講座メモ・勢い/雰囲気/セリフと語り/言葉のニュアンス
さてさて、池袋コミュニティ・カレッジの講座
西村俊彦の朗読トレーニング
シーズン・名人伝の二回目です。
今回は
・勢いを出す
・雰囲気を醸す
・語りから徐々に変化する
・言葉を立てる
をトピックにしてみました。
・勢いを出す
矢が次々と突き刺さっていくシーンの出来事のスピード感を感じるために、語りのスピードも上げてみよう!と各々挑戦。
やっていくうちに、スピード以外にも、言葉の圧力を強める(一語一語ハッキリと読む講談的な表現)事によってもスピード感が感じられる事を実感しました。
また、速くするためには遅くする箇所を作るのも大事。
・雰囲気を醸す
良からぬ事を企むパートで、地の文のどの点から良からぬ空気感を乗せていくかを色々チャレンジ。
また、ガラッと読み方を変えてよからぬ感じをまるで無くす事でも一段エンターテインメントとして飛び抜ける場合もありますね。
・語りから徐々に変化する
「」で囲まれていないセリフの後に、「と」がついている場合どのように声に出すか。
「」と言った。
が単調になりがちな時のアプローチ。セリフを必ずセリフとして扱う必要もないし、セリフでない所をセリフにしてもよい。
緩やかに語り手から人物に変化し、緩やかに語り手に戻っていく。
・言葉を立てる
「道義的慚愧の念」など、パッと聞くと分かりにくいが印象的な言葉をスローペースでアクセントにする。
言葉の意味が伝わらないとしても、
「道義的慚愧の念」と発する音が、
良いもの/悪いもの
くらいのニュアンスは伝わるはずなので、言葉への語り手の感情は、特に難解な文章の場合は、積極的に盛っていくとよい。
ただし、やり過ぎると文章全部がタルタルソースみたいになってしまうので、匙加減が肝心。
というような事に触れた回でした。
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