七五三の記録
無事七五三を終えることができました。
十時半ころにお昼を食べて、十一時半に着付けに行きました。脱がせやすいように前開きの服を着せていきました。
ヘアメイクをしている間、とても神妙にしており、髪の毛をくるくるにしてもらう間、一心に鏡を見ていました。
写真撮影の時にはナチュラルメイクにしてもらったので、今日は古式ゆかしく赤い口紅と赤いアイシャドウで合わせてもらいました。
それから着物を着せてもらいました。着物は赤とピンクの花柄で、上っ張りも赤。髪飾りは青と白のつまみ細工。小さめの飾りにしました。
伝統的な雰囲気に出来上がりました。写真撮影の時と違って、下着は着たままで、くるくる着付けられていました。兵児帯は水色でした。非常におとなしく腕を上げたりしながらじっとしていました。
「おめめぴんくん」「お口赤い」と言ってとても喜んでいました。
髪の毛も、くるくるにしてもらっただけじゃなくて、つけ毛もつけてもらいました。
お出かけだとつけ毛が有料なのですが、着付けの人がつけてくれたあと、お出かけだと思っていなかったということがわかりましたが、つけた姿がかわいらしかったので、つけてもらうことに。千円か二千円だったかな?
本人も気に入っていたので結果オーライです。
髪飾りは青と白の垂れるタイプのもので、先に鈴がついており、頭を振るとりんと鳴りました。
それが気になるらしく、子供は鏡を見て首をかしげながら「かわいい」と言ってつまみ細工をそっと手に取っていました。
「しっかり持っていてね、なくさないでね」と着付けの人にリボンが付いた赤い巾着を渡され、うんとうなずいていました。途中までリボンがついていることに気づいていなかったのですが、あとでお参りの時に気が付いて「リボンついてゆ(る)」と言って喜んでいました。
車でお寺さんの駐車場に行くと、ちょうど開いていたのでそこに止めました。駐車場の係の人も「おめでとうございます。時間が十五分くらい過ぎてもいいですからゆっくりどうぞ」と言ってくれました。ありがたい。
街路樹のもみじが散っていて、その間をしずしずと歩いている姿がかわいらしく、後姿がいいなあと思いました。
どうしても前からばかり写真を撮ってしまっていたのですが、一枚だけ後姿を撮ってあり、それがすごくいいなと思ったのです。
なんというか、とてとてしているというか、ぽてぽてしているというか、ちょんとしているというか、何もかも小さく、こじんまりとしていて、赤ちゃんの頃よりも二倍の大きさになったので、お姉さんになったなと思う一方で、まだ三歳なんだなあと思いました。出会ってから三年とは思えないです。
盛装をしていることはなんとなくわかっているらしく、いつものように、手をつないでも、ぶら下がったり、ぐらぐらしたり、抱っこということもなく、ちゃんちゃんと歩いていました。
表参道を歩いていくと、「おめでとうございます。かわいいわねえ、よかったねえ」とたくさんの人に声をかけてもらいました。
両親とも鼻高々で、本人も寿がれていることがわかるらしく、まんざらでもないようすでした。はっきりにこにこしているわけじゃないのですが、にこにこと集中した顔の中間の表情をしていました。
お寺さんについて、ご祈祷の時間を見ていると、ちょうど一時のが始まったばかりだったので、二時半からの護摩焚きとご祈祷を予約しました。六千円のお金を払うと代わりに写真の券と千歳あめをもらいました。
子供に渡してみるものの、なんのことかわからないようすでしたが、そのまま写真を撮りに移動しました。お姉さんが二人いて、一枚はサービス券で撮れて、あとは有料になるが三枚まで撮れるということだったので三枚撮ることにしました。着付けが崩れる前に撮ったほうがいいですよと言われたので、お参りの前に撮ることにしました。
私たちは、子供から見て祖父母と不仲なので、家族の写真が少なく、外で撮ってもらうときにはなるべく家族写真を撮るようにしています。
子供の七五三の写真集も、三人で撮った写真を多めに入れています。それについては、いまだに子供中心で撮ればよかったかなとも思うのですが、もう買っちゃったから仕方ないなとも思います。子供の写真を選ぶときにも、笑顔のだけだと同じ顔ばっかりになるなと、あえてよそ見をしているのとか、笑っていないのとか、そういうのを選んでしまったから、ちょっと失敗したかなあとも思います。
子供は指示に従って、「あしをぴったんくっつけて」と言われたら足をくっつけたり、カメラを見てと言われたらちゃんとカメラを見て、動かないでと言われたら動かないでいたので、「指示が通るんだ!」と感動しました。思っていたよりも言ってることがわかっているんだなあと思いました。
子供一人で、親子で、母子でと三枚撮りました。子供はばっちりでも親がうまく撮れなくて、どっちかというとそれに苦労しました。
写真を撮った後、とことこ歩いて、お地蔵さんにお参りに行き、暑かったので、ベンチに座ってリンゴジュースを飲ませました。今空前のなっちゃんブームで、ジュースと言えばなっちゃんです。
