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#イギリス
NEW第3片 コーヒーを一杯飲めますか?
急いで荷物をまとめベースメントから去ったXは大きなスーツケースを2つ持って、近所のロンドンの街をふらついていた。
「コーヒーを一杯を飲めますか?」
この質問に店主は快く答えてくれた。
「どうぞ、寒いね、旅行かい?ミルクは入れる?」
Xは寒さに震えつつまごまごと答えた。
「しばらく近所に住んでたんですけどね…これからパリにでも行こうかと。ミルクは…ラテにできますか?」
店主は笑いながら言った。
第2片 警察だ!パスポートを出せ!
三晩明けただろうか、私は£1500という大金を手にした。そして私の心持ちは少し変わっていた。
£1500という大金を手にした、Xは思い描いていたニューヨークからパリへと進路を変更することを考えていた。
パリに行くのは初めてではない、二度目のパリ、そもそもロンドンに来るのも三度目だ。
アメリカには10年以上前に行ったことがある。
しかし、新しいアメリカをXは知らない。ロサンゼルスとシアトル、