見出し画像

障子紙の選び方


この記事では、障子の交換を考えている方へのアドバイスとともに、障子紙の選び方とその仕上がりについて説明します。


障子紙取り替えの頻度は、部屋によって全く違う


我が家は他の家に囲まれているので、1階に直射日光が当たるのはそれぞれ1日の時間のうちほんのわずかな時間だ。

個人的にはこの部屋の4方全部の窓から、光が1日中回り入ってくる感じの日差しは気にいっているが、直射日光が少ないので障子は一度も取り替えていなくてもとりあえず問題ない感じ。


一方2階の和室は隣が低くなるので、日差しが1日中当たる。東と南向きでどちらも直接日光が当たるので障子も傷みやすく、引越して約12年になるがもう何回か取り替えた。



破れにくい障子紙は剥がれやすい



引っ越した直後に買った障子紙は、「障子が破れにくい」とホームセンターで勧められたプラスチック製のもの。20%程度、和紙が混ざっているもののほとんどプラスチックなため、裏も表もツルツルの感触だ。

でもわずかにパルプが入っているので、触らなければ普通の障子紙と見分けほとんどつかない。


ただ貼り方が普通の障子と全然違っていて、まず専用の細い両面テープも一緒に購入して両面テープを障子の枠に貼って、その上に障子紙と言う流れだ。 これはテープがものすごく細く、細い障子枠にピッタリ貼るのでそれなりにめんどくさい作業であった。

しかも日当たりでこの両面テープの接着機能が比較的衰えやすいみたいで、ほんの1年ほど経つと上部の縁が全部ピロッとはがれて、隣の窓の外が丸見えになった。


以下は私達が使った物ではありませんが、プラスチックの割合が高いものの例です。(製品一つ一つの性質は違うはずで、全ての製品が上記のような性質をそのまま兼ねているとは限らないと思います)



ほとんど和紙、プラスチックの比率が3割程度の障子紙



ホームセンターに行って、以前買ったのと同じようなプラスチックもあったけれど、別の、プラスチックの比率が3割程度とわずかで、ほとんどが和紙と言う方が、値段も3割ほど安かった。

見かけもツルツルしておらず、触ってもほとんど和紙と変わりない。でも「本当の紙よりは強い」とホームセンターの人が言うので、前に買ったのよりだいぶ安かったと言うこともありそれにしてみた。


両面テープではなく、糊を使うそうで、前回の両面テープに慣れていたツレは躊躇していたが、私は糊の方が使いやすそうな気がした。

なぜなら小さい時に1度だけ祖母の家で糊を使って障子の1部の破れたところを貼り替えたことがあって、子供ですらできる単純作業だったから。
なのでそれを使ったところ、やはり糊の方がテープより容易な印象だった。


購入する際の注意点



障子にはよく透かし模様が入っていて、お店で買うとよく見えないので私たちは無地を買ったつもりで、1部間違いで透し模様を買ってしまい返品交換しなければならなかった。なので購入時は気をつけたい。




障子の紙パルプ含有率による違いとメリットデメリット (まとめ)



100%紙パルプのもの


私たちは使ったことがないけど、引っ越してきたときにもともと貼ってあったものが100%紙っぽかったのでそれを観察した印象だよ。

メリット


価格が安い。100円ショップで売ってるのも見かけた。紙が部屋の湿気を調整をしてくれる。


デメリット


破れやすい。引っ越してきたときにもともと貼ってあった紙は、あちこち破れていた。

さらに湿気でカビシミ等がひどくて茶色になっていた。部屋の湿気を吸うからと思われる。




プラスチック比率が50%以上の、ほぼプラスチック


メリット


・破れにくいので小さい子がいるいる家とかには合っているかもしれない。


・カビが生えない
・汚れても濡れたティッシュ等でふけばほぼきれいに落ちる。


・日当たりが悪い部屋では、10年以上たっても1度も交換しなくても綺麗なまま


デメリット


・プラスチックの比率が高い方が価格が高額。100円ショップどころか1000円から2000円位する。


・表面がツルツルで、テープでしか貼れない。テープも糊よりすぐなくなるので、コスパやや悪し。


・テープは光や熱に弱いので、日当たりの良いところだとピロンと剥がれてくる。我が家では最短1年ほどで剥がれてしまった。剥がれた場合テープを変えるだけではやり直しがしにくいので結局紙も全部取り替えることに。


