他人の力でお金を稼ぐことのリスクを教えてくれる絵本。
こんにちは、ぶさパパです。
こどもと読みたい絵本76冊目、本日のタイトルは「しにがみさん」です。
絵本との出会い
最近落語の絵本が好きなうちの長男(6歳)。
あんまり落語について詳しくない私に、
「パパのおすすめ落語あるー?」と聞く長男。
昔千原ジュニアさんが落語で披露していた演目である「死神」を思い出し、早速図書館で検索!
さっそく読みきかせをしていきましょう!
いつの時代も金は人を狂わせる
ときは江戸の時代、若い夫婦が子どもを授かりましたがお金がなくて苦しい生活を送っていました。
おかねができないなら、
とうふのかどにあたまぶつけて
しんじまいな
旦那は奥さんからプレッシャーをかけられまくっていました。
旦那さん、気持ちわかるぜ...。
世の中のパパさん、いつもお疲れ様です。
旦那さんがお金をどうしようかとフラフラ道を歩いていると、「しにがみ」と名乗る黒ずくめの人が声をかけてきました。
しにがみさんは旦那さんにしにがみが見える能力をくれました。
どうやら病人の足下にしにがみがいる場合は呪文を唱えるとしにがみが消えて病気が治るとのこと。
しにがみさんは旦那に医者となって病人を助けて、お金持ちになりなさいと言いました。
そのかわり、病人の枕元にしにがみがいる場合には助からない事を覚えておくようにと注意がありました。
半信半疑ながら医者として開業した旦那さん。
さっそく不治の病に悩む病人の父親から相談を受けます。
病人の足下には旦那さんにしか見えないしにがみがいたので呪文を唱えると、しにがみは消えて病人は元気になります。
旦那の噂は瞬く間に町へ広がり、人生一発逆転、お金持ちになりました!
しかし、はじめてお金持ちになった旦那さんはお金の使い方が下手くそで、豪遊を重ねてあっというまに貧乏になってしまいました。(笑)
お金をの使い方は本当に難しい!
うちの長男は「旦那さん、おバカだねえ」と笑っています。
そんな旦那さんのもとにお金持ちのおじさんから娘の病気を治してくれと依頼が入ります。
しかし娘さんについているしにがみは足下ではなく、枕元にいます。
これでは病気はなおせないと依頼人に伝えますが、もし治せてくれたら5千両の報酬を支払いますと交渉が入ります。
旦那さんはお金欲しさに禁断の方法に手をだし始めます。
屈強な男を布団の四つ角へ座らせて、しにがみがウトウト眠りにつきそうな瞬間、合図を出して男たちに布団をぐるっと180度回転させました。
そしてしにがみが病人の足下にきた瞬間、呪文を唱えてしにがみを消し去ってしまいました。
無事に依頼を解決した旦那さん、約束の大金を受け取りました。
へっくしょん!
ずっと起きていたからなのか旦那さんは風邪をひいてしまったようです。
旦那さんの後ろから「おい」という声が聞こえ振り向くと、そこには最初に会ったしにがみさんがいました。
布団ひっくり返し技のことに言及するしにがみさん。
ついてこいと言って旦那さんを連れてどこかに行ってしまいます。
到着した場所は無数のろうそくが置かれた不思議な場所。
どうらやこのろうそくは人々の寿命らしく、約束を破った旦那さんのろうそくは今にも消えそうなほど短くなっていました。
金に目が眩んだ代償ですね。
しにがみに魂を売ることのリスクは漫画「デスノート」にも似た描写がありますよね。
怖い...。
しにがみさんは旦那さんに最後の希望で、長いろうそくを渡します。
渡したろうそくで短くなった旦那さんのろうそくに灯をともせば、寿命はまた長くなるとのこと。
恐る恐るろうそくに灯をつけ、旦那さんは一命を取り留めました!
と、思った瞬間、
旦那さんなのかしにがみさんか、くしゃみでろうそくが消えたページで物語はおしまいです。
誰がくしゃみをしたのか?誰のろうそくが消えたのか?結末を想像しながら長男とお話ししました。
読みきかせを終えて
昔の時代から人間はお金に目が眩むと、失敗してしまうってのが教訓になりますね。
この旦那さんがなんで失敗してしまったのか?というトークテーマを家族で話してみました。
うちでは長男が言った、
「最初からしにがみさんの力なんか借りずに自分でお金を稼がなかったからいけないね。」
という答えを正解にしました。(笑)
実はとっても道徳的な古典落語の世界、もっと家族で触れていきたいなあって思いました!
デスノートが無性に読みたくなったので読みます!
ではまた!
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