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二軸思考でいこう(韻踏んじゃってますw)

最初に結論から言うと、好き嫌いで仕事を選んでちゃダメだぜってことが今日のテーマです。


最近(というか随分前から)巷では、「好きなことで食べていく」とか「好きを仕事に」といった、好きなことだけして生きていこう的なやたらと耳障りの良いフレーズが溢れていますよね。

でもそんなことできている人って本当に極々少数派だと思うんです。

その他大勢の我々は二軸思考に基づいてやるべきことにちゃんと向き合っていきましょう。

今日はそんなことについて書いてみました。

さて、肝心の二軸思考についてですが、そもそも僕の言いたい二軸思考とは、

縦軸と横軸の二つの軸を用いることで、情報を整理・把握する思考法です。

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中でも有名なのが真ん中のいわゆる4象限型と言われるものだと思います。

縦軸が「重要」「重要でない」横軸が「緊急」「緊急でない」といったものを指し、それぞれに日々の行動やタスクを当てはめていくフレームワークですね。



以前僕が見た、ダルビッシュ選手と林修先生のそれぞれの考え方がまさにこの二軸思考だったのを思い出しました。

ダルビッシュ選手はそのストイックな食生活に対して「僕は自分にとって必要だと思ったら不味くても絶対食べます。

とおっしゃってました。

林先生も「仕事はどのくらいのクオリティーの高い仕事ができて、そこにプライドが持てるか。好きか嫌いかなんてどうでもいい。」とおっしゃっていました。

お二人とも「好き」「嫌い」「必要」「不必要」といった二軸思考で考えると「嫌い」でも「必要」ならそれはやるといった考え方なんです。

誰よりも上手くなりたい、強くなりたい、あるいは人よりもできる、適性があるということに対して「好き」か「嫌い」かで判断していないんです。

そこにプロとしてのマインドを強く感じました。


好きなことを仕事にできている人はある意味では運の良い人ですが、果たしてどこに満足しているのでしょうか?

仕事の成果としてのレベルはどれほどなのか?

「好きなことだから」という理由だけで続けているのでは、仕事としては疑問が湧くところです。



ちにみに僕は食べることも飲むことも大好きで、人と話すこともわりと得意なので、この飲食業界という世界は天職だと思っています。

ですが、毎日生き生きと働いているかといったら全くそんなことはありません。

むしろ苦痛の方が8割です。

好きなことでも仕事なると甘くはありませんからね。

朝も早くて夜も遅い。
おまけに労働時間に対しての対価も決して高くはない。

毎日頭も身体も疲労困憊です。

そんな僕ですが、この世界に飛び込むきっかけは学生時代にありました。

中学校も高校もわりと近かったことから、学生時代はいつもうちが溜まり場になっていました。

決してグレていたヤツなど一人もいませんでしたが、思春期ならではの興味から、酒を飲んだりタバコを吸ったり、髪の毛を染めたりバイクを乗り回したりとみんなでやりたい放題やっていました。

当時はみんな食べても食べてもすぐに腹が減る年頃です。

放課後になるともう何か食べたくなります。

そんな時に僕がいつもチャーハンやスパゲティを作るのでした。

僕が作るとみんなが「うめぇーッ!」と言って喜んでくれるのが本当に嬉しくて、毎日のように作っていました。

そんなみんなの笑顔が僕の原点であり、今も心の支えになっています。

それでも仕事とは苦しいものです。

「子供の頃からの夢を叶えた」という人もきっと同じでしょう。

期限だったり、クオリティだったり、自分の手から離れてお金を頂くということは、相手があって初めて発生するもので、結果的に報酬も相手からの評価があってこそです。

実力があって成績も良いのに人気のないスポーツ選手と、成績は大したことないのに大人気の選手がいるのもそういうことだと思います。

解説者として引退後も活躍できるのは圧倒的に後者のタイプですよね。

つまり評価というのは努力や情熱に関係なく、ファンやお客さんといった他者が決定するもので、良くも悪くもそれがそのまま本人の評価にも繋がってしまいます。

残酷な気もしますが、「お金をもらう」つまり「仕事」ってそういうものだと思います。

林先生はお金をもらうことは好き嫌いを超越したところにあって、お金を払うことは好き嫌いで決めればいいともおっしゃってました。

この言葉、なるほどって感じですよね。


何度も言うように仕事って楽しいことより苦しいことや辛いことの方が多いものです。

そこに喜びや楽しみを見出すのも大事なことですが、まずはそこは一旦置いておいて、成果だったり結果に目を向けるべきだと思うのです。

例え嫌いな仕事でもプロとしてお金をもらう以上はきっちりと結果を出す。

お客さんの満足を超える。

それがのちにやりがいやプライドに代わり、いつしか好き嫌いを超越していくのではないでしょうか。


気づけば(途中寄り道はしたものの)高校を卒業してからずっとこの世界で働いています。


もしかしたら「この仕事が大好き」なんて思える日は引退する時まで来ないかもしれません。

でも、40歳が近づきこの頃は少しずつやりがいやプライドが見えてきています。

これが今後の優先順位を決める上で大事な物差しになるのであろうと思います。

「好き」か「嫌い」かではなく、「必要」か「不必要」か。

まだまだこれからも(もしくはこれからもっとたくさん)訪れるであろう辛い時にはその都度チャーハンやスパゲティを食べながら考えてみるのもいいかなと思ったのでした。

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高橋 優介@越後妻有の料理人タカハシ
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