私がエミレーツ航空を選んだきっかけ《エアライン受験》CA体験談
みなさんこんにちは!元エミレーツクルーのリサです✈🇦🇪
私は外国語学部卒、在学中に約1年間の留学を経て、新卒でキャビンクルーになりました。
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日本生まれ日本育ちの私。英語は留学先で学んだというよりも、日本で必死にTOEICとTOEFLの勉強、外国籍の友人をつくり英会話、海外ドラマを観まくる…というように、留学に行く前にある程度の英語力をつけてから留学に挑みました。(留学先はヨーロッパだったのですが、オール英語での授業だったので、英語力がある程度ないと自分が苦しいため…)
留学中の生活はそれなりに苦労や大変だったことも多かったですが、せっかくのヨーロッパ滞在、「これは旅行しなきゃ」との思いで、日々の生活を可能な限り切り詰め、贅沢は一切せずに、日本で稼いだアルバイト代をできるだけ浮かせて、休暇中はLCCを利用してヨーロッパ各国を旅して回りました。
今となっては日本でもLCCが当たり前のように就航していますが、当時は日本ではLCCなんてまだまだ発展しておらず、ヨーロッパのLCCの多さにとても驚いた記憶です。
日本で汗水流して稼いだアルバイト代。それほど大きな金額ではなく、貴重な軍資金…。
上手くやりくりして、できるだけ多くの国に行きたいと思い、国を選んで航空券を探すのではなく、LCCサイトでキャンペーン中の行き先や、なぜかわからないけど安い航空券を手当たり次第に見つけ、行き先を決めていました。宿泊先はホテルではなく、格安ホステル、もしくはAirbnbで探した現地の方の自宅でした。
そんな中、友人と2人で留学先の夏休みを利用し、フランス・パリを訪れました。この時の滞在先は、Airbnbで探したチャーリーさん宅。チャーリーさんは当時30歳くらいの男性で、パートナーと一緒にパリの一等地と呼ばれるアパートの一室で暮らしていました。
チャーリーさんは、なんとエミレーツ航空で働いていた元キャビンクルーで、当時からなんとなーくキャビンクルーに憧れていた私にはなんとも嬉しいサプライズだったことを覚えています。
最近のAirbnbのルールはわかりませんが、当時チャーリーさん宅に宿泊する条件として「ステイ費無料、その代わりに夜ご飯を一緒に食べる」とのことだったので、ステイした日の夕食は、私、私の友人、チャーリーさんの3人でテーブルを囲んだのです。
その場で、私はキャビンクルーに憧れる気持ちをチャーリーさんに告げました。すると、彼は椅子からスッと静かに立ち上がり、なにやら自分の部屋へ。しばらくしてテーブルへ戻ってくると、何かを持ってきてくれました。
「リサ、頑張って。エミレーツはほんと楽しいよ」「中東は世界中に飛び回ることができる素晴らしい拠点だよ」「日本を飛び出して世界を見るべきだよ」と笑顔で私に差し出したのは、当時エミレーツの新入サービス訓練で使用していたという『カクテルの作り方カード』。カクテルの名前や作り方が細かい字で書かれたカードで、チャーリーさんが“宝物”として入社の記念にずっと持っていたものだったよう。
さすが、キャビンクルーだったチャーリーさん。彼にとっても貴重だったに違いないカクテルカードを「それはあなたのものだよ」と、なんのためらいもなくプレゼントしてくれたのです…。
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彼のおもてなし精神に感激したこと、彼の笑顔、彼がかけてくれた言葉、そしてどれほどワクワクしたことか…今でも昨日のように思い出すことができます。
キャビンクルーに憧れていた大学生の私にとって、そのプレゼントは本当に宝物で、そのカードをお守りに就職活動を乗り越えました。チャーリーさんとの出会いがなければ、私はエミレーツ航空に就職していなかったと思います。
1つのプレゼントや言葉が誰かの人生に大きな影響を与えることもあるものだと、私は初めて感じました。もちろん今でも、そのカードは私にとってとても貴重で大切なものです☺
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