「開業の不安とどう向き合っていくか」
この度カフェラボ会員さんから相談の書き込みがありまして、相談内容は物凄く一言で片づけてしまうと「開業し継続していけるのかが不安」ということになります。
これはもう開業志望者にとっての永遠のテーマであり、もちろん私自身が通って来た道でもありますので、机上の空論を一切やめて本音だけを述べていきたいと思います。
そして開業志望者永遠のテーマであるがゆえそれをここで会員の皆さんとも共有できたらと思いこちらに書くことにしました。
今回少し長くなるかもしれませんが最後までお付き合いください。
まず「不安」に関して。
ここで「いやいや誰もが不安なものですよ~」というありきたりな話で終わらせたくないのでもう少し踏み込んで話をします。
これはその人それぞれのキャラクター、性格にもよるので「極度の心配性」や「ポジティブにしてアクティブ、なるようになるさ系」などいろいろいるでしょう。
私の場合はやはり「極度の心配性」のほうに分類され、とりわけとにかく最初は「何がわからないかもわからない」チンプンカンプン状態で始まりました(しかも34歳になってから開業を考えました。ちなみにいよいよ開業したのは40歳の時です)。
まぁ不安も何も何をどうすればいいのかわかっているのは「お金が必要なんだろうな」っていう誰でもわかることくらいでそのお金もどうやって稼いでいくべきなのかもわからず、
そんな中で聞いた話が「一千万はかかる」というのと「かかるお金の半分自己資金で持ってたら金融機関は同額を貸してくれる」ということでした。
何一つわからない暗黒の状態の中にこうした情報は少なくとも暗黒ではなく明確な情報でした。
そして絶対不可能なことでもないことのような気もしたんです。
このように暗黒の中で光を照らせることは片っ端から照らして白日の下に晒そうとしはじめました。
当時の私は今回の相談者の方はもちろんのことここカフェラボ会員さんの誰よりも何も知らない、かつ不安がりのビビリアンだった自信だけはあります。
これは謙遜でもなんでもなくかなり自信あります。
そしてこのことに関して私は身に覚えがありまして、それは大学受験でした。
小中学校の学業成績が全く良くなくて、勉強も好きじゃなかった私ですが、高校(当時は名前さえ書けば入るような学校でした)入学後にどうしても大学に行きたくなったのです。
地頭というものが絶望的によくない私はそれこそどういう勉強方法が良いのか、何をやればいいのかというゼロ地点でまず戸惑いました。
周りのクラスメイトはもちろんその学校の教師の方もほぼそうした「進学へのノウハウ」は持ち合わせていませんでした。
でも私のように「レベルの低い高校から大学に合格した人」という存在は世の中にゼロではないということも知っていて、そういう人の合格体験談などを見聞きして自身を鼓舞していました。
大学に合格し、その大学を卒業するも就職はせず塾講師のアルバイトを10年以上やったのですが、自分が他の講師と比べて絶対にこれだけは勝っていることは「勉強が出来ない生徒の気持ちが死ぬほど理解できる」ということでした。
優秀な講師は出来ない生徒に対して「なんでこんなことも出来ないんだ!?」という出来事に頻繁に遭遇しているようでしたが、私は「そうそう、この話(例えば学校では現在完了をやっている)以前としてそもそも三単現のsとかわかってないんだよなぁ、そう、わかるぞ、オレもそうだったし」ってリップサービスでも優しさでも何でもなく本当に我が事としてそうしたことを伝えていました。
同じようにカフェ開業に関するあれやこれも「そうそう、ここでつまずくんだよなぁ、これをやっちゃうと大失敗するんだよなぁ」ということを身をもって体験してきています。
ですから私はある意味大学受験生の頃は「勉強方法オタク(あるいは教材オタク)」みたいになっていたように思いますし、開業準備期間の4年半は「開業準備オタク(創業計画オタク)」みたいになっていました。
そんな私がさらにもって現在毎日日々お店に出て店舗現場でも起こり得る出来事も積み重なってきて、そうした現在のことなどもここで毎週毎週投稿してるのを読むと確かにお腹いっぱいにもなるし、だんだん「え?こんなたくさんいろんなことをわかってやっていかないと開業って出来ないの?」という精神状態になってしまうのも理解できます。
ただ1つ重要なことを今から言いますと、いくらこうした情報を読み聴き続けたところで「これで完璧!準備OK!」とはならないということです。
ビビリアンの私もいつまでも全く準備OKだなんて思いませんでしたが、「開業はする!店を出す!」という考えだけはどうしても変わりませんでしたので自分が試算した自己資金600万円に到達したら会社を辞めようということは不思議に揺らぎませんでした。
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