ついにセミが鳴きだした【日々のぼやき】
セミが年々苦手になってきた。
子供の頃、弟とセミ取りに行っていた時から、
「なんで飛ぶ時におしっこかけられないといけないの?」
と疑問ではあった。
その時から変な生き物だとは思っていたが、深くは考えていなかった。
今は違う。
一生懸命生きているセミに失礼だが、とても気持ち悪い。
昔はなんとも思わなかった抜け殻も、ある種妖怪のように見えてしまうときがある。
ミーンミーンと鳴くだけなら夏の風物詩としてとても風情があるが、シャーシャーと騒音のように鳴くので、大変迷惑だ。
耳を劈く音、とはこのことか。
おまけに、最期は道端に転がっている。なんとも無念。「かわいそうに...」と思うのもつかの間、バチバチと音を立てて復活を試みる、いわゆる「セミファイナル」が待っている。
向こうは必死なのだろうが、私にとってはトラウマである。
まだ夫と同棲する前、夫の家から自分の家に帰るとき、部屋から出て下の階に降りようとしたら、廊下に「セミファイナル」状態のセミが転がっていた。じっとしているかと思えば、急に羽ばたいて、力尽き、また羽ばたくを繰り返していた。
私はしばらく下の階に降りられずにいた。
セミの刺激になると飛び跳ねられる、でもセミを超えないと下に降りられない😭
夫の部屋に戻ろうとしたが、鍵をかけられ、掃除機をかけていて気づいてもらえない。
何度も電話しても繋がらない。
自分でもセミごときに対抗できないのは情けないと思うが、あの急にバタバタと飛び跳ねるのが本当に苦手なのだ。
なんとか夫の部屋に戻ることができ、セミは夫に始末してもらった。
短い命で何の目的を持って生まれてくるのかよくわからない。いなくなったらいなくなったで、寂しいのかもしれないが、でもできればいなくなってほしい。
それくらいには嫌いなのだ。
セミが鳴くと、夏が始まったと感じると同時に、今年もセミとの戦いが始まるなとも感じるのであった。