一本全部飲むとトイレが心配なので、何とか説得して、途中でのみ止めてもらいました。巾着を忘れそうになったので、思い出して、私が持つことにしました。千歳あめと、巾着と両方持つのは厳しい感じでした。
階段も「自分でやる」、一人で登ると主張するので手をつないで登りました。お寺の階段は一段が大きいので、着崩れやしないかと心配でしたが大丈夫でした。着付けの人が上手だったと思います。
しゃなりしゃなりと歩いて、ときどき写真を撮って歩きました。
今思うと、木をバックにして撮ればよかったなあとか、公園で撮ってもよかったなあと思いましたが、子どもの体力の限界もあったので、本堂の前で撮れたからいいかなとも思います。
そもそも、子供の体調が万全じゃなかったんですよね。
それなのに、頑張って歩いてくれたので偉かったです。
よいしょよいしょと本堂を歩いて、中のご本尊にもお参りして、おさいせんもチャリンと入れました。「なむなむしてね」と言って手を合わせさせると「やむやむ」と言っていました。やむやむはたぶん「yamyam」の方だと思うんですが、「いただきます」をしろと言われたと勘違いしていたかもしれません。
降りるときにはスロープを降りました。もう一回と言って、スロープをもう一度上りました。スロープを上り下りするのが大好きなのです。
何度も繰り返したがるので、また説得してもう終わりと言いました。
下に降りて写真を撮っていると、おじさんがやってきて、「おめでとうございます。かわいいから撮ってもいいですか?」と言われたので、いいですよ、と言って、ついでに家族三人の写真も撮ってもらいました。ネットだと知らない人に写真を撮らせるのはまずいってことになっているので、そのことも頭をよぎったのですが、断ってもらっているし、まあいいかなと思いました。盗み撮りしたかったら黙ってするだろうし、わざわざ断ってきたからいいかなーって。
カメラを渡して、家族三人の写真を撮ってもらいました。嬉しかったです。
自撮り棒を忘れちゃったねえと話していたので。
そうこうしているうちに二時になり、時間になったので、護摩焚きの場所に戻りました。一時の護摩焚きの時に、太鼓が叩かれていたのを聞いて、関係者出口から本堂の中を眺めて、「たいこん!」と言ってました。
歩いているときにも、ずっと「だいこんだいこん(たいこ)」と楽しみにしていた様子だったので「これから太鼓だよ」と言いました。
本堂の中はひんやりしていました。七五三の人は他にも二人いました。
他の子は水色の晴れ着を着ていて、それもかわいらしかったです。
私の子どもは、じっと座っていましたが、なぜかハッピーバースデーを歌っていました。お祝い事だということが分かったのかもしれません。
お坊さんが来たら「せんせい!」「たいこん!」と声をかけていました。親以外の大人はみんな「先生」だと思っているのかもしれないです。
厳かな雰囲気の中儀式は始まって、太鼓の鳴り響く中、護摩を焚いてもらい、ご祈祷もしてもらって、健やかにいられるように祈ってもらえました。
厄落としにも来たことがあって、その時の護摩を焚いてもらいましたが、その時も面白く興味深く見ました。普段意識はしていないのですが、折々にはお寺に来るので、やっぱりどちらかというと仏教徒なんだろうなと思います。
儀式が終わった後、お札とお守りをもらって、正面にある賽銭箱にお金を入れて、もう一度なむなむしてね、と三人でなむなむして手を合わせました。
水色の晴れ着の子が着崩れてしまったらしく、お母さんが裾を直していました。
それを見て、自分には裾を直す技術がないので、着崩れなくて助かったと思いました。着付けをしてくれた人がうまかったんだなと思いました。
駐車場に帰っていくと、もう疲れたらしく、両手にぶら下がったり、膝からずさーっと滑ろうとしたり、抱っこをせがんだりしていました。
今まで頑張ったねえと思いました。
駐車場の時間は少々オーバーしましたが、無事について、帰路につきました。
家でアップで写真を撮ってから脱がせて、みんなでマクドナルドで買ったとりちとハッピーセットを食べました。ハッピーセットはリカちゃんでした。
後日談ですが、七五三の時に化粧をしてもらったのがよっぽど楽しかったらしく、その後、「おめめカキカキして、ぴんくん」と言って、私の化粧道具をもってくるようになりました。おめめ塗るの?と聞くと「ピンク」「ほっぺピンク」「おくちアカい」と言います。アイシャドウと口紅、チークを塗ると「かわいい」と言って鏡を見ながら満足するので、石鹸で落とせるものを塗ってあげます。そうすると、父のところに行って、「かわいい?」とイスに座りながら仕事をする父を見ながら、首をかしげるので、父親もメロメロです。
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