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頂き物は半返し

お菓子に服に本に、意外と私は色々な人から実に色々なものを頂く。中でも多いのが、魚や野菜や果物といった「食材」が多い。私の場合、頂いた野菜や果物は、半分は食べて、残る半分は保存食を作り、出来上がった保存食の半分は食材を下さった方に「この前に頂いたので美味しく出来たからおすそ分けします」と、お礼を兼ねてお返しするようにしている。

半返しは楽しい

私にものをくれた人は、まさかそれが一部戻ってくるなんて思っていない。そういうサプライズ・プレゼントは、相手の驚き喜ぶ顔が楽しみである。

手間はかけず、時間をかける

私が半返しする際に得意とするのは、「漬物系」「醗酵系」「煮物類」である。

漬物系といえば、塩漬け、砂糖漬け、ハチミツ漬けなどが挙げられる。
意外かもしれないが、基本的に目分量で十分である。

醗酵系は、例えば柿を頂いて柿酢を作るような場合がこれに当てはまる(冒頭の写真は、お客様から頂いた柿の半分で柿酢を仕込んでいるところである)。あとは、果実酒にして半返しするのも醗酵系である。ものにもよるが、果実酒は度数の高いアルコールを多めに入れておけば、目分量でも十分に作ることができる。
先程の漬物系と少し似ているが、ぬか漬けや塩麹漬け、酒粕漬けといったものは漬物系でありつつ醗酵系とも言えるだろう(漬け床が醗酵しているので)。これも生きた漬け床があれば簡単に作ることができる。

煮物系は、私は太陽熱を使う。
季節にもよるが、午前9時頃から午後3時頃まで5時間くらい煮込む。その間は1時間に1回くらい角度を調整しながら中身を確認するだけで火加減は太陽任せ。
大抵「5時間も煮込むなんて」と驚かれるが、太陽熱調理なら光熱費はゼロ円である。これだけ煮込んで美味しくないワケがない。

放置ゲームよりも簡単

正直、スマホなどのゲームにある放置ゲームよりは手間がかからない。漬物系・醗酵系・煮物系の中で一番面倒な煮物系ですら、「ねこあつめ」よりも簡単だ。

スマホのゲームを遊んだ後に、時折私は言いようのない無力感や不毛感を覚えることがある。あれほど夢中になったパズドラでさえ、ある時ふと「何であんなに頑張って育てたんだろう」とむなしくなる。
半返しにはそれがない。むしろ、美味しく仕上がったことで達成感や満足感が得られる。そして半分おすそ分けすることで相手の驚き喜ぶ顔が最高。

もちろん現実には「うまくいかないこと」もある。
先日、ふかし芋を頂いた時は、全部食べ終えた後で「しまった、裏ごししてスイートポテトでも作れば良かった!」と。半返しのチャンスを逃してしまったことに気付いた時には手遅れ。
まぁ仮にスイートポテトを作ったとしたら、私は作りなれていない&放置プレイできないから焦がしたり甘さが足りなかったりと、失敗したかもしれない。その時はいさぎよく失敗作を自分の胃袋におさめるまでだな。

まとめ : 地味に豊かな生活

頂き物の一部を加工しておすそ分けすると楽しいということを書いた。加工は漬物系・醗酵系・煮物系がお手軽である。

私がそういう人と知ってか、とにかく私は色々な人から色々なものを頂く。昨日も「お店で飾っていた」というカリンを頂いた。
相手にしてみれば、あげたものの一部が加工されて戻ってくる。自分で作るのが面倒なら、多少は目減りするけど、この人にあげたら加工してくれる、と。目減りする分は手間賃みたいなものかな、と。そんなところだろうか。
そうして色々なものが私の所にある。私の生活は現代人とは思えないほど地味ではあるが、とても豊かである。

なお、まだまだ日本では太陽熱を使う人が少ない。太陽熱の利活用についてもっと読みたい方は、手前味噌で恐縮だが、こちらのマガジンをご利用されたい。

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