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生き物事典 #282 香魚:あゆ
アユ
「あゆ」といっても浜崎あゆみでありません。
6月に漁が解禁される川魚の「鮎」ですが、その季節感から夏の「季語」になっています。一方、「若鮎」は春、「落ち鮎」なら秋の季語と、一年を通して日本人にはなじみの深い魚です。
「鮎」は魚編に占うと書きますが、日本書紀では、神功皇后が、戦勝を祈願し、「魚が釣れたら勝ちだ」と願って糸をたらしたところ、鮎が釣れて戦いにも勝利したことから、この字が使われるようになったとか。
香魚
「香魚」は鮎の別名です。
一般に川魚は味は淡泊ですが泥臭さが気になることがあります。
しかし、鮎はさわやかな食味があるところからこのように呼ばれるようになりました。
鮎は岩や小石に生えるコケなど藻類をエサにしており、そのため独特な香りがあります。
特に夏の時期の鮎は藻類をよく食べて脂肪を蓄えており、香りも食味もよくなります。
鮎の仲間のワカサギやシシャモなどもキュウリのような独特な香りがありますが、残念ながら香魚とは呼ばれません。
ちなみに鮎やワカサギ、シシャモは同じ「キュウリウオ科」の仲間です。