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実習に見る生活力

授業では、裁縫と調理の実習を同時並行で行っています。

 調理実習では、料理を作ることよりも片付けや段取りがどれだけうまくいくかが重要ですし、仲間との協力体制やフォローができるかといった部分に注目しています。
 裁縫実習は、黙々と向き合うだけでなく、失敗したときのフォローや同じ作業を繰り返すこと、アレンジといったオリジナリティをどこまで発揮するかを見ています。

 裁縫は小学校からやり直している部分もあるので、まつり縫いはよくできていますが、その先の千鳥掛けとかスナップボタンはなかなか上手にいきません。時間をかけたいところですが、実習時間が少ないので家庭で補強できればと思います。

 問題は調理の方でしょうか。ガスコンロのないご家庭もあってコンロの着火ができない子も多いので練習させるところから始めています。
 場合によっては、包丁の使い方も危なっかしいので手を入れなければいけないでしょう。

 日常生活でやっていることの応用が利かない子が増えた印象です。
 本来、家庭で学んだことが出せるところが実習の場面だと思いますが、言われたこともできない子もいて、指導方法の工夫や理解の確認をしないといけない状況でもあります。
 応用が利かないところは想像力の欠如もありますし、欠如する理由も丁寧に指導した結果、自分で補充して考える力を鍛える場面が減少していることもあるでしょう。

わかりやすいことがかえって生徒の成長を止めているのではあれば、本末転倒になっていますね。

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