怒れる者は自死しない。
タイトルだから言い切ってみたが、
厳密には、
他者に怒りを向けられる者は、
自死しない傾向がある。
と私は思う。
怒れる者は自死しない
と思う根拠①
⇒怒りは正当性を伴う。
他者に怒りを感じる時、
それは「他者が何らかの過ちを犯し」、
その結果「自分が何らかの不利益を被った」
と確信する時である。
逆恨みでも構わない。
「他者に過失がある」と思えるだけで、
「自分に正当性がある」と感じるものだ。
「正義」側に立つと感じられる者は、
自分を肯定的に捉えることが可能だ。
怒れる者は自死しない
と思う根拠②
⇒絶望(無気力)<憤怒
「笑いながら怒る」ことが難しいように、
絶望を感じながら激怒することは、
なかなか出来ない。
竹中直人なら、出来るのかもしれない。
絶望は最終的に無気力をもたらし、
(怒りを含む)あらゆる感情を凪ぐ。
怒りという感性がONである時、
絶望を感じる回路は
強制的にOFFとなるのだ。
怒れる者が羨ましい
他者に怒りを向けられる者は、
健全で幸福な人生からは遠退きそうだが、
絶対体な自己肯定感を得ている
ような気がしてならない。
自死されることと、
自死はされないが、
他者への攻撃により
集団の安全性を乱されること。
社会に最も嫌われるのは、
果たしてどちらなのだろう
と、ふと考えてしまう。
だが、
怒り(攻撃性)をもってしても、
自己肯定感という武器を携えて
生きることが出来る人を見ると、
私は無条件に羨ましく思えてならない。