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辞書の生き物 #329 富士壷:フジツボ

フジツボ

「ふじつぼ」というと、源氏物語にでてくる光源氏の初恋の人「藤壷」を思い浮かべる人もいるかと思いますが、今回は海の岩場で見かける富士山の形をしたエビ・カニと同じ甲殻類のフジツボです。

漢字で「藤壷」とも書きますが、その形から「富士壺」と書く方が主流だと思います。

フジツボは岩場だけでなく、船底に着いて運航に影響を与えることがあり、付着しないよう酸化銅を含む塗料が塗られたりしています。

逆にフジツボの接着力を利用して、水中で使用可能な接着剤の開発につながった事例もあります。

東北地方では大型種のミネフジツボが食用に使われています。
ツボガキと呼ばれており、カニに似た味わいだそうです。


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