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中学受験 国語対策に読んでおきたいおすすめの本!〈小説初級編〉

■中学受験 国語対策に読んでおきたいおすすめの本〈小説初級編〉について

朝読書の時間とか、夏休みの読書感想文のためとか、本を読む機会があるなら、ぜひこの本を読んでみてほしいという本を紹介します。

中学受験の勉強をしていると、本を読みたくてもなかなか本を読む時間がないのが現状だと思います。それゆえにこそ、本を読む機会には、いい本と出会ってもらいたい!です。

以前に中学受験の国語の試験で出題された本で、今後も出題可能性があると思いますが、出題可能性があるかどうかというよりも、こういった本に読み慣れておいてほしいという願いを込めて、おすすめします。

そして、この記事では、あまり本を読むことに慣れていないけど、少しずつ読んでいきたいと思っているような生徒さんに向けてのおすすめ本です。

※1つ1つの作品は、「中学受験で出題された本」のカテゴリにもう少し詳しく書いています。
ここでは、特に、あまり本を読まない生徒さんにこの辺りから読んでもらいたいという本をあげてみました。

■中学受験 国語対策に読んでおきたいおすすめ小説〈初級編〉9選

●『しずかな日々』(著者:椰月美智子)

小学5年生の男の子が主人公のお話です。
この男の子にはお父さんがいなく、ずっとお母さんと2人だけの生活でしたが、小学5年生の夏におじいさんとの暮らしに変わります。5年生になって友だちもでき、学校での生活も充実してきて転校したくなかったためです。夏休みを中心に描かれていて、ゲームもテレビもない少年たちの夏休み、そして、おじいさんとの生活、今の子どもたちの憧れかもしれません。男の子におすすめです。

●『クラスメイツ〈前編〉』『クラスメイツ〈後編〉』(著者:森絵都)

中学1年生24人の物語です。男の子も女の子も登場します。前編、後編通すと量が多いですが、笑えるところも多く、ほろっとさせらるところもあり、飽きることなく、読めてしまいます。
24人の生徒1人1人が語り手になって進んでいくので、全体で話は通じていますが、1つの章が独立しているので、男の子のところだけ読んでみるとか、その逆とか、部分的に楽しんでもいいでしょう。

『クラスメイツ』は中学受験でも多くの学校で出題されています。
男子校で、長い物語文が出題される学校志望の男の子は、このあたりから練習で読めるようになると楽しみながら進めていけるでしょう

●『夏のカルテット』(著者:眞島めいり)

たまたま図書委員で一緒になった中学1年の男子3人、女子1人が、夏休みの自由課題でグループ研究としてバンドを組むというお話で、今の中学生の日常生活が描かれ、様々な問題も乗り越えようとする明るく前向きな作品です。
ボリュームもちょうどよく、小学生にも共感しやすく読みやすい、ぜひ読んでもらいたい本です。

●『リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ』(著者:こまつあやこ)

中学2年の9月にマレーシアから日本に戻ってきて、公立中学校に転入した女の子のお話です。短歌を詠むことが好きな3年生の先輩に誘われ、マレーシア語を混ぜた短歌を作ってみると楽しくなって、毎週先輩と短歌を詠みに出かけることになります。この先輩との関わりを通して、自分らしくいることを学んでいきます。主人公の女の子の一人称目線で書かれているのでとても読みやすく、本のボリュームも200ページ満たないため、すぐ読めます。自己の成長、恋愛といったテーマに、異文化をどう受け入れていくかという日本社会のテーマでもあるところが主題となっているため、2019年度の中学入試最多出題作となった本です。女の子が主人公ですが、男子校でも出題されています。男の子も女の子も読んでもらいたい作品です。

●『キャプテンマークと銭湯と』(著者:佐藤いつ子)

中学2年生のサッカー少年が主人公のお話です。
サッカーチームでキャプテンを下ろされたことや、友人との関わりから気持ちが落胆したところで、亡くなったおじいちゃんとよく行った銭湯に行き、そこで出会う様々な世代の人々との交流によって、自分を見つめ直していく、あったかく元気になる作品です。

やはり、男の子向けですが、とても読みやすいので男女関係なく気軽に手に取って楽しめるでしょう。

●『13歳のシーズン』(著者:あさのあつこ)

この本は、中学1年生の男女2人ずつ4人の中学1年生1年間の物語です。

13歳だけどみんなそれぞれの13年を背負って生きています。前半4人それぞれの家族やそれまでのことが描かれ、後半は夏休みの宿題を一緒にやることで、4人はお互いを理解し合い仲良くなっていきます。他人の13年をけなしあうのではなく、尊重したいという気持ちが貫かれ、事件もあるけれど、お互いを大切に思う友情が心地よい小説です。

とても読みやすく、あっという間の1年なので、小学生にも手に取ってもらいたい1冊です。

●『明日につづくリズム』(著者:八束澄子)

中学3年生の女の子が主人公ですが、ポルノグラフィティ(日本のロックバンド)が大好きな女の子のお話で、明るく楽しく読める作品です。
小学生でポルノグラフティを知っている子はあまり多くないかもしれませんが、歌手とかアーティストのグループとかが好きな子なら特に、自分と同じだなと共感しながら、読むことができるでしょう。もちろんそれだけでなく、この主人公には血のつながっていない弟がいて、この弟と家族とのことや受験や将来のこともテーマになっています。

●『ハッピーノート』(著者:草野たき)

草野たきさんの小説は、受験でよく出題されていて、さらに読みやすいものが多いです。

小学生の女の子が主人公の成長物語です。中学受験を目指しているので、塾に通っていて塾の帰りに一緒に勉強する男の子も出てきますし、塾の先生や塾でできたお友達も面白い女の子です。いろいろな人たちに影響され、最後この主人公の女の子はどうなるのでしょうか、男の子との関係はどうなるのでしょうか。男子校の入試問題に、女の子が主人公の物語が出題されることも多いので、男女問わず、読んでもらいたい作品です。

●『リボン』(著者:草野たき)

中学3年生の女の子が主人公で、恋愛はもちろん、部活や友達、受験の悩み、そして家族のことなどがテーマになっている小説です。主人公の女の子には姉もいて、さらにおばさんもいい相談相手となっているので、女の子目線の話題が多く、女の子におすすめです。中3の1年間が描かれていてとても読みやすいので、小学生でも中学生を憧れながら楽しく読めるでしょう。

これらの本が早く読めて、少し簡単に感じる生徒さんには少し難しめで出題されているおすすめの本の紹介を中級編として書いています。こちらも参考になさってみてください。

また、時間がないので、短編で少しだけ読んでみたいという生徒さんには、こちらのおすすめの短編小説をご覧になってみてください。


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