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店主の取り分と売上の限界
生々しい話が続きます。前回はなるべく早くに月80万円の売上にもっていくべしというのがワンオペ店にとっての最初の目標という話をしました。
月に80万円の売上がある場合、店主にはいくら入ってくるのか?
これはこのブログの最初のほうまで遡ってみてください。売上にしめる各コストの割合(F.Lコストなどの話)を述べている箇所です。例によってとことんシンプルに考えまず。
F,Lコスト60%
R(家賃)10~18%
その他(ここはすごく項目が多くなるはずですが、とにかく大雑把に)10~15%とするならば、残った部分はだいたいが10%前後です。
そしてあくまでも人を雇っていないワンオペのお店というのであれば、人件費(L)は店主自身のものになります。人件費を3割とするならば、利益の1割をたして、つまりは4割が店主の収入ということです。80万円の売上ならば32万円ということです。
サラリーマンのような給料とは違い、この中から年金や社会保険その他税金も支払うことになります。営業時間が仮に8時間としましてもその前後の仕込みや清掃その他付帯時間を含めるとおそらくほとんどの飲食店主は12時間以上労働しているはずです。加えて休日という発想そのものが実は無く、定休日はあるかもしれませんが、有給ではなく、いや、無休ですらなく、固定費を考えるとお金を支払って毎回休んでいる「有費休暇」ともいえるのです。
社会人になってからまだ間もない若者であればこの全て込み込みの32万という額はそれでも多いのかもしれませんが、ある程度の勤続年数の方であればもっともらっている人が多いと思います。しかも今ここで述べている80万円という売上、さらに人件費はともかく、10%の利益をしっかり上げることが出来るお店はかなり優秀なほうであるということも忘れないでください。
以上のことを踏まえて、「いや、自分は物欲もないし月に32万円あれば十分」という人であれば、それはこの職業に向いていると思いますが、そうでない、「え?足りなすぎ!もっともっと稼いでこれで大金持ちになるんだよ!」という人は絶望的なのかといいますと、一応方法論はあります。まずは大金を稼ぐというには程遠い話ですが売上をさらにあげる方法から。
既存の店舗のままいくのであれば、商品のテイクアウトや通販を考えてみることです。なんの新鮮味もない提案でしたが、ここで述べたいのはそういうことではなく、ワンオペ1店舗が売り上げるある程度の限界点というものを理解しておくべきということが最も言いたいことなのです。
テイクアウトや通販に関しては現時点で私の管轄外なので触れずにおきますが、やりようによっては物凄いパワーを発揮する販売方法なのは確かです。ただ、ここではそもそも「ワンオペ、ドリンク中心、高品質高単価、全時間帯全年齢対象」という営業形態の中で話を進めていますので、それに従って話を進めます。
これから「限界売上」の話をします。大切な話なのでよく読んでください。
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