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てってと呼ばれる日々が終わった

改まった話

一月六日に保育園にお迎えに行くと、待ち構えたように先生がいらっしゃって「ててと呼ばれてます?」とおっしゃった。

嫌な予感がして「ハイ」とだけ答えると、今言葉を覚えている時期だから正しい言葉を教えないといけない、今爆発的に言葉を覚えていて頼もしいとのこと。

「ハイ」としか言えなかった。

私はててと言われてきたし、ててと呼ばれるのがとても好きだったので、率直に言って悲しいなと思った。

でも、いつまでも子どもを赤ちゃんのように扱ってはいけないので、大人の階段を上らせないといけないというのもわかった。

だから「わかりました。直します」と言った。

保育園は素晴らしいところだ。

家に帰って、「これからはテテじゃなくてママ」と話すと「ママ!」とすぐに返事があった。

私の子は、言葉が若干遅く、同じ保育園の子が流ちょうにしゃべっていても、まだ意味のない言葉も結構いう。例えばよく言うのが、「きるきるきるきりきりきり」。何か悪さをして笑ってごまかすときによく言っているけど、何かの言葉の言い間違いとかじゃなくて、謎の宇宙語だ。

二歳児検診の時には、あまり話せなくても、指示は通っているし、言っていることも伝わっているし、何より話そうとする意欲があるから大丈夫ですよ、と言われた。今保育園でもそんな感じ。

二歳児のころは話しかけてはいても、これは何ということを説明はしていなかったので、二歳児検診の後は「これはチューリップ」「これはおひさま」と説明するようにした。

言葉が少ない割には、工夫を凝らして意思を伝えるのがうまい子だ。

例えば、電気つけてが言えない頃も、「おはよ、して」と言えた。意味は通じる。起きていたいってことだ。お昼寝がしたくないときには、外を指さして「おはよ、ついてるよ」ともいえる。

今は、おひさまという言葉も電気という言葉ももう知っているけど、なぜかいまだにおはよ、が明るいの代わりだ。

自分でやる、自分でやりたいが口癖で、良くうなされながら「自分でやゆ!」と泣いている。今朝も、ボタンを自分ではずしたがって「じぶんでやゆ」と言っていた。一番上のボタンを私が外してしまっていたから怒って、「もう一回つけて」というので、付け直した。そして、「できなーい」と怒りながら、自分で外していた。

語尾に「よ」「しょ」「でしょ」「でしゅ」とつけるのがちょっとおもしろい。

「食べたくないのよ」「するしょ」「いやでしょ」「ちゃいろしたい、でしゅ」みたいな感じ。茶色したいっていうのは、茶色のカバーを付けたタブレットで遊びたいっていう意味です。一回でもゲームをさせてしまったのが間違いだった。ハマってしまって、毎日やりたがる。ルールを決めたほうがいいと園でも言われたのだが、一日一時間を守らせるのが難しい。無理にやめさせるとずっと泣いているのでうるさい。

時には、自分で電源を落として、素直に渡してくれる時もあるのだけど。

二歳の頃は「○○したら、何々してもいいよ」というのが通じなかったけど、三歳になったら通じるようになった。

二歳後半から楽になるけど、それには気づかなくて、三歳になったら楽になったことに気づく、とお医者さんに言われたことがあり、本当にそうだなと思う。

歯磨きが楽になった

懸念事項だった、歯ブラシを拒否することについては、「お口の中にバイキンマンがいて、それを歯ブラシマンでやっつけるの」と繰り返し説明したら、あるとき「ドキンちゃんも?ホラーマンも?だだんだんも?」と質問された。「そうだよ、みんなアンパンチでやっつけるの」というと「めろめろぱんちも?」とまた質問された。そうしたら、すっと分かったらしくて、それ以来素直に歯磨きさせてくれるようになった。これにはびっくりした。

今までは、両手を足で押さえて、のぞき込む形で歯磨きをしていたけど、体を折って、足で歯ブラシを奪い取ろうとしていた。お猿さんみたいに器用に足の親指と人差し指で挟んで、ぐいっと持っていこうとしていたのだけど、それを左手で押さえて、太ももで顔を挟み込んで、無理やり磨いていた。子どもも泣くし、私も泣きたかったので、毎日歯磨きが苦痛だった。