・プラスチックは湿気を通さないので、木枠の方が湿気でカビてしまいダメージを受け類。日当たりの悪い部屋では紙はきれいだけど、木枠は黒っぽくカビが生えて弱くなった印象。(ただし現在のところそこまで目立たない)


・テープがものすごく細いので細い枠に合わせて貼るのが細かくてめんどくさい作業


ほぼ和紙の、プラスチックの比率が30%以下

メリット

・感触は紙とほぼ同じ、ツルツルしてる感じがあまりなく本物の紙っぽい


・今のところ破れた事はないが破れやすさは多分、100%和紙と上記ほぼプラスチックの中間。
デメリット


・今のところデメリットは感じていない。
・価格、破れやすさ、湿気の調節機能と、紙100%とプラスチック比率が高いもの
の中間の性質に思える。

以下は私達が実際に使った物と同じ物です。(8%のビニール素材含有)


結論



プラスチックの比率が30%以下の障子紙が1番オススメ!




付録:障子の貼り方

糊をつけて貼るだけ




テープでなく糊付けタイプの障子紙にしたら「別にマニアルとかいらないなぁ」と思った。

実際マニュアルにいろいろ書いてあったの完全に無視して単純に糊をつけて貼っただけでも特に問題なかった。

(テープの場合は、障子紙の入っているパッケージに書いているやり方を忠実にしていたのだが)


画像2

(障子紙以外で使ったのは、糊、ハサミ、マスキングテープ、定規だけ)



古い障子紙の剥がし方


私たちは前にテープで貼ったのでテープは普通にただ引っ張ってゆっくり剥がした。でもこれが場所によってはがしにくくてなかなか難儀なのだった。

糊付けの場合パッケージの説明によると、古い障子紙を剥がすには、以前のりでくっつけた場合は濡れた布で湿らせせて10 〜15分ぐらい置いてからゆっくりと剥がすらしい。



紙は枠に置いてから大きめにハサミで切る


私は紙は最初に枠に置いてから周辺に合わせ大きめにハサミでザクザクと切って、縁にマスキングテープで一応位置決めをした。


画像6



あらかじめ位置を決めてから貼り始める


本当に紙を貼るだけなのでとても簡単だけど、注意点は、位置を間違えたりずれたりで紙に汚れが残らないよう、一発で貼れるようあらかじめ位置を決めてから貼り始めること。


最後までマスキングテープを外さず、紙を丸めたまま写真のように端っこに丸めて置いておき、すっかり糊つけしてから巻き戻して貼った。

画像1

↑上に丸めて置いてあるのが新しい障子紙。枠の下に敷いてあるのは古い障子紙。床に糊がたれて汚れたりしないように置いた。




普通よりも多めに糊を使う



プラスチックを幾分でも含む障子紙は糊がつきにくいらしく、普通よりも多めに糊を使うと良い。

なので私は伸ばすと言うよりは置く感じで枠に糊をつけてその後紙を載せていた。


特に格子以外の外枠の糊は多めに。


画像3

注意:
つけすぎるとはみ出したところが黄色くなってあまりきれいじゃないのでつけなさすぎも注意だがつけすぎも、注意するほうがいい。


画像4

↑置くように糊をつけてから、古いわり箸で伸ばした(これはちょっとつけ過ぎ)


画像6

↑紙を貼った状態。

画像7

完成!

写真ではわかりませんが、ちょっとたるんでいるところがあります。「たるんでいるところには霧吹きで水をかけると伸びる」とマニュアルにあり、かけてみましたが、あまり変わらなかったです。

紙パルプ100%じゃないからかも?



英語でもほぼ同じ内容を書きました!(英語話者向け)



いいなと思ったら応援しよう!