辞書の生き物 #345 矢鱈:やたら
矢鱈
節度がなく、筋が通らない様子、めちゃくちゃな状況を示す表現です。
滅多矢鱈
「矢鱈」に「滅多」を付けて「滅多矢鱈」という言い方もありますが、こちらは、「矢鱈」をさらに強調する表現で、むやみ、めちゃくちゃの度合いを高めています。
矢鱈の語源ですが、魚の「鱈:たら」が獲れ過ぎてめちゃくちゃになったようなイメージがありますが、実は違います。
漢字の「矢鱈」は当て字です。
「やたら」の語源といわれるのが、雅楽の「八多羅拍子」という言葉です。2拍子と3拍子を交互に繰り返す5拍子からできているリズムの一種で、テンポが速く調子が合わず乱れやすいことから、秩序や節度のないさまをいう言葉になったとされています。
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