それが今や「さあ、しゃかしゃかするよ、バイキンマンいるかな?あ、しゃかしゃかしゃかー、はひふへほーっていなくなったよ」というと、子どもは、「ふふふ。ホラーマンとだだんだんとドキンちゃんもアンパーンチして」と笑う余裕さえあるのだ。

おままごとをした

今日は、朝からメルちゃんと三人で、ピクニックごっこをした。「ごはんしたい」と言われたので、おままごとのセットを出して、「ちゅるちゅるらーめん」を作ってもらった。「ラーメン」というと怒られた。「ちゅるちゅるラーメン」だったらしい。

なすを卵の代わりにして、こんこん、ぱかっと割って、みかんと魚ととうもろこしを鍋に入れてくるくるかき回したのを、お椀に移して渡してくれたので、「ぱくぱくもぐもぐ」と食べた。そうしたら、フォークを使えと言われたのでやり直した。

そして、メルちゃんにも食べさせろと迫られたので、メルちゃんを膝にのせて食べさせた。

子どもはご満悦でいろいろ作っては配膳していた。そのあとブロックをした。なんと見本通りに作ることができるようになっていたので驚いた。ボールプールをさかさまにしてテントみたいにした。

アンパンマンパズルもした。

アナと雪の女王を観た

昨夜は、夫がTOEICを受ける前日だったけど、みんなで夜更かしをしてアナと雪の女王を観た。

れでぃごーを「ままの」と呼んで(たぶんありのまま、だから)、YouTubeでリピート再生しているので、観てみることにしたのだった。

そうしたら、まだフィクションという概念がない上に、物語のお約束も全く知らないために、怖いシーンではこの世の終わりかみたいな感じで目も口も丸くして親の後ろに逃げ惑っていた。アナ雪は最初と最後以外は、怖いシーンばかりだったので、「もうやめる」とも言っていた。雪のおばけに襲われる時には悲鳴を上げていた。ハンス王子の正体が明らかになるところも、ハンスが悪いということがわかったらしく、おびえていた。

れでぃごーのところでもなんだかおもしろい顔をしていた。目がいつもより大きかった。無表情というか、喜怒哀楽が欠落した顔をしていた。集中していたんだと思う。

アナが凍ったところでは、この世の終わりみたいな顔をして、「ひー」みたいな泣きそうな声を出していた。

それをなだめなだめみて、とうとう終わると「終わっちゃった」と言っていた。しばらく顔は無表情のままだったけど、楽しかったらしく、そういう雰囲気が出ていた。

ストレッチが流行っている

職場の上司が、五十肩になって苦しんでいる。そして「今からストレッチをしたほうがいい。固まるとどうしようもない」と言われたので、ストレッチをすることにした。

そうしたら、意外なほど子どもにうけた。寝る前のいろいろをこなすときに「これ終わったら、ストレッチして寝よう」というと、ねんねが嫌でいつも泣くのに、泣かずに「すとれちしゅゆ」と言って、素直に言うことを聞くようになった。お風呂を上がるときにも、今まではみかんか野菜ジュースで釣っていたのに「ストレッチ」の一言で上がるようになった。

子どものストレッチはとてもかわいい。まだ手も足も短いので、「とんねゆ(トンネル)」と言って前屈をしても、シルエットがころんころんしている。ふかふかのスリーパーを着せているので、後ろから見ると、うごくぬいぐるみみたいだ。とってもかわいい。伸びをしても、手が短いので、頭のちょうど上に手が行く。頭の長さと手の長さが同じくらいなのだ。

そんな有様なので、ストレッチをしているのを見ると、「かわいい」と言ってしまう。そうしたら、私がストレッチしていても、子どもが私に「かわいい」というようになってしまった。

相変わらずなかなか寝ない

ねんねの時には、いったん私の布団に入ってきて、手をつないで、寝そうになるととまた布団から出て行って、自分の毛布に潜り込んでいく。寝る前にはお歌を歌ったり、一日のことを話してくれたりするので楽しいのだがそのためになかなか寝付けない。手をつなぐと興奮がちょっと収まるのか比較的早く寝る。と言っても、宵っ張りなので、八時半から寝かしつけても、九時半まで寝ないのが悩みの種だ。

朝になると、もぞもぞ私の布団に足からまた入ってくる。二度寝をして、それを抱っこして起こして着替えさせる。


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