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いやな気持でいっぱい

夫は、家にいても何も話さない。
ただの同居人と同じなので、私はひそかに、同居人と呼んでいる。

毎日、来る日も来る日も何も話さないが、夜ご飯だけ一緒に食べる。
もちろん夜ご飯の時も、一言も話さない。

理由は分からないが、白いごはんは、食べないと言うので、もう長いこと出してない。

「食べないのでもう出さないで」と同居人に言われる前、もちろん私は、普通に毎日ごはんを食卓に出していた。

同居人は、一口も食べずにお茶碗にラップをかけて、無言で冷蔵庫に戻す。

どうしてそうするのかは、言わない。ただ戻す。

翌日、私はそれをレンジで温めてまた出す。
同居人は、それをまたラップをかけて冷蔵庫に無言で戻す。

私は、また温めて翌日に出す。
同居人は、またラップをかけて無言で冷蔵庫に戻す。

さすがに、もう腐ってきているのではないかと思ったけど、知ったこっちゃない。こっちは、いやな気持でいっぱいだ。

出しても何が気に入らないのか、食べないからだ。

私は、また温めて出す。
同居人は、また戻す。

1週間後にさすがに、根負けして、ご飯は、捨てた。

とても悲しかった。とても とても悲しかった。

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花鳥風月空
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