カフェ開業するまでのまともじゃないかもしれない話 その①
自分のお店を開業させる!!
飲食業に従事する方なら
一度は思ったことがあるのではないでしょうか?
昔に比べると今は随分マシになりましたが、
料理人の世界は厳しいものです。
│飲食店の闇
労働基準法なんて完全無視の
厳しい職場環境で働いた経験が私にもあります。
朝7時~夜10時までの週6日勤務(なぜか休みは前日に伝えられる)
いわゆる厳しい職人の世界で、
仕事中に笑顔を見せただけで怒られ
私語なんて言語道断
理由を言われることもなくビンタをされ
人間性を否定するようなことを平然と言われる
今で言う
「パワハラ」や「モラハラ」は
毎日最高潮を迎えます。
シェフは神様以上の存在として崇められており、
私にはカルト宗教的にすら感じました。
その代償として技術を学ばせてもらう。
確かに
「お金をもらいながら技術を学べるからいいじゃないか」
と面接のときに言われたのを覚えています。
実際に給料もその程度で
月給13万円(しかも社会保険無し)
つまりその13万円から
国民健康保険料の支払いと
国民年金への加入が必要でした。
今は労働基準法が厳しくなっているので
あまり無いことかもしれませんが、
2000年代までは
余裕でそんな環境の職場(特に飲食店)は
たくさんありました。
ま、すぐ辞めたりましたわ。
自分が辞めてもお店に何の影響もないし
1年も続くようなスタッフの方が少なかったし…
と、
そんな経験を経ながらも
私には私なりの考えがあったのです。
│自分自身の闇
こんな感じで
全く覚悟も根性もない
私だったのですが
無駄にプライドは高かったのです。
職人というのは厳しい環境で揉みに揉まれて成長する。
そうでないと自分で店を持つ事なんて出来ない。
という常識みたいなものが当時はありました。
自分のお店を持てるのはしっかりと修業してきた職人だけ。
今はそんな事を考える人は減ったかもしれませんが、
当時は自分でもそういうものだと思っていたところがあります。
私にはそれが納得いきませんでした。
根性のない人はお店を開業しちゃいけないのか?
厳しい環境にどうしても馴染めない人間はダメってこと?
コンプレックスの塊だった私は強く思いました。
歩くことが出来ない人間は
外に出ちゃいけないのか。
喋ることが出来ない人間は
自分の意見を主張してはいけないのか。
太っている人に対してデブはいいけど、
背が低い人にチビは絶対に許せません。
その人自身がどうしようもできない事に対して批判をする、
というのが許せませんでした。
そして自分には
どうしようもできない事がたくさんあると思っていました。
職人として働く環境はどうしてもツラい。
ツラすぎる。
私は世間で言う
根性のない挫折した奴だと見られるでしょう。
しかし
私は逆にそれを原動力にして、
ひねくれた性格が考え方を変えてくれました。
つづく