なり、アマルフィ産のレモンが手に入った場合は、白くて苦い部分も使います。
必要な物
アマルフィ産のレモン
砂糖
水
大きなお鍋、秤、水切り用のざる、オーブンシート、オーブンか扇風機、保存容器(ガラス瓶など)
作り方
白い部分も厚めに切り取ったら、大きなお鍋に水を張り、水から皮を茹でます。皮を切る作業の際、時間がかかる様だったら、予め水を張ったお鍋に切った皮をぼんぼん投げ入れて行くようにすると、皮が乾燥しないで作業できます。
水から中火にかけ、沸騰したら5分位煮ます。
5分経ったらざるに取って水を切り、またお鍋に水を張って皮を入れて火にかけます。沸騰したら5分茹で…を3回は繰り返します。
3回目の茹で時間は、弱火で30分。ぐらぐら煮ているというより、ぽこっぽこっと泡が出るくらいの火加減が目安。
3回煮るとこのぐらいにへなーっとした感じになります。
煮汁は少し苦いのだけれど、砂糖水を加えてシロップにしたり、お菓子作りに使う人もいます。私はそこまで根性無いので作らないけれど。
気になる方はレシピを探してみてください。
3回茹でたら水を良く切り、オーブンシートに広げて少し乾かします。
私が住んでいるカラブリア州は、真夏でも湿度が20%以下なので室内に放置しています。日本で作る場合は、扇風機とかで風を当ててもいいかもしれないですね。
放置時間はおよそ1時間ですが、表面がべちょーっとしていなければOKです。
皮の総重量を量ります!
お鍋に水と砂糖を入れて火にかけ、砂糖が溶けたらレモンの皮を投入。水気が無くなるまで煮込みます。
おいこら、肝心の砂糖の分量は?!と思われた方―!!
はい、こちらがレシピ!!
皮:砂糖:水=1:1:0.5
今回は皮の重量が460gだったので、お砂糖も460g、水は230g使いました。
あ。後この辺りで、ガラス瓶など保存容器の準備も始めます。
ガラス瓶を使う場合は、別鍋で熱湯消毒などをしておいてね。
煮込む時間は30分くらいです。
最後の方で砂糖がキャラメル化しないように、強火にしなければ大丈夫。煮詰まってきたら、焦げ付きだけ注意してください。たまーにかき回しておくと吉♡
再度オーブンシートに広げ、そのまま10分くらい休ませます。その後、今度は機械の力を借りて表面を一気に乾燥させます。
私はオーブンの送風機能を使いますが、扇風機でももちろんOKです。この作業もだいたい30分くらい。送風力にもよるので、表面が乾いたな…ぐらいを目指してください。あまりシャバシャバしているとカビる原因にもなるそうなので気を付けて。
お砂糖の上を転がしてから、瓶に詰めていきます。
オーブンシートから外す際、菜箸を使うと形が崩れにくいです。今回はブラウンシュガーを使いましたが、まぶすお砂糖は何でもいいです。
上白糖が最もエレガントに仕上がるかな。
できた!
まぶしたお砂糖の力で保存力もUPしていますが、早いうちに使い切るようにしています。(というか1か月ももたない。
我が家は常温で保存していますが、それぞれお住まいの場所にあった保存方法を探してください。
ローストアーモンドのレモン風味
お鍋に残ったお砂糖には、レモンの香りがたっぷり移っています。
捨てちゃうのももったいないのでね…冷えて固まっていたら少し温めて緩め、ローストしておいたアーモンドなどのナッツ類を投入して絡めてから瓶詰めしています。(えぇ。ケチで上等ですとも。
そのまま食べてもOKだし。
何かに載せても絶妙に美味な、危険な逸品に仕上がりますのでお勧めでございます。
我が家では鍋にも何も残さないのよ。ほほほのほ。
それじゃ、次からは皮以外の部分の利用について→
保存できるよ、レモン果汁!
さて。取れた果汁は、冷凍保存できます。
冷凍保存!! できるんです!!!
大きさがおかしいレモンの実から果汁を取るのも結構な重労働ですがね。
頑張って取れたレモン果汁は適当な大きさにして冷凍しておくと、必要な時にほんっと便利ですよ。
我が家は1ヶ月しないうちに使い切ってしまいます。ま、冷凍してあるといっても劣化するのでね…保存期間については自己責任で~
さて、お次はぱっさぱさの果肉の利用方法について!
果肉の利用方法1:ひよこ豆とカレー風煮込みにする
ひよこ豆は、予め炒めた夏野菜と合わせておきます。
今回はよーく炒めたナス、ズッキーニ、パプリカ。別の小さなフライパンで玉ねぎ、にんにく、しょうがを炒め、トマトソースを200㏄位加えてひと煮込みし、カレー粉、クミンなどスパイスを加えた物を夏野菜の方に戻すタイミングでレモンの果肉を大匙2くらい加えました。
さらに水分も加えて20分ほど煮込み、さっぱりひよこ豆のカレー風煮込みの完成です。
ひよこ豆、レモン、などのキーワードでレシピを探すと、レモン汁を使ったレシピがいっぱい出てきます。このレモン汁をレモンの果肉で代用しちゃえばOKなんじゃなーい? と私は思いますよ。
実際、ひよこ豆の煮込み、とても美味しいのでお勧めです。他に具材もあるので果肉のぶつぶつ感も全く気にならないです。
果肉の利用方法2:南イタリア的焼き浸し
果肉の大部分を使って作るのが、焼き浸しです。
もうこれ、さっぱりしていて本当に好き!
今回は、ナスとパプリカを漬け込みました。
朝のうち作っておいて、晩御飯で頂くぐらいのスケジュールで漬け込み具合も完璧です。
レシピ
レモンの果肉
オリーブオイル
にんにく
ハチミツ(今回は春の百花蜜)
塩、お好みでこしょう
お好みの香草(今回はミントを入れました)
我が家はだいたい油1、レモン1/2、ハチミツ1/2くらいです。
酸っぱさのお好みによってハチミツの量を調整したり、ハチミツじゃなくてお砂糖にしたり、お醤油やお好きなスパイスを加えてください。
夏野菜が美味しいから、鶏がらスープの素とか入れなくて大丈夫だと個人的に思っているのだけれど、この辺りもお好みだからね。スープの素系が好きな方はガンガン入れちゃっていいんじゃないかな!?
絶対的なレシピがある訳じゃないから、お好みの味を見つけてください。
作り方は簡単で、焼いてマリネ液にどーんと入れ、焼いて、ドーンと入れ…を繰り返すだけです。
焼く際にフライパンにオリーブオイルを敷いてもいいし、しかなくてもいいです。これはフライパンと相談よね。
焼かずに揚げても美味しいよ♡
と、いう訳で。
我が家流・捨てる場所がほぼないレモンの利用法でした。
ここまで書いてきて日本でアマルフィ産のレモンって手に入るのかな??などと本質的な問題に気が付いてしまいましたが、まぁ普通のレモンでもできるので!!
何かの機会に思い出して頂けたら嬉しいです!