数学は苦手。でも数学は好き。
物理学を専門に4年間奮闘していた私ですが、今年度でとうとう大学を卒業することになります。長かったようで短かったです。
物理学専攻と言うと大抵「難しそう」という反応をされて会話が終了してしまいます。でもたしかに物理学は難しいです。
物理学の世界ではは数式もフル活用して自然現象を説明しようとします。
だから物理学を学ぶ上で、数学は避けては通れません。
そんなに数学をやっているのならさぞや数学が得意なのだろう
と思われたのなら大きな間違いで、私は数学が大の苦手です。
高校生程度ならスラスラ暗算できるような計算もやや手間取ったりするし、高校の時はクラスで、数学のテスト順位最下位を記録したこともあるくらいです。
でもそんな僕は数学が嫌いなわけではない。
むしろ数学は好きなんです。
始めて数学に躓いたのは中学校数学
思い返すと小学校時代は算数が得意科目でした。
珠算(そろばん)をやってた影響か、数字や計算をするのにアレルギーを出すことはなく、むしろ計算が楽しかった記憶があります。
じゃあどころで躓いたのか思い返してみると、間違いなく中学校数学でした。1次方程式や1次関数といった、大学で物理をやってる身としては日頃当たり前に使っている内容がてんでできませんでした。
とはいったものの成績は目が向けられるほど悪かったわけではない。
いわゆる実力テストでは常に学年のトップ層に位置していました。
ちなみに学校の定期テストは学年の中の上くらいでした。
(クラスに1人はいる実力テストだけ出来るタイプ)
拍車をかけた高校数学
数学が苦手である自分に拍車をかけたのは高校数学。
中学校数学では苦手意識はあったものの、まだ「楽しい」と思って取り組んでいました。ところが高校数学はそうそうに嫌気がさすことに。
内容がわからないのはもちろんですが、致命的だったのが次の2つ
・先生とうまが合わなかった
・何がわからないのかわからなかった
先生とうまが合わなかった
学校生活を充実させるには人間関係が非常に重要となると思っています。1番は友達や恋人、2番は先輩・後輩、そして3番目は先生。
数学に関して、この先生がどうも良くなかったのです。
電車が1~2時間に1本という地域にいるもので、朝は早く帰宅時間も遅い生活を送っていた私は、慢性的な睡眠不足でした。似たような様子の生徒も少なくなかったと思います。
そうなるとどうなるでしょう、
授業中に居眠りをしたりウトウトする羽目になります。
もちろん最大限睡魔にはあらがっていました。
しかし抵抗むなしく机に着地するか、ウツラウツラと首を振ることになります。
そしてこういう生徒を見つけてはネチネチと詰めていく先生がいるもので、それが数学の先生だったというわけです。
何がわからないのかわからない
一番苦しんだのが「何がわからないのかわからない」というあれです。
きっと皆さんも経験があることでしょう。
高校の時は特にこれで苦しみました。
何かが、 そう何かがわからないのです。
分からないということは分かっているのですが、どこがどうわからないのかが全然わからなかったのですね。
そうなると対策の講じようがないのでますます成績が落ちるわけです。
このどこがわからないのかわからない、については後々解決法を見つけることになります。
1年生のときの躓きがひびいてくる
みなさん知っての通り数学は積み上げの科目です。
以前学んだ知識を使って新たな学習をするということですね。例えば小学校1年生で習った足し算を使って、2年生ではかけ算を学ぶ。3年生では割り算を学ぶ。こうして学んだ四則演算を使って図形の面積を求めたり、中学校では方程式を学び始めるといった感じです。
当然高校でも1年生で習った内容を2年、3年でも使うわけですが、1年生でつまずいてしまった自分は2,3年で大変苦労することになったのです。
受験でもこれが大きなハンデとなってしまったのは言うまでもありません。
大学に入学 大学物理で数学の面白さを再発見する
大学受験は事なきを得て、第一志望だった大学へ入学することが出来ました。学部は理学部で、1年生のときはみんな同じ内容の講義を受け、2年生から希望するコースへ配属されるという形です。
私は物理学コースにしました。
物理学は数学を使う必要があります。
そのため毎日のように数学を使うため、高校までのツケがここでも回ってくることとなりました。
しかし大学で物理を勉強しているうちに、再び数学が楽しく感じられてきたのです。その理由はおそらく以下の
・数学を使うと現象をうまく記述できることに面白さを感じた
・教員が楽しそうに講義をする
・無駄なルールが少ない
この辺が大きな理由だと思います。
高校と真逆な感じですね笑
依然として数学は苦手であるけど
かくして再び数学が好きになった自分でした。
教えてくださる教員陣には大変感謝していますし、大学で勉強する中、ともに物理・数学について語り合った友人にも感謝しています。
彼らのおかげで苦手であれど、数学をまた好きになれたのは間違いありません。人間環境の大切さが身にしみます。
さて、そんな私はとうとう大学院生になることとなりました。それも他大学の大学院です。大学4年生のときの卒業研究は中々しんどいものでしたが、大学院ではさらに厳しくなるでしょう。
大学院で配属予定の研究室は、大学生の時に所属していた研究室よりもより数学に触れることが多くなります。数学が好きだけども数学が苦手な自分がこの環境でうまくやっていけるよう、友人や教員と良い関係を持ちつつ、図書館へ足を運んでは日々数学の知識を吸収できるよう心がけたいものです。
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