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リピーターが大切、という当たり前過ぎる話
テレビや新聞雑誌等のメディアで紹介された後の反響というものはそれなりにあります。さて、それではそれにより来た人のうちその後もリピーターになってくれるお客様はどれくらいの割合になるでしょう。
私のお店の場合、リピーターと呼べる人の99.9%がメディア媒体は無関係です。これまで、「取材に取り上げられるためには」などの趣旨で話を進めてきておきながら、それを読んできた人たちを谷底に突き落とすようなことを言うようですが、現実としてそうなのですから仕方ありません。
既に何度か来店されているお客様が露出媒体を見て盛り上がってくださったり、どれか一つの媒体というよりも複数、複合的に紹介されているのを見て、もともと存在は知っていたという人は現リピーターさんの中にもいます。ですからメディアでの紹介は既にそこを知っている人、来たことがある人への安心感を与えるという利点がある、くらいに考えるべきであり、それ以上の過度な期待は禁物です。
ただ、それを踏まえてもやはりそのような媒体に取り上げられることは有難いことは間違いないことも強調しておきます。
そもそも、リピーターという概念無しに、新規のお客様相手のみで営業出来る店舗などというものは、よほどの超好立地かつコンスタントに広告宣伝をしてクーポン値引きやセールを毎日のようにしているか、または客引きの「ぼったくりバー」くらいでして、個人店というのはリピーターによって支えられている、なんていうことはわざわざここで強調するまでもないことなのですが、念のため強調ゴリ押ししておきます。
ではお店のリピーター、常連、つまり、複数回来店した人はなぜそうなったのでしょうか?
それには明確な理由があるものから、いくつかの要素の総合かもしれないので、お客様側の頭の中の話は今は置いておきましょう。
今回ここではとにかく店側のスタンスの話に絞ります。
今回最も強調したいポイントを述べます。それは・・・
「今まさに店内にいるお客さんを何よりも大切にする主義」です。はい、やはりこうしてスローガンっぽくした瞬間に軽くなってしまいますね・・・。今、「主義」という語句を出しましたが、この「主義(イズム)」というものは、それを行うことにより生まれる弊害を踏まえてもなおそっちの方向に進むことと私は考えています。
それが結果的に「良い、悪い」ということではなく、どうであれ進むべき方向性、それが「主義(イズム)」と考えます。
もっと具体的に話しますね。
店内が混雑し、オーダーも膨らんでいる状況で、店の電話が鳴ったとします。その電話の相手は、今、最寄りの駅にいるんだけど場所を教えてほしい、という道案内の要望。お店のシステムの問い合わせや予約の申し込み。取材の申し込み。何かのセールスの電話または間違い電話。等の可能性があります。優先順位はどうなっていると思いますか?意見は分かれるかもしれませんが、何かのセールスの電話または間違い電話以外は是が非でもまず電話に出て対応したいところですよね?
しかし、このブログで進めるお店のモデルはあくまでも「ワンオペ」です。電話に対応している間、どんどん店内のお客様の待ち時間が長くなります。優先順位は決められるけどその電話がどの内容なのかは出てみないとわからないしなぁ、でもとりあえず出ることは出るか・・・という人がやはり多いかと思います。
ここで先ほど述べた「今まさに店内にいるお客さんを何よりも大切にする主義」を自分の中で掲げたならば、答は一つ、それは、
「電話に出ない」
です。